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正則な行列によってできる行列は正則か?
正則である行列A,Bがあるとします. この時,この行列のみの積を用いて行列を作った場合(例えばAB^-1Aなど),その行列は必ず正則であると言えるのでしょうか? もしくは,演算後の行列が正則であるかどうかは別問題であるのでしょうか? 反例や証明等があれば教えていただきたいです. よろしくお願いします.
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正則行列の積は必ず正則行列になります。 (n次正則行列全体の集合は一般線型群をなす) 【略証】 A,Bを正則行列とします。 この積をCとします。 C=AB A,Bは正則行列なので逆行列を持ち、行列の乗法は結合法則が成り立つので ABにB^(-1)A^(-1)をかけると ABB^(-1)A^(-1)=AIA^(-1)=I (Iは単位行列) となります。 上式のABをCに置き換えると CB^(-1)A^(-1)=I が言えます。 D=B^(-1)A^(-1)とすると、上式は CD=I 同様にして DC=I も成り立ち、 Cは逆行列Dを持つ正則行列であることが示されます。
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- muturajcp
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正則行列とは,行列の積に関する逆行列を持つ正方行列のことである Aは正則行列である事と Aの行列式|A|≠0である事は同値である A,Bを正則行列とする. Eを単位行列とする Aは正則だからAの逆行列A^(-1)があり,AA^(-1)=A^(-1)A=E Aの逆行列A^(-1)の逆行列は{A^(-1)}^(-1)=Aだから Aは正則ならばA^(-1)も正則である Bは正則だからBの逆行列B^(-1)があり,BB^(-1)=B^(-1)B=E ABB^(-1)A^(-1)=E B^(-1)A^(-1)AB=E だからAとBの積 AB の逆行列は(AB)^(-1)=B^(-1)A^(-1)だから A,Bが正則ならばABも正則である A,Bが正則ならば Bが正則→B^(-1)が正則 A,B^(-1)が正則→AB^(-1)が正則 AB^(-1),Aが正則→AB^(-1)Aが正則
お礼
muturajcp様,回答ありがとうございました. 私が示した例に対する証明で,流れが非常に追いやすく,よく理解できました. ありがとうございました :)
お礼
fronteye様,回答ありがとうございました. 一般的な例で成り立つことが示されており,非常に分かりやすかったです. ベストアンサーに選ばせて頂きます.