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唯物弁証法
唯物弁証法は役に立つということは、 共産主義者の本を読むと出て来るんですが、 皮肉とかで言うわけではないんですが、 実際にそんなに役に立つんですか? 私も、唯物弁証法の理論の 基本的なことは知っています。 対立物の相互浸透、量質転化、否定の否定など。
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- Nakay702
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お尋ねの「唯物弁証法」は、いくつかの点で「役立つ」と思います。 以下に箇条書きします。 (1)まずは、卑近なところで考えてみます。弁証法は、古くギリシャ時代の「問答法」に由来したとされるだけあって、人との対話で役立つと思います。相手の言葉をよく聞き、自分の考えとの違いを認識し、両者をすり合わせてより高次の見方に到達するという、いわゆる「対立物の相互浸透」・「量質転化」・「正反合」の原理等を無意識に実践する習慣が身につくでしょう。 (2)その線をさらに延長すると、公の議論で役立つとも言えます。弁証法は「論理学の1つ」でもありますので、討論や会議で反対意見や少数意見を尊重するスタンスを維持して、理路整然とした論法の発言を展開する習性につながります。対立意見と自説とを照合して違いを「止揚」(矛盾する諸契機の統合的発展)し、そのいいところを取り込むなどの作業を通じて、妥当な結論を模索する手順をものにすることができるでしょう。 (3)弁証法的な見方で歴史を見ると、それまでとは違ったものが見えてくる、ということがあり得ます。例えば、ごく大ざっぱに言って、「ヘブライズム(宗教・文化)とヘレニズム(科学・文明)の対立・相克・総合・調和といった弁証法的関係」がこれまでの西欧社会の歴史を導いてきた様を読み取ることができます。また唯物論の見方を通じて我々は、とりわけ近代以降、観念論と唯物論の対立的相関関係の構図を読み解くことも可能になるでしょう。 (4)唯物弁証法(弁証法的唯物論)を学んだり、考察をめぐらしたりする課程で我々は、自己の認識・見解を深めたり、ひいては自前の独自の世界観を抱いたりするための契機を獲得することができるかも知れません。結果的にそれは、ある種「人間学の目覚め、科学哲学的発想、人間としての当為、人類の理想的未来に関する構想…」などについて思いを致すことにもつながっていくことでしょう。 なお、弁証法的唯物論について知るためには、例えば、次のような著書・訳書があります。 著書:古在由重著『現代哲学と唯物論』(勁草書房) 訳書:小松摂郎訳『唯物論と弁証法』(三一書房)
- g27anato
- ベストアンサー率29% (1166/3945)
私個人としては、 「そう呼ばれている考え方が有る」という程度にしか知らないのですが、 「そういえば、そういう考え方が有ったなぁ」という程度には役立つのではないでしょうか。 …物事を理解する為の一つの考え方として、覚えていて損にはならないという程度に。
お礼
ありがとうございます。
お礼
ありがとうございます、読んでみます。