ローラ加工における硬質クロムメッキとSKD-11の焼入れ処理の比較

このQ&Aのポイント
  • 金属のスピニング加工用ローラーの製作において、硬質クロムメッキ仕上げとSKD-11の焼入れ処理の比較を検討しています。
  • どちらもローラ先端硬度はHRC60くらいになりますが、加圧したときに、どちらのほうがワーク表面の剥離を起こしにくいと考えられますか?
  • 硬度が必要ならば、焼入れ処理をすればよさそうですが、表面処理がなされていることから、硬質クロムにはワーク表面を剥離させにくいような効果があるのか?と思ったわけです。
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硬質クロムメッキ仕上げ と SKD-11の焼入れ…

硬質クロムメッキ仕上げ と SKD-11の焼入れ処理 金属のスピニング加工用ローラー(φ90、巾50、先端R形状)の製作を検討しています。 現在、以下の2点を考えております。 ?S55Cに硬質クロムメッキ仕上げ ?SKD-11でローラー先端に焼入れ処理 どちらもローラ先端硬度はHRC60くらいになりますが、加圧したときに、どちらのほうがワーク表面の剥離を起こしにくいと考えられますか? というのは、当初SKD-11の焼入れ焼き戻し材料の加工ローラーで検討していましたが、同じような用途のローラーを見てみますと、硬質クロムメッキとおもわれる処理がなされていました(?のS55Cは適当なのです)。 硬度が必要ならば、焼入れ処理をすればよさそうですが、表面処理がなされていることから、硬質クロムにはワーク表面を剥離させにくいような効果があるのか?と思ったわけです。 ご教授いただきたく思います。

noname#230358
noname#230358

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noname#230359
noname#230359
回答No.2

スピニング加工用ローラーは扱ったことが無いのですが、一般の冷間塑性加工工具と同様と考えます。 「ワーク表面の剥離」の防止に対して効果的なのはどちらか。 ワーク表面の剥離とは、工具と材料の焼付きにより発生するものと考えます。 耐焼付きの観点では、焼入焼戻ままよりもCrめっきの方が優れています。 但しSKD11に多量に含まれている炭化物も効果があり、同じ硬さのS55Cに比べると焼付きしにくくなります。つまり同じ60HRC焼入ままでも、S55C、SK、SKD11の順に耐焼付き性は良くなります。 後はコストと寿命(ワーク材質でも変わる)で選ぶべきと思います。 テスト程度ならS55C焼入材、長寿命ならばSKD11、さらにSK+Crめっき、SKD11+Crめっきの順でしょうか。 なおS55Cでもちゃんと60HRCになっているのか気になります。 焼付や凝着の起こりにくい金属の組合わせとしては、異なる結晶構造、特性が大きく異なる、相溶性が無い、などが言われています。 参考文献「摩耗概論(2)」のp55~57 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jime2001/36/12/36_12_1002/_pdf 但しこの文献ではFe-Crの組み合わせは良くないとされています(表1)。 しかし実用的には、多くの場合、Crめっきは焼入焼戻ままよりも焼付、摩耗に強いとされています。評価条件の違いかもしれません。 参考文献「Me-DLC被膜の開発」図5 https://www.jstage.jst.go.jp/article/sfj1989/53/11/53_11_721/_pdf

noname#230358
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。 >耐焼付きの観点では、焼入焼戻ままよりもCrめっきの方が優れています。 こうおっしゃられていますが、優れている理由としては、どのようなことが挙げられますか? アドバイスありがとうございます。見積りなどとってどの条件を選択するか検討させて頂きます。 非常に勉強になりました! 文献などご提示頂きありがたいです!

その他の回答 (2)

noname#230359
noname#230359
回答No.3

ご存じの通り硬質クロムめっきの特長のひとつに低摩擦係数が 挙げられますので、スピニング加工時にも有利に作用すると 考えられます。 また、再めっきもできるので、ローラのメンテも可能かもしれ ません。 畑違いの話になりますが、切削工具に用いるPVDコーティングにも、 クロムを含有させることが定着しており、作用としてはやはり摩擦 係数の低減に寄与しているとのことです。

noname#230358
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。 周辺情報もご提示いただきたすかります。

noname#230359
noname#230359
回答No.1

?は加工圧が大きいと下地が負けて硬質クロムめっきが浮く状態になり剥離してくる。砂利がぶち当たるような場合もダメ。 低応力に限定すれば耐摩耗性を発揮します。 ?はその心配が少なく、低摩擦の要求から硬質クロムめっきを併用することもあります。 硬質クロムめっきの硬さは普通 Hv800以上=HRC64 なので焼入より硬い。 ?S55Cはナマでしょ? 焼入れならS55Cではサイズが大きいため硬さが不足するのと使用時の耐熱性(接触先端で焼戻温度を超える恐れ)。治工具の材料費をケチってもしれている。 SKS3という中間もあるがやはりSKD11が無難。硬質クロムを追加して試すこともできます(+20~30ミクロンするので寸法は変わる)。 やはりナマでしょ? 特にS45Cではナマで使うことも多いです。 S55Cなど炭素鋼は水に投入して焼入れします。小物なら油でも可。 そうしても大物は芯が冷えず表面も冷えが緩やかとなり焼が充分入らない。更に焼入の歪が大きく極端には割れてしまう。 寸法的には芯まで10を超えるなら止めたほうが良い(板20t、棒φ20、幅長さは一応制限無)。 対してSKD11は液に投入せず空中放置でも焼が入り歪も少ない(HRc60より硬くなら油冷)。 合金工具鋼SKS3は両者の中間。値段も

noname#230358
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。 小生、材料関係に詳しくないので勉強になります。 初歩的なことで恐縮ですが、S55CやS45Cの加工部品で焼きいれ研磨処理などをよくしてもらいましたが、部品の大きさも十分に考慮しなければならないのですか? ご丁寧な説明ありがとうございます! 小生、S45Cなどは高周波焼入れでお願いしておりました。 非常に勉強になりました!

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