面心立方格子の変形しやすさについて

このQ&Aのポイント
  • 面心立方格子は体心立方格子よりも変形しやすいと言われています。
  • すべり面の原子間距離が密の場合、すべり面間の距離が離れてすべりやすく(変形しやすい)、その逆はすべりにくい(変形しにくい)とされています。
  • 面心立方格子の原子間距離が体心立方格子よりも短いため、面心立方格子の方が変形しやすいと考えられています。
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面心立方格子の方が変形しやすいって?

お世話になります。 面心立方格子の方が体心立法格子より変形しやすいとききました。 私なりに調べてみたのですが、結局の所、すべり面の数、すべり方向、すべり係数はさほど関係なく、すべり面の原子間距離が密の場合、すべり面間の距離 が離れてすべりやすく(変形しやすい)、その逆はすべりにくい(変形しにくい) という理解に至りました。各格子の原子間距離は面心(√2/2)*a 体心(√3/2)*aで面心立方の方が距離が短いというのが主な理由  この理解で間違ってないでしょうか? ご指摘頂ければ幸いです。

noname#230358
noname#230358
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noname#230359
noname#230359
回答No.4

古い質問ですが、質問検索する人のためにも投稿します。 質問は実務技術者には難し過ぎるので、回答らしきものになりますが。 「結晶の変形のし易さ」 結晶の滑り変形での滑り易さの指標は、質問にある面内の原子間距離ではなく、滑り面間距離であり、それが大きいほど滑り易くなります。同じ格子定数ならばFCCの方が滑り面間距離は小さくなりますが、格子定数を含めて比較する必要があります。 「多結晶の変形のし易さ」 多結晶のため、一つ一つの結晶から見ると色々な方向から外力がかかります。そのため、滑り面の数×滑り方向の数(=滑り系の数)が多いほど変形し易くなります。 「変形過程」 実際の滑り変形では、面が一斉に滑るわけではなく、転位が移動することにより面がずれていきます。そのため変形のし易さは「転位の運動(転位論)」に依存しまが、これについては説明能力がありません。 「変形と破壊」 変形のし易さとして、破壊せずに変形することまでを含むとして。結晶の破壊には、せん断破壊とへき開破壊の二つがあります。FCCにはへき開面が無いため、せん断破壊せずにせん断破壊、つまりせん断変形(滑り変形)を起します。実際にはこれにも転位論が必要になります。 転位論については参考文献を参照下さい。 訂正。 「せん断破壊せずにせん断破壊」を「へき開破壊せずにせん断破壊」に訂正。 再訂正。 「せん断破壊せずにせん断破壊」は「へき開破壊(=脆性破壊)せずにせん断破壊」に訂正。

参考URL:
https://www.jstage.jst.go.jp/article/gkk1952/19/3/19_3_141/_pdf
noname#230359
noname#230359
回答No.3

すべり面内のすべり方向にどのような結合力ポテンシャル変動があるものかを記述する方法は今のところ無いようです。基本的には面間隔最大の面内(すなわち原子密度最大の面内)ですべることは確かです(結合が弱いから)。原子間の結合力を記述することが困難なので、格子定数aが何で定まっているかは理解できません。ですから√2/2aとか√3/2aの大小比較に意味があるかどうか小生には判りません。原子間結合力が弱い場合には、体心構造でなく面心や稠密六方晶を取る傾向があるそうです。転位の分解も考えて良い場合がありそうです。目下のところ変形応力を予言する途は無さそうです。小生の感覚では、結合力の弱い面心・六方格子で稠密面(面間隔最大の面)が滑りやすいのだろうと考えます。どうも回答になっていなくてごめんなさい。

noname#230359
noname#230359
回答No.2

鉄系のようにFCCもあれば、BCCもあるというのでなければ、単純に比較はできませんので、まあFCCの方が変形しやすいとも言いにくいのですが、単結晶のある面、例えば、(111)面上の刃状転位の易動度に関して言えば、すべり面間の距離で説明できるだろうか?私なんかは、転位が拡張する(部分転位となる)ことが、すべり易い理由と思うのですが。すべったときの次の安定位置の前に準安定位置があることが、すべり易い理由と言えるでしょうか。 転位の拡張のし易さは、積層欠陥エネルギーで決まりますが、アルミなんかは積層欠陥エネルギーが大きくて、転位は拡張しにくい方ですが、それでもFCCはすべり易いとも言えるとは思うけど。 多結晶体の場合は、すべり系の多さなども考えないといけないでしょうけど。 六法晶HCPの底面すべりはFCCの(111)面上のすべりと同じですから、同じようにすべりやすいと言えますが、逆に六法晶の多結晶は変形しにくい代表のように言われるのは、すべり面が少ないためです。 したがって、最初の滑り出し(転位の移動)の応力で見て、稠密面の方が滑りやすいという言い方の方がいいでしょう。このすべりの応力はパイエルス応力と呼ばれるもので、すべり面間隔が大、隣接する原子間距離が小であるほどパイエルス応力は小となります。 これがBCCよりFCCの方が変形しやすい理由となりますが、これだけ見ると、そんなに差は大きくないじゃないか、ということになってしまいます。そこで転位の拡張など、更に応力を下げる機構を加味する必要があるわけです。

noname#230359
noname#230359
回答No.1

金属の変形はすべりと双晶に起因します。さまざまな転位形態に対し、常に言 えるかは疑問ですが、原子間距離が密の場合すべり面が生じやすいことは間違 いのないように思います。以下参考に添付します。 http://ms-laboratory.jp/zai/part2/part2.htm

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