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工具に微細配線をするための加工法とは?
- 切削の研究室で大学院生として切削工具の温度測定の研究をしています。最近はスローアウェイチップ上に温度センサを搭載することについて研究を行っています。実際に配線をどのように搭載するか悩んでいます。また、配線の長さが長距離に渡るため加工時間も心配です。
- この配線を作るにはどのような加工法が適切でしょうか?また、その加工法を行っている企業を知っている方はいらっしゃいますか?また、配線の材質に合金を用いることは可能でしょうか?
- 配線の加工法や材質についてアドバイスや情報を教えていただけると助かります。
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無電解めっきで可能かもしれません。主に銅めっき。 関東学院大学の表面工学研究所なら、なにか教えてくれると思います。 あそこは、そういうこと好きなので(^^
幅1μmの導体を作りたいなら,半導体プロセスと同様な作り方を選択するこ とになろうかと思います。 工具の表面が十分に平滑な平面として,その上に絶縁層としてSiO2膜を付け, さらにその上に導電層となる金属膜をスパッタリングなどで形成。その上に 感光レジストを塗布して,フォトエッチングプロセスで導電パターンを残す ような手法です。 フォトエッチングを除けば,工具のコーティングプロセスと共通する技術 でしょう。 半導体メーカーはご存じの通り沢山ありますが,上記のような依頼を簡単に 受けてはくれません。餅は餅屋ですから,半導体プロセスを扱う電子工学系の 研究者に相談なさってみては如何でしょうか。 1μm幅の導電パターンは上記のように作れると思いますが,温度センサとの 結線をどのような方法にするかが大きな課題になりそうです。 若干の補足です。 1μm幅×0.1μm厚ということは,導体断面積が相当に小さくなります。 導体の抵抗は材料の抵抗率×長さ÷断面積で求めることができます。 仮に,導体を純Alと仮定すると抵抗率は2.5e-8Ωm程度 導体の長さを20mmとすると抵抗値は片道5kΩほどになます。 往復では10kΩになりますが,電気計測上の問題はありませんか? 導体に抵抗率の高いニクロムなどを使うと数100kΩにも達すると考えられます。 (この程度の薄膜の抵抗率はバルクの金属と異なってきますが,とりあえず 理科年表にのっている数値で計算しました) 加工面の水平がどの程度大切かは承知していませんが, 平面性が十分に高いことは製膜上必須と思います。 通常の半導体ウエハーでは鏡面研磨された状態に製膜パターニングしています。 工具の表面状態が悪い場合は,研磨するかアンダーコート等の方法で平面性 を向上させる必要があるでしょう。
お礼
ご回答ありがとうございます。大変参考になりました。 専門の方と相談させていただきます。 フォトリソグラフィを用いる案も挙がったのですが、実行に踏み切れない状態でした。 以前、フォトリソグラフィを用いるには加工面の水平が出ていないと難しいとの話を耳にしました。 これは本当ですか? 工具の面には凹凸があるので不安なのですが。 電気抵抗の件は、もう少し断面積を大きく、長さを短くする方向で進めます。 10kΩは明らかに大きすぎるというのはわかります。 予想される出力に対して、電気抵抗による電圧降下が十分小さくなるよう配慮しようと思います。