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S20C鋼材の浸炭焼き入れ後の強度と溶接後の変化
- 質問文章では、材質S20Cの鋼材を浸炭焼き入れした後、別の鋼材を溶接する場合についての強度の変化と折れる危険性についての疑問があります。
- S20C鋼材の浸炭焼き入れは、鋼材の表面に炭素を浸透させることで硬さと耐摩耗性を向上させる処理です。
- しかし、溶接によって鋼材の組織が変化し、硬さや強度が低下する可能性があります。また、溶接箇所の熱影響によって鋼材に応力が生じるため、折れる危険性もあります。
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浸炭焼入れしたものに溶接(特にCO2)をすると、その部分がもろくなり 溶接が取れてしまうことになります。 したがって、溶接する部分を「防炭処置」してから浸炭焼入れをしなければなりません。 溶接部分から遠い場所なら溶接による強度の変化は無いでしょう。 防炭はその名の通りですが、浸炭とは炭素雰囲気の中で焼入れすることによって、雰囲気中の炭素が表面から浸透していく加工なので、炭素雰囲気に触れないようにすることです。 具体的には、防炭したい部分に銅メッキ等をしてから浸炭焼入れします。 すると、銅がついている部分に浸炭が入りません。 熱処理メーカーに言えばやってもらえますよ。
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炭素量が高くなると、溶接時に溶接割れが発生します。 その目安は、炭素当量(相当炭素量)% < 0.44%です。 これ以上の場合は、予熱の必要があります。 炭素当量%=C+Mn/6+Si/24+Ni/40+Cr/5+Mo/4+V/14です。 (C;炭素、Mn;マンガン、Si;ケイ素、Ni;ニッケル、等々です) さて、溶接部は浸炭をしない、強度や硬さがいる所だけ浸炭をする方法で、 溶接部の高炭素化を防ぎ、溶接後に強度や硬さがいる所だけ高周波焼き入れ をするでは、問題がありますか? せっかく、浸炭焼き入れをしても、溶接の熱からの自然冷却で-N程度の硬度 (強度)しか得られなく、意味がなくなる理由からの提案です。 URL資料で炭素鋼の各処理硬度を確認下さい。 浸炭焼き入れは、高周波焼き入れと同様に、焼き入れのみで焼き戻ししません から、焼き入れ焼き戻しより硬度が上がります。 浸炭焼き入れも、焼き入れのみの仲間なので、硬度が上がります。が、その データは乏しいです。
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専門的回答ありがとうございました。 URL資料も参考にさせて頂きました。 アドバイスの 「溶接後に強度や硬さがいる所だけ高周波焼き入れをする」ですが、 本体に溶接する為にどうしても単体時に浸炭処理が必要になります。 よって防炭処理の工程を客先に提言したいと思います。 誠意ある回答、本当にありがとうございました。
お礼
回答して頂きありがとうございました。 力が加わる箇所は溶接箇所に近いところですので 防炭処置が必要なのですね。 ちなみに防炭処置とはどのような処置方法なのでしょうか? 追記回答ありがとうございました。