SUS304をエタノールで洗浄した時の汚れについて
- SUS304をエタノールで洗浄すると、布が黒くなる現象が起こります。
- この黒くなる原因は、油や他の汚れではなく、SUS304とエタノールの化学反応によるものかもしれません。
- 顧客に洗浄が足りないと言われるため、超音波洗浄後にさらに磨き作業を行っています。
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SUS304をエタノールで洗浄した時の汚れについて
ウエス(ベンコット)にエタノール(99.9%)をつけ、SUS304の材料を使用前に洗浄するのですが、 磨いても磨いても布がうっすらと黒くなります。 あまりにもエンドレスな作業のためこれは油などの汚れで黒くなっているのではなく、SUS304とエタノールの化学反応で起こっているのではないかという気がするのですが、そんなことはあるのでしょうか?(化学の知識が乏しいので勝手な想像ですが。。) 超音波洗浄を行ったSUSを購入し、社内でも更に手拭作業を行っています。顧客に洗浄が足りないと言われるので納入後さらに磨きます。 もしこれがSUSとエタノールの組み合わせによる化学反応的なものであるという情報をどなたかお持ちでしたらご教示くださいますようお願い致します。
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こんにちは SUS304のエタノール洗浄ということですが、 私も以前、学生時代に所属していた研究室(材料学)で 金属材料の洗浄を行っておりましたが、 ウエスがいつまでも黒いという現象は覚えにありません。 SUS304→18Cr-8Niのステンレス鋼は、 酸化によりCrが酸化皮膜を作ることで、 錆の進行を阻止しています。 そのため有機溶剤であるエタノールと反応するということは、 まずあり得ないと思われます。 (厳密には幾分溶出するのでしょうが、 そもそも酸化被膜そのものがナノオーダーのお話ですので、 ウエスが黒くなるほどではないでしょう。 もしそのような溶出量が問題になるような シビアな用途であれば、 SUS304という材料を変更すること、 特殊な表面処理を行うこと、などを 視野に入れないといけません。) 原因として、 研磨剤となり得る異物の付着、混入、 非酸化性の酸など腐食原因の付着、混入、 もしくは、もっと単純に、 エタノールの洗浄力では落としにくい汚れであることを 疑った方が良いかと思います。 一度もっと洗浄能力の強い溶剤(アセトンなど) を使ってみては? VOC規制ですか・・・ 今時はどこも同じようなことでお悩みのようで。 いろいろと手間がかかり、コストが・・・ エコロジーはエコノミーじゃない!! ・・・残念です。 ということで、水系の洗浄剤ではいかがでしょう。 ただ、有機溶剤より後処理が面倒ですが。 私は真空装置での用途が多かったため、 洗浄後オーブンに放り込むことが多かったです。 完全にパージできないといつまでも真空度が上がりませんので。
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類似の問題に対応しています たいていの場合は 「水系の洗浄剤で超音波洗浄します」 レベルの高い要求の場合は 超音波洗浄を工夫して純水で対応します
お礼
ご回答誠にありがとうございます。 水系の洗浄剤がいいようですね。 「工夫」の部分が難しそうですがやってみます。 ありがとうございました。
弊社でもステンレスプレス部品 脱脂洗浄しますが、プレス油のついて製品をアルコールでふくと同様の現象があったりはします。 そのため、落ちにくいものは下記URLのような液で処理する場合もあります。ここらへんはコストとの兼ね合いになります。
お礼
ご回答誠にありがとうございました。 研磨液を使って化学的に研磨するという方法があるのですね。 皆様にいろいろなご助言をいただき本当に感謝しております。 化学研磨液、可能性の1つとして検討してみます。 ありがとうございました。
エタノールによってSUSが溶解するというのは聞いたことがありません。 手元の耐薬品性表でもエタノール中でのSUSの使用は 全く問題ないとありますし、ステンレス鋼便覧を含む 数冊のステンレスの本を探してみましたが、 エタノールに対する注意事項は見つけられませんでした。 しかし私も同じような経験をしています。 スキンパスでもした板ならば油落しも容易ですが、 ネジ状や凹凸のあるものではそうはいきません。 超音波洗浄といってもどのような溶剤を使用しているか 怪しいものですよ。加工を依頼されたお客様から届いた "超音波洗浄済み"のSUSをアセトンとティッシュで拭いてみると かなり汚れていたこともあります。 アルカリ脱脂も似たようなものです。 こんなときはひたすらタオルと歯ブラシでジャブジャブ洗浄します。 アルコール中ですので気分が悪くなりますが、 大概それで綺麗になりますね。 一度、洗浄後に酸洗したSUS材を使用してみてはどうでしょうか。 それでも黒くなるかどうか試してみればよいと思います。 ちなみに体験談として、工具鋼をウェスとアセトンでジャブジャブ洗っても、 何故かぬるぬるしたような汚れが落ちずに困っていたことがあって、 良く調べてみるとウェスに化繊が使用されていた、 というバカな経験をしたことがあります。 今回の件でもそんな見落とし、ないですか?
ウエス、紙もごく細かい研磨に使うこともありますから、黒くなるのはステンレスの成分、クロムだと思います。 機械加工のまでは『残存酸素の多いアルコール、オゾン水等に溶出する』ようです。 下記サイトの右下のグラフ『アルコール/GEP』参照 本当に清浄な状態が必要なら、電解研磨(EP)不動態膜処理(GEP、GEPW)などが必要のようですね。
お礼
早速のご回答誠にありがとうございました。 ステンレス中のクロムのアルコールへの溶出具合は表面処理の違いによってずいぶん違うのですね。 教えてくださいました不動態膜処理のページ、大変参考になりました。 このページを元に勉強し、検討したいと思います。 本当にありがとうございました。
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