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防音パネルの遮音性能について
- 防音パネルの遮音性能についてご説明します。
- 点音源から防音パネルを介して受音点までの距離の減衰量は、20log(r)-11と表されます。
- 定数11は何を意味するのか、ご教示いたします。
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定数11の意味は、 数値的には約11であって、厳密な11ではないと言う意味です。 又、理論的には、無指向性点音源から放散する音波の包絡面である、 真球の表面積が、半径に対して持つ円周率の4倍となる定数を、 無指向性点音源からの音の距離減衰計算式と言われる方程式に、 代入した場合に、 この真球の表面積が保有する4の定数と、 円周率である約3.14によってのみ算出される、 定数項の数値を大雑把に表示すると言う意味です。 この11は、細かく示すと約10.99...あたりの割り切れない値です。 この値は4と約3.14の積である約12.56を、 10を底とする常用対数を使用して計算した結果であるlog(12.56)の答え、 約1.098989639として算出して、 これを10倍したものです。 ずぼらに数式を書くと次のxの値を計算したものです。 x=10*log(4*3,14) 尚、無指向性点音源が空中に位置している場合はx=10*log(4*3,14)が、 定数項になりますが、 この無指向性点音源が完全反射平面に密着した形で位置している場合は、 無指向性点音源から放散する音波の包絡面である、 真球の表面積が、完全反射平面の音波の反射によって、 計算上の表面積が半分になり、 半球の表面積で計算をするべき状況になると、 大胆に説明してしまうのが、 現在の音響専門家の通常の方法です。 (本当は無理があるのですが) そして、包絡面が半球である場合の、 半径に対して持つ円周率の2倍となる定数を、 無指向性点音源からの音の距離減衰計算式と言われる方程式に、 代入した場合には、 x=10*log(2*3,14)=約7.98が定数項となるのですが、 これが、所謂PWL=SL+20log(r)+8とか SL=PWL-20log(r)-8の「8」である定数項の値なのです。 つまりSL=PWL-20log(r)-8は、SL=PWL-20log(r)-7.98でも良かったし、 SL=PWL-20log(r)-11は、SL=PWL-20log(r)-10.9でも良かったのですが、 音の世界は小数の数値まで計算しても、現実には意味がないので、 大雑把に方程式として整数化してあらゆる教科書に掲載しているのです。 さて、それでは1デシベル単位に端折ってしまって、 本当に問題がないのかと初心者は思うのですが、 現実に問題は起こりません。 その証拠に、 (1) 物理的に音を厳密解で算定できる人が世界中に今はいない。 (2) 騒音計で測定した結果もオクターブバンド分析をしたら簡単に小数デシベルの誤差が発生する。 (3) 計量法や条例も5デシベル刻みで規定しているくらい大雑把。 こうした事実があるので、 細かい事は気にしない方法で計算をするのが、 騒音や振動の世界で業務を遂行している者の常識となっているのです。 ですから、定数の11も、定数の8と同じくらい、 音響学のズボラな意味を教科書で伝えているのです。 もっとも、このズボラな方程式が結構最初の方で出現するのですから、 どうせなら一番最初に説明してしまえば良いのではないかと、 思うのは小生だけなのでしょうか。 ついでに言えば、防音パネルの遮音性能は、 距離減衰以外に、反射率、透過率、空隙率、残響状況の推定方法、 回折減衰量、周波数特性、等のいくつかの簡単な要素を組み合わせながら、 推定計算をする事になります。 この要素の内で苦しむ程度が高いのは、残響状況の推定と、 回折減衰量の算定だと思います。 セイビンの式や、前川の実験曲線等から出発する音響推定計算の世界は、 50年は悩める奥深い世界ですので、じっくりとお楽しみ下さい。 以上
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空気密度:ρ[kg/m^3]、空気中の音速:c[m/s]とすると、 ・音圧がP[Pa]の時の音響強度 :I =P^2/(ρc)[W/m^2] ・基準音圧P0[Pa]の時の音響強度:I0=P0^2/(ρc)[W/m^2] これより、 ・音圧がP[Pa]の時の音響パワー :W =P^2×S/(ρc)[W] (S:面積) ・基準音圧P0[Pa]の時の音響パワー:W0=P0^2/(ρc)[W] (単位面積での値) よって、 PWL=10log(W/W0) = 20log(P/P0)+10logS = SPL+10logS ∴SPL = PWL-10logS ・・・(1) ここで球面波を仮定すると、S=4πr^2。これを(1)に代入。 SPL = PWL-10log(4πr^2) = PWL-10log(r^2)-10log(4π) = PWL-20log(r)-11 ・・・(2) となります。つまり11というのは、あくまでも点音源仮定。点音源でも、地面に置かれた音源から放射される音では半球面波として伝播するため、この場合は、11が10log(2π) = 8 になります。
騒音値の計算は下記式になります。 騒音値(dB)=10Log(E/E0) E:騒音源振動エネルギー E0:基準エネルギー r(m)離れた点での騒音値の計算は、騒音源が点だと仮定して計算すると 騒音値=騒音源の騒音値(1m離れた点で測定)-2Log(r)となります。 つまり11は防音パネルの振動エネルギー吸収による騒音低減値であります。 11=10Log12となります。 騒音源エネルギー:E 防音パネルを通した後の振動エネルギー:E1とすると E/E1=12となり 防音パネルにより1/12に振動エネルギーが低減されるということです。 しかし、これは無響音室における理論的な話であり、実使用では音の回折、反響等あり、ただの計算式です。音源を3次元的に完全に覆ってしまうのでしたら、この式でいいと思います。 間違えました。防音パネルを通した騒音値計算は 騒音値=騒音源の騒音値(1m離れた点で測定)-20Log(r) 防音パネルを通した騒音値=10Log(E1/E0)-20Log(r) =10Log((E1/E)*(E/E0)-20Log(r) =10LOg(E/E0)-10Log(E/E1)-20Log(r) という計算式になります。
ご指導するだけの知識はありませんが、このままでは意味不明?かと。 音量と距離の関係だとdBでも10logの方ですのでこの計算式で正しい数値になるとは思えません。 好意的に-11をパネルの減衰能力と考えた場合もrを元にした距離ベースの減衰量は正の値を採用していますので+の定数にしないと辻褄が合いません。 蛇足ですが距離rメートルをそのまま計算に使っているので基準になるのは音源から1m離れた地点での音量となります。 勝手な想像では -10log(r)-11 dB もしくは 10log(1/r)-11 dB で、-11はパネルの減衰能力ではなかろうかと思いますが減衰能力の算出を20logでやってた場合は10logに合わせて-5.5dBに訂正する必要が出てきます。 但し、遮音能力がこういう数式で表現できるような一様なものなのかどうかについては知識がありませんので判りかねます。遮音カーテンのカタログですら周波数帯域ごとの減衰量が記載されていました。 まちがえました。すいません。 「勝手に想像する数式」は -10log(rr)-11 10log(1/rx1/r)-11 rrはrの2乗 音量は距離の2乗に比例です。 すいません・・・・比例じゃなくて反比例でした
お礼
詳細な御回答ありがとうございます。 建設現場における騒音の問題を担当しています。 今後もご指導のほどお願いいたします。 先ずはお礼かたがた・・