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流体力学の質問
ランダウ・リフシッツの「Fluid Mechanics」の27ページの中央に式(11,1)があります。 Φ=A・grad(1/r)=ーA・n/r2とありますが、この導出方法がわかりません。 その前の行に、「よってΦは1/r2そしてそれよりも高次の項を含む。したがって遠い距離の速度を求めようとしているので、高次の項を無視することができる」とあります。 どのようにすればΦ=A・grad(1/r)=ーA・n/r2と計算できるのでしょうか。 ご教示いただければと思います。よろしくお願いいたします。
- oikawa1112
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- ddtddtddt
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#1です。やっぱり予想ははずれました(^^;)。すいません。 偶然ネットで公開されてる英語版をみつけたので、読んでみました。 https://archive.org/stream/FluidMechanics/LandauLifshitz-FluidMechanics#page/n43/mode/2up まずΦ=A・grad(1/r)=ーA・n/r2の話ですが、正確にはrをベクトルr=(x,y,z),|r|=√(x^2+y^2+z^2)として、 Φ(x,y,z)=A・grad(1/|r|) の事だとわかりました。Aは定数ベクトル(正体はさておき),・は内積です。で、 grad(1/|r|)=-(x/|r|×1/|r|^2,y/|r|×1/|r|^2,y/|r|×1/|r|^2) =-(x/|r|,y/|r|,y/|r|)/|r|^2 なので、 (x/|r|,y/|r|,y/|r|)=r/|r| より、grad(1/|r|)=-r/|r|^3 となりあなたの式に一致しますが、n=r/|r|とおけば(要するにr方向の単位ベクトル:where n is a unit vector in the direction r) grad(1/|r|)=-n/|r|^2 とも書けるよね?、という話に過ぎません(^^)。それで、A・grad(1/|r|)=-A・n/|r|^2 です。こういうおきかえは、けっこうやられます(^^;)。 次に、「§11.ポテンシャル流れを通過する物体への抵抗力」の内容ですが(2ページしか読んでません(^^;))、やはりΦは速度ポテンシャルでした。 この話題の本来の目的は「ポテンシャル流れを受ける静止物体への抵抗力」なのですが、定石として「流れは止まってて、その中を物体が動いても同じよね?」という発想になります。それでさっきの位置ベクトルrの原点は、物体中心という事になります。計算条件としては、流体は無限の領域に拡がっていて、無限遠で静水です。 Φはスカラー関数でΦ(x,y,z)ですが、もともと止まっていた水の流れを乱す原因は物体しかないのだから、物体から十分遠く離れれば乱れは均されて、Φは等方的になるだろう、が最初の仮定です。物体から十分遠方では、Φ=Φ(|r|)という事ですが、面倒なので以後はΦ(r)と書きます。 Φは速度ポテンシャルなのでラプラス方程式ΔΦ=0を満たす必要があり、いまは等方的なラプラス方程式の解が必要で、かつ無限遠で静水です。そのようなものの一つは、けっこう簡単にみつかりまして、特解(a particular instans)と呼ばれ、それが1/|r|です。原文では原点からの距離をrで表すとあるので、1/rです。 そしてこれも偏微分方程式の解法の常套手段なのですが、特解が一つ見つかったら、それの任意の微分ももとの偏微分方程式を満たします。そうするとΦ(r)の1/rに関するテーラー級数も、ΔΦ=0を満たす事になります。そしてテーラー級数なんだから、それが求める一般解の形さ、となります。 それで、 Φ(1/r)=-a/r+A・grad(1/r)+・・・ が出てきます。ここでaは未定のスカラー定数,Aは未定のベクトル定数です。rは距離。Φ(1/r)と書いたのは「そういう気持ちで作った」の意味です(^^;)。 -a/rはテーラー級数の初項です。A・grad(1/r)は、1/rの(x,y,z)に関する1階微分項をベクトル形式で(カッコよく?)まとめたものです。2階微分項以上は、じつはベクトル形式での記述が苦しくなり、テンソル記法の方が効率的になるので、「・・・」で誤魔化していると思われます(^^;)。 で特解1/rは、前回言ったr=0の一点からの湧き出し流れを表す速度ポテンシャルです。aは湧き出し強度です。でもr=0は物体中心でした。もしそこに湧き出しがあったら、物体は水を噴出させながら動いている事になります。そういう状況は、明らかに想定してません。なので「a=0だ!」という訳です。 (Let us calculate the corresponding mass ~ Hence we calculate that a=0.) さらにr→∞にとばしてやれば、A・grad(1/r)だけで評価して良いはずだとなり(2階微分以上は1/r^n,n≧2で減衰するから)、 Φ(1/r)=A・grad(1/r) で良いのさ、となります。 久々にランダウ先生を読みましたが、勉強になりました(^^)。
- ddtddtddt
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ランダウの流体力学は欲しいんですけど、プレミアが付いて高いんですよね(^^;)。だから読んではいません。予想です。 A/rは速度ポテンシャルと思われるのですが、例えばr=0の1点における湧き出しを考え、流れがその点を中心として等方的であるならば、Φ=A・grad(1/r)=ーA・n/r^2が成り立つはずです。 でも色々と不測の条件があって、流れが等方的ではあるが一般の場合を考えると、速度ポテンシャルは、 P=A/r+A1/r^2+A2/r^3・・・ (1) みたいになるはずだと。 そしてもっと一般の場合を考えると等方的はあり得ないんだけれど、湧き出し点から十分遠方では、等方的ではないのか?。 ※ 半径1kmの湖面を考え、その中心に水道蛇口が1個だけある状況をお考え下さい。蛇口のまわりでは水深変化により等方的ではないけれど、1kmも離れれば蛇口近傍の不均一さは均されて・・・。 という訳で1km先では、(1)のA/rの項が支配的になるはずだ・・・(^^)。 ランダウ先生はこのように、物理と数学の間を、融通無碍に往復します。行間を読まないと、チンプンカンプンです(^^;)。
補足
ご回答誠にありがとうございます。 「Φ=A・grad(1/r)=ーA・n/r^2が成り立つはずです。」 ここの部分がよく分かりません。 私の理解だと、grad(1/r)=-(r/r^3)となるのですが(分子のrはベクトル)、nベクトルがどうして出てくるのか、初歩的で申し訳ありませんがよろしくご教授願います。
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