• 締切済み

微分と変分の学び方について

微分という操作は、極限操作によって定義されているわけですが、一方でsinの微分がcosというように機械的、あるいは辞書引き的に覚えているということで微分を知っていると考えている人も多いと思います。sinの微分を知らない人を見て驚いたりしているわけですが、そこは2つの意味があって微分の定義の沿ってすぐ誘導できる、ということと、それくらい覚えているということだと思います。そして誰がやっても1つの結果にしかならないということですね。 では変分はどうなるでしょうか。変分では関数を独立変数と考えて関数の関数(汎関数)としてその意味での微分をとることであり、その値がゼロということにいろんな物理的意味を見出しているということがあると思います。変分法は複雑な物理現象を理解するための指導原理という面があって効用が高いのですが、それを冒頭で示した微分の暗記のように理解していくことは可能なのでしょうか。変分法の本を読んでいると”○○○のように考える”という風に近似とか解釈風に書いてあるところがあり、やる人によって結果が違ってくるのかな?と何となく足元がもつれる感じになります。そのような感じ方は事実とは異なるはずですが、私にはそういう風に見えてしまうのです。だから変分法は取り扱いが難しい、間違える可能性がありそれに気がつかないまま先に進んでしまうかもしれない、と思ってしまいます。変分法も微分法ぐらいのゆるぎない理解の仕方が可能なものでしょうか。 抽象的かつ長文ですみませんが、よろしくお願いします。

みんなの回答

  • ddtddtddt
  • ベストアンサー率56% (175/312)
回答No.1

 こういう風に書くと本職の方々からお叱りを受けそうですが・・・。 >微分という操作は、極限操作によって定義されているわけですが、一方でsinの微分がcosというように機械的、あるいは辞書引き的に覚えているということで微分を知っていると考えている人も多いと思います。  これはその通りなんですが、微分の本質はそこにはありません。まず微分係数の定義に戻ります(添付図の1行目)。微分係数の定義式で、非常に微小か無限小のhをdxと書く事にします(1行目後半)。さらに移項します(2行目の最初)。この変形にはじつは目的があって、2行目後半の関数方程式と比較するという目的です。  f(x+h)=f(x)+ahを、任意のhで満たす連続関数が、y=axである事はすぐ示せます。つまり微分とは、局所xにおける一次関数化の事です。それはf(x0+dx)=f(x0)+(df/dx)dxで、dx=x-x0とおいてやれば、f(x)=f(x0)+(df/dx)(x-x0)となる事から明らかですよね?。じっさいこれは、x=x0における接線の方程式です。  以上の話を数学では、もっと穏当な理詰めの論理で行いますが、正式には2行目前半の形式を微分と呼びます。(df/dx)dxも関数fの微分と呼ばれます。  変分計算も基本は同じです。いま時間t(時間でなくてもOK(^^))の関数v(t)とx(t)があり、v=dx/dtだったとして、vとxが関数f(v,x)を作ってるものとします(3行目)。関数vとxを、微小にδv,δxだけずらします(3行目最左辺)。この意味は、微小だけれどv(t)やx(t)とは「別の関数δv(t),δx(t)」を「勝手に(任意に)」加えるという事です。  ここでさっきの話を思い出すと、dxが微小であれば、2行目はいつでも成り立つのでした。だったら3行目中辺だよね?・・・と(^^;)。3行目最右辺は、   (∂f/∂v)δv+(∂f/∂x)δx=δf と「定義する」という意味に過ぎません。もちろんδfを関数fの変分と呼びますが、本当はdvやdxを使ったって良かったんですよ。δを使うのは、「ずらす相手は関数だよ」という事を強調したいがために始まった慣習です。  で変分は、4行目冒頭のような定積分の中でふつう使われます。定義に従うと4行目の最右辺の前まで来ます。4行目最右辺で、δv=d/dt(δx)におきかわっているのは、v=dx/dtなんだから、   v+δv=d/dt(x+δx)=dx/dt+d/dt(δx)=v+d/dt(δx) となるべきだから「当然じゃん!」という理屈です(^^;)。  次に4行目最右辺の1項目を部分積分します。その目的は、δvをδxに化かしたいからです。そのその真の目的は、最後に述べる定理を使いたいがためです。  5行目の部分積分項は、積分区間の端では「境界条件を守る」という条件を大概つけるために普通は0になります。何故ならそれは、積分区間端ではx+δxがxに一致するという事なので、t=t0,t1ではδx=0という条件と同等だからです。さらに「変分結果は0になる」が、これまた普通の条件になります。結局、5行目の「∫dt」の部分が0になれば良い訳です。  さて、任意に微小な関数δx(t)を、どうやって作るかを考えてみます。任意に勝手に連続関数g(t)を一個持ってきて、それにこれまた任意に微小な定数εをかけてやりゃいいんじゃないの?。・・・が、最も簡単なやり方です(^^)。  それで5行目の「∫dt」のδxをεg(t)にすると、6行目の前半になりますが、εはtに関して定数で、右辺0でした。なので、εで両辺を割れば6行目後半になります。6行目後半のカッコ内を取れ出せばオイラー・ラグランジュ方程式ですが、それをやるために、次の定理を使います。  [定理]   任意の連続関数g(t)と連続関数f(t)について定積分 ∫f(t)g(t)dt=0である条件は、f(t)=0.  証明します。g(t)は任意なので、g(t)=f(t)の場合がある。この時、∫f(t)^2 dt=0が成り立つためにはf(t)=0が必要(非負の連続関数の面積は、必ず0以上だから(^^;))。逆にf(t)=0なら、∫f(t)g(t)dt=0 は明らか。  よって6行目後半のカッコ内が取りだされ、めだたく「d/dt(∂f/∂v)-∂f/∂x=0」が得られます。もちろん細かい話をすれば、δx(t1)=δx(t2)=0なので、g(t)は完全に任意にはできませんが、両端でf(t)に一致するような「任意の」連続関数の中に、f(t)自身が含まれるのは明らかです。  先の定理は、じつは50年くらい前「変分学の基本定理」と呼ばれていました。ところが一見不可能なくらいに難しい定理に見えて、「非負の連続関数の面積は必ず0以上」さえ認めておけば、こっぱずかしいくらいに簡単に証明できてしまうからなのか、最近はこの定理を語ってくれる先生を見た事がありません(本にも載ってないし(^^;))。  そういう訳で、学生は惑います・・・(^^;)。

関連するQ&A

  • 微分する

    すいません、ミクロ経済学の初歩の初歩について、誰か教えてくれませんか? ① 限界効用とは、点のことですか? つまり、「効用曲線」の「傾き」を、ある特定量xで微分した特定点における傾きを、限界効用と呼ぶ。という理解で合ってますか? ②「効用関数」と「効用曲線」とはどんな関係にあるのでしょうか?効用関数f(x)のXに、具体的な数字を代入した結果が、効用曲線になる、という理解で合ってますか? そして、もしそういう理解であっているのだとした場合、「逓減の法則」にしたがった曲線になると思うんですが、代入する具体的な数字に、逓減の法則はどのように反映させればよいのでしょうか? y=f(x)だと、ただの直線になると思うんですが。 ③ そもそも、「xで」「微分する」という言い方が、全くしっくり来なくてモヤモヤします。上のように、「とある特定量xの時点での傾きを求める」という言い方で理解しても良いでしょうか? また、「yで微分する」という場合もあるのでしょうか?

  • 変分法のオイラーの微分方程式について

    変分法の基本について質問があります。 (1) オイラーの微分方程式は、 d/dx(∂f/∂y')-∂f/∂y=0 となっていますが、これを実際に関数 I=integral(a→b) f(x,y,y')dx にあてはめて解く際に、 第一項では y'だけ考えて y は定数のように扱い、逆に第二項では y だけ考えて y'を定数のように扱うものと思います。 本来yとy'は互いに結びついているはずなのに、なぜこのように独立した変数であるかのように扱えるのでしょうか? (2) また同じくこの第一項を d/dx F_y' と書くとすると、計算するときには F_xy'+F_yy'y' + F_y'y' y'' と全微分のように3つの別れるのはどうしてなのでしょうか? よろしくお願いします。

  • 三角関数の微分

    y=sin2xを合成関数の微分法により y'=(sin2x)'*(2x)'=cos2x*2=2cos2x とあったのですが、y=sin2xが何で合成関数なんですか。 私の理解では、合成関数とは関数の中に関数が入ったようなものと おもっていたのですが。

  • 微分

    今y=e^(x^3)のxについて微分を微分の定義に従って解こうとしているのですが、極限操作がうまくいきません。 対数微分法などでしか無理なんでしょうか。

  • 微分について質問

    三角関数の微分について質問です。 1)y=xcosxは、積の微分法を使って答えは、cosx-xsinx。2)sin(-2x+3)は、合成関数を使って答えは、-2cos(-2x+3)になるのですが、2)の問題は1)の問題みたいに積の微分法で求める事はできませんか。また、どういうときに積の微分法、商の微分法、合成関数、逆関数ででもとめるか見分け方を教えてください。」

  • 微分法・積分法の定義

    物理の授業で微分法・積分法の定義ノートに書いてくるようにって言われたんですけど、数II・B・III・Cほとんどやったことがないので微分積分についてほとんど分からないので調べてもどれが定義なのか、わからいので微分法・積分法の定義を教えてください。

  • 微分関連の質問

    微分を数学IIIで習い始めたばかりなので、分からない事があるので教えて下さい。 1 自然対数eとはなんですか。微分しても変わらないのもと言うのは分かるのですが。受験では一般的にどのようなときに使われるのでしょうか。超簡単に教えて下さい。 2 sin,cosの微分は公式を習いましたが、僕は感覚的に(-sinθ)'=-cosθ cosθ'=-sinθ,(-cosθ)'=sinθと三角比の単位円を使って出しています。これに問題はないでしょうか。あと上に微分したものをいくつか書きましたが、これはあっているでしょうか? 3 合成関数の微分について教えてください。「xの中身がx一文字以外のときに合成関数である。」などと習いました。これでやって答えはあっていることが多いですが今一分かりません。カチッとした定義などではなく、なにか簡単に合成関数を見極める方法はないでしょうか。 4 y=tan^3θを微分するとy'はどうなるのでしょうか。これも合成関数らしいですが、。「xの中身がx一文字以外のときに合成関数である。」とは思えません。この式を微分する過程を教えてください。

  • 対数微分法

    高校生です。 参考書を読んでも理解できない点があったので質問させてください。 y = x / {(x+1)(x+2)^3} を微分せよ という問題なのですが、 解答例として 両辺の絶対値の自然対数をとる → 両辺をxで微分する という プロセスが示されているのですが、 (1)<絶対値>の対数をとって計算したのに、なぜその結果をもとの関数の導関数とすることができるのか。 (絶対値をとる意味) (2)x=0 が定義域に含まれているのに計算途中で log|x| を登場させていいのか。 (真数などの条件もおさえられているのか) などが、どうもいまいちピンときません。 (計算の仕方 つまり 対数法則や、合成関数の微分などは理解できています)  どなたか説明をよろしくお願いいたします。

  • 極限をつかった定義式からの関数の微分がうまくいきません。

    極限をつかった定義式からの関数の微分がうまくいきません。 log(2x) sin2x sinx^2 ain(1/x) これらの関数の極限をつかった定義式からの微分がなんともうまくいきません。どなたか分かる方がいらっしゃいましたら解説をよろしくお願いいたします。

  • 微分と偏微分の違いを明快に教えてください

     話は私が悪解答(もうしません)を書いた質問 に遡ります・・・このアドレスになります: http://www.okweb.ne.jp/kotaeru.php3?qid=255221  ヤコビアンを習ったときに「絶対使うから」と 念を押す場合も多いです(本当に使います)が、 一度くらいは忘れることでも定評があります。   (あれ? どっちがどうだったかな?)  これは本質的により高レベルの内容を前提抜き で放り込むためです(分数も、分数は単位の変換 操作などが含まれ、位取りに似た概念です)。  関数行列式(ヤコビアンもその一種)について  これは関数の線形性を巧妙に利用して、簡便に 使用できるようにする、非常に便利な道具です。 ―これはイデアルを習うころには理解できます―  『ヤコビアン』は使用頻度も高いものですが、 意味を理解して使うには、例えば他の方法の問題 点を明快に指摘できる水準が必要なので、教科書 を読めば誰でも身につくわけではありません。  私が挙げた解釈は、間違いの例として、参考書 などでも結構紹介されてはいますが、その参考書 でさえ「どこがどう間違いなのか?」をちゃんと 指摘できているとは言い難いものも見られます。  この手順を踏むと違う答えになるから間違いと 明快に示していて『良回答』評価も当然ですが、 挙げられた微分と偏微分の差は重要なので、また OKwebのスペースを割かせていただきます。 (自分のポイントを確認したら結構あったので、 ―感謝―便乗して良い説明を受け取ってしまうと いった悪行三昧は今後控えさせていただきます)     つきましては、  偏微分と微分の違いを、(教科書風の)定義や 計算法の違いでない明快な解説でお願いします。  私は読むと胸のつかえが取れるような、明快な 説明に飢えてます(知識を詰め込むのでなく)。