数理科学のパデ近似について

このQ&Aのポイント
  • 関数の分数形で表示されている場合、関数の近似としてパデ近似があります。
  • パデ近似は分母がゼロになる点で特異になるため、テイラー展開を使うことができません。
  • パデ近似は古典的な解析学よりも現代において導入された近似手法であり、代数論や整数論が関連している可能性もあります。
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数理科学のパデ近似について

関数が分数形で表示されている場合(?)、関数の近似としてパデ近似というものがあります。 近似というのは古典的な解析学におけるテイラー展開あるいは複素関数を使ったローラン展開などが考えられると思います。これらの展開では、ある点の関数を隔たった別の点の関数値(高階の微分値など)で評価することができる、すなわち近似を与える古典的な理論だと思います。ただし微分可能という制約は付くと思いますが。一方パデ近似は分母がゼロになる点(複数個所)で特異になるのでテイラー展開をのびのびと使うことができない、ということで導入されたという理解でよろしいのでしょうか。テイラー展開の盟友である(?)ローラン展開はその辺をうまく処理してくれるのかなと思ったのですが。複素関数論は特異点の処理が得意だと思っていますが。  パデ近似というのは古典的な解析学の教科書に載っているように思えないのですが、テイラー展開とどのような関係にある(つまり包含関係、あるいは全く独立とか)、と思ったらいいのでしょうか。パデ近似というものは古典的解析学が確立した時代よりもずっと現代において(つまり最近)導入されたのではないでしょうか。なので、パデ近似というものは、古典的な解析学の承認を受けて登場していると思えるのですが。ひょっとしたら代数論、整数論などが背景にあるのかも(?)と思えたりしますけれども。  またパデ近似が対象とするもの、あるいは使用条件とはどのようなものがあるでしょうか。テイラー展開は微分可能であるという前提を承認すれば、力学、電磁気学などの物理だけでなく、経済学でも導入できる理論と思いますが。また、実際にそれが活躍している分野などご紹介頂ければ助かりますが。  よろしくお願いします。

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  • f272
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回答No.2

> 関数が分数形で表示されている場合(?)、関数の近似としてパデ近似というものがあります。 パデ近似は,関数が分数形で表示されている場合に適用できるのではありません。近似式が有理関数になっているというものです。 > ただし微分可能という制約は付くと思いますが。一方パデ近似は分母がゼロになる点(複数個所)で特異になるのでテイラー展開をのびのびと使うことができない、ということで導入されたという理解でよろしいのでしょうか。 テイラー近似の有効範囲が狭いが,パデ近似は広いというのがメリットでしょう。その分,計算量は多くなりますが... > テイラー展開とどのような関係にある(つまり包含関係、あるいは全く独立とか)、と思ったらいいのでしょうか。 テイラー近似を一般化したものと言えるでしょう。実際,パデ近似式の分母が0次式であればテイラー展開を有限項で打ち切ったものになります。 > パデ近似というものは古典的解析学が確立した時代よりもずっと現代において(つまり最近)導入されたのではないでしょうか。 はっきりといつかということはよくわかりませんが,20世紀に入ったころに考案されたもののようです。テイラー展開などよりはずっと最近ですね。 > またパデ近似が対象とするもの、あるいは使用条件とはどのようなものがあるでしょうか。 テイラー近似が適用できる場面であればどこでも適用できますよ。条件としてはテイラー近似と同じですから... たとえばテイラー近似でx^4までにすれば テイラー近似tanh(x)=x-(1/3)x^3 ですが,それと同等(?)な分子2次,分母2次までのパデ近似ならば パデ近似 tanh(x)=3x/(3+x^2) です。これは テイラー近似tanh(x)=x-(1/3)x^3+(2/15)x^5 よりも精度がよいですね。

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  • bran111
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回答No.1
skmsk1941093
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 解析学の本には書いてないですので、質問したくなるということでしょうか。近年、解析学の本が新しく出版されたなんて聞かないですけれども。 パデ近似の原理はとてつもない高等数学ではないように思いますので、謎に感じる向きも多いと思います。

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