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新世紀エヴァンゲリオンの本について
エヴァンゲリオンは、謎解き、解釈、用語集、批評の類の本ばかりで、社会的、歴史的、哲学的な見方というような本が無くて正直読みたいものが見つかりません。例えば、ガンダムが教えてくれたこと・ガンダムと日本人・ワンピースの言葉が教えてくれること ・ルフィの仲間力というような興味深い本が出版されているのになぜなのでしょうか?例にあげたような本がエヴァンゲリオンにもしあるのなら教えて下さい。よろしくお願いします。
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「ガンダムに出て来る大人達」には「狡猾に自己保身に走ったり私利私欲を満たす事しか考えていない大人達も居る」けれど、「本当にかっこいい生き様を強烈に魅せつけてくれる人も多い」のです。 しかし、「エヴァンゲリオン」には「そういう人がほぼ居ない」。 私もかなり最近になってから「エヴァ」見てみたけれど「作品としてそういう観点で描かれていないものだから『貴方の求める類の本も書かれていない』」のでは!? 「ガンダム」は「『Gガンダム』以外は基本殺伐とした戦争」を「モビルスーツというロボットの格好良さで誤魔化している作品」ともとれるのですが、「テーマ性」も持ち合わせているからこそ、でしょう。 「エヴァ」は「『社会的・歴史的・哲学的なテーマ性を見出せないというか有るとは思えない』から『そうしたテーマ性を論じた本が書けない・出版出来ない』」のではないかと思います。
「ガンダム」は「現実の社会にもある様々な問題等」を「フィクションとして落とし込んでいるし、何かと考えさせられるテーマ性がある」けれど、「エヴァンゲリオン」は「最初に提示されたものに対しての明確な結論とかが無い」というか「社会的な面・歴史的な面・哲学的な面といった要素がぼやけていると捉えられている」からでは? 例えば、「宇宙世紀」の「ガンダム」は「それぞれが掲げる『正義・大義名分の相違から来る争い』と『人間の更なる進化・進歩・発展への展望や価値観の定義』等が提示されている」のです。 「ガンダムX」では「特殊な能力を持ったニュータイプという価値観は決して人類の進化形ではない、幻想に過ぎない」とし、「結局良しにつけ悪しきにつけ思い描いた未来へ近付けるにはそうなる様に働き掛けなければならない、実現する様に努力しなければならない」という事と「愛情や友情等の普遍的な古い価値観こそが新しい時代への扉を開き戦争を起こさない様にする事で更なる高次元への進化・昇華が出来る」と・・・。 「最初に現れ『ニュータイプと定義付けられたD.O.M.E.』自身が『戦争を根絶出来ない以上は進化したとは言えない』と述べている」のです。 「ガンダムW」では「エンドレスワルツ」において、「争う者達に対して敢然と立ち向かい是非を問い糾し戦闘行為を止めさせる勇気や武器・兵器を放棄する勇気・真に平和を望むのであれば何をするべきなのか」を明示していると思いました。 「Gガンダム」では「様々な問題点はあるけれど、戦争を行わず『ガンダムファイトという格闘競技による代理戦争』で比較的穏便に平和を保つ試み』が描かれて」いました。 「ガンダムSEED2作」では「人為的に作られた天才というか優れた人間」と「そうではない人間」という「新たな人種差別」と、「戦争が根絶出来ない原因」「戦争になるのを望む人間も居るという問題」「明確な敵対的存在を提示して巧みに人心を誘導する恐ろしさ」が描かれています。 「某世界の警察を自認(さも絶対的正当性があるかの如く)している国」や「テロリスト」の掲げる「歪んだ正義」を「フィクションというかアニメーションという娯楽作品のオブラートに包んでいる」のです。 「ガンダム」に出て来る「少年達」には「若さから来る価値観や正義感や使命感」があり、「大人達にも同じものがある」のです。 特に「大人達」には「自分の行為に何一つ疑問を持たない者」ばかりではなく、「自分の行為が真に正しいものかどうかを悩んだり自問自答している者」も居るし、「自分の行為が悪であると分かった上で行動」したり、「善悪どちらの場合でも自分の行為に対する責任を甘んじて受けるというか率先して負う者も居る」のです。 決して「身勝手な大人ばかりではない」のです。 しかし「エヴァンゲリオン」には「殆ど自らの思惑でしか動かない大人達ばかり」なのです。 「ガンダム」においては「少年少女達や若者を巻き込み死地たる戦場に送り込む事への罪悪感を覚える者も居る」けれど、「エヴァンゲリオン」は「そういう大人があまり居ない」。 そこが「明確な違い」なのでは?
お礼
ファーストガンダムしか知らなかったので、とても興味深く拝読いたしました。とても研究されていて参考になりました。ありがとうございます。できれば、エヴァンゲリオンの本の紹介を教えていただけませんでしょうか?よろしくお願いします。
補足
回答ありがとうございます。身勝手な大人ばかりではない。と、殆ど自らの思惑でしか動かない大人達ばかり。のコメントは簡潔に的を得ていてなるほどと考えさせられました。それでも、エヴァンゲリオンの本を知りたいのです。
- catpow
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「エバンゲリオン ストーリ 破綻」というキーワードで検索すると以下のURLがみつかりました http://www.geocities.jp/ohka234/MediaMix/Animation/eva.html エヴァンゲリオン覚え書 https://bookandphoto.wordpress.com/2014/04/24/物語の破綻を僕たちは少しばかり期待している。 ガンダムにおいては、ストーリが一貫していて、何らかの問題提起に対して、結論がアニメで表現されて、それらを元に社会的、歴史的、哲学的な見方ができたのだと思います。 (なお、私は、ガンダムをきちんと観てないのですけど・・・) それに対し、新世紀エヴァンゲリオンは、上記のURLで述べられているように、TVアニメが前半と後半において、ストーリーが破綻しているのです。 エバンゲリオンは、有名なホーガンのSFにあるような「人類の起源の謎」「宇宙人による人類の創造説」「聖書関連の謎」などを思わせる伏線をクオリティの高いアニメの前半部で提示しました。 私は、「うんうん、これに対して、アニメの後半で、どんな答えのストーリを展開して結末を迎えるのか?」と期待して見ていたものです。(コミケでのエバンゲリオン関連の盛り上がりは凄かった!) しかし、アニメの後半は、作画の破綻は抜きにして、ストーリが登場人物の精神分析になってしまいました。 ですので、社会的、歴史的、哲学的な見方をしたくとも、分析に値する部分が、アニメ&映画「新世紀エヴァンゲリオン」には無いのです。 個人的には、本アニメは、アニメオタクの男性に「もう2次元の女の子を追いかけて時間とお金を注ぐのは止めて、3次元世界、3次元の女性と仲良くしろ!!」とTV版の後に劇場公開版の合わせ技でお説教している作品だと認識しています。 そういう意味で、社会的、哲学的な見方をするなら、「アニメを観るのはやめよう!」ということになって、それを本作品関係の書籍で語ることは、その本の出版自体を否定することになります。 ですので、エヴァンゲリオンは、商業的には大成功の作品だけど、作品内容について、社会的、歴史的、哲学的なことを語るには値しない失敗作なんだと思います。
お礼
URLの紹介ありがとうございます。エヴァンゲリオンに対する考察、簡潔にまとめておられて確かにそうであるかもと思いました。それでも、社会的、歴史的、哲学的な見方が難しいとしても質問に例としてあげたような、エヴァンゲリオンの本を紹介していただけないでしょうか?よろしくお願いします。
補足
回答はとてもありがたく、ある程度理解できたかなと思っています。それでも、謎解き、解釈、用語集、批評の類の本以外のエヴァンゲリオンを語った本を紹介していただけないでしょうか?よろしくお願いします。
お礼
確かに、世界観というか、テーマ性という観点からみれば、そうなのかもしれません。特に、社会的・歴史的・哲学的にこだわっているわけではなく、誤解であればすみません。ともかく、質問の例にあげたようなものに近いエヴァンゲリオンを語った本を紹介していただけないでしょうか?よろしくお願いします。ありがとうございました。