- ベストアンサー
日本刀を熱したり冷やしたりすると…
日本刀をつくる工程で、刀身を熱したり冷やしたりする「焼き入れ」と呼ばれる方法をとるのは知っていますが、それでは、完成した日本刀の刀身を再度加熱・冷却すると、どうなるのでしょう? 刀身はもろくなるのでしょうか? それとも、強度は変わらないのでしょうか?
- みんなの回答 (6)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
1。それでは、完成した日本刀の刀身を再度加熱・冷却すると、どうなるのでしょう? 熱した温度が対象の組織を変える温度で、徐冷される場合は、下記の「焼き鈍し」(やきなまし)(焼鈍 しょうどん とも言います)と呼ばれる過程で柔らかくなります。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%84%BC%E3%81%AA%E3%81%BE%E3%81%97 2。刀身はもろくなるのでしょうか?それとも、強度は変わらないのでしょうか? 脆くなる可能性は「焼き戻し」で、調整されます。温度によって強度は変わります。 3。「焼きならし」、「焼き戻し」、「焼き鈍し」の区別は下記などにあります。 http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1147229801 僕の母方の祖父は、刀鍛冶ではありませんが、普通の鍛冶屋だったので、こう言う語彙、久しぶりに耳にしました。
その他の回答 (5)
- jkpawapuro
- ベストアンサー率26% (817/3046)
焼き入れは基本的に鉄における炭素含有量を最適にすることです。 鉄は炭素含有量が低いほど硬く、高いほど柔らかいです。 ですが硬い鉄は粘りがなくすぐに折れます。 よって最適に調整された日本刀をでたらめに焼き入れしなおせば当然よくないことになります。 炭素含有量が低すぎればより固くなっても折れやすくなりますし逆もまたしかりです。 逆に傷んだ刃物を焼き入れで再調整すれば新品に近い状態にできることもあるでしょう。 ただし日本刀はすべて一枚の同じ材質ではなく刀身と刃の部分で硬さの違う鉄を使っています。それを一本の刀になってから打ち直ししてしまうと、刃は打ち直しで元に戻っても刀身が若干固くなるかもしれません。
- hekiyu
- ベストアンサー率32% (7193/21843)
”日本刀をつくる工程で、刀身を熱したり冷やしたりする「焼き入れ」 と呼ばれる方法をとるのは知っていますが” ↑ 熱したり冷やしたりではなく、熱した後 急冷するのが焼き入れですね。 ”完成した日本刀の刀身を再度加熱・冷却すると、どうなるのでしょう?” ↑ 加熱する温度や、冷却するスピードにも よります。 そういうことを考えないで、加熱して冷却などしたら 脆くなります。 焼き入れというのは、オーステナイト状態にするまで 加熱し、急冷することによりマルテンサイト状態に することをいいます。 日本刀の場合は、刃の部分にマルテンサイトが集中 して出来るように、粘土みたいのを塗ったりして 焼き入れするわけです。 残りの部分は、ツルースタイトにして、硬軟のバランスを とります。 刃の部分はマルテンサイトが多く、峰や腹の部分は ツルースタイトが多くなっています。 だからデタラメに加熱、冷却したのでは、マルテンサイト やツルースタイトの出来やバランスが、崩れ日本刀の 強度はめちゃくちゃになってしまいます。
> 日本刀をつくる工程で、刀身を熱したり冷やしたりする「焼き入れ」と呼ばれる方法をとる 仰る通りの方法ですね。鉄を灼熱させて軟化させておくのは、槌で打って形を整えやすくするのですが、打つという物理的刺激により、刀身の原子構造にも変化が出てきます(目立ったものでは気泡の排除など)。 さらに刀身を急冷することにより、刀身が取り込んだ炭素の鉄に対する配置などが変わり、刀身は硬化します。元の材料の鉄では、柔らかすぎるのですが、灼熱から急冷することにより、刀として必要な硬さを得ることができます。 > それでは、完成した日本刀の刀身を再度加熱・冷却すると、どうなるのでしょう? 焼き戻しと呼ばれる加工があります。焼き入れより低い温度にしてから急冷します。硬化し過ぎですと、折れやすいなどの弊害が出てしまいます。そこで、焼入れで硬くなり過ぎたら、焼き戻しするわけです。 焼入れ、焼き戻しのいずれも、「強度」が高まるわけではありません。硬さを調整するだけです。 日本刀は刀を受け止める防御もしますし、斬ろうとした部分が硬い防具で覆われていることもあります。ひたすら硬化させるだけでは駄目で、弾力性も兼ね備えた硬さが必要となります。 きちんと完成された日本刀ですと、ちょうどよい硬さになっています。硬くも柔らかくもする必要がありません。ですので、さらに焼入れや焼き戻しをすると、思わぬ弊害が出ます。特殊な目的(防御専用で折れないことだけを重視する等)が無い限り、完成された日本刀に焼入れ、焼き戻しは行わないでしょう。
- pigunosuke
- ベストアンサー率19% (1063/5529)
日本刀は 鉄を熱したり、冷やしたりする過程で炭素を鉄に混ぜ 鋼という合金にする事で硬度を高めると聞いた事があります だからこそ 鍛冶では「鍛える」と、言うのですね 何も知らない人が、ただ熱したり、冷やしたりしても 良いバランスで炭素を混ぜた鋼を台無しにしてしまうでしょう ですから もろくなるはずです あくまで机上の理論ですから 実際にどうなるか? は 判りません 刀を手に入れる機会が有ったら 是非試してください
- itaitatk
- ベストアンサー率38% (751/1976)
基本的には強くなりません、やり方によっては強度が落ちる場合もありますが
お礼
どうもありがとうございました。 他のみなさんのご回答も大変興味深かったのですが、お祖父様が鍛冶屋さんだったということで、こちらをBAとさせていただきます。