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土地の減歩について教えて下さい。
以前から気になっていたのですが、区画整理事業などで、私有地の一部を強制収用する手段として、「減歩」 という制度があるようです。 自分としては、区画整理事業の際、立退きや土地の一部を提供するのは仕方の無い事、従って行政と揉めている人たちは、いわゆるゴネ得を考えているのかな、と思っておりました。 ところが、この減歩と言う制度では、自分の土地の一部がもし行政が線引きした範囲に入れば、その部分は全く無料で取り上げられるとの事と聞きました。 その理由として、区画整理事業を行なえば道路の幅が広がり、残った土地の価格が上がって結果的に持ち主の利益になるから、買い取る必要が無い、という事でした。 しかし、説明どおり土地の価格が上がっても、売らずにずっと住み続ける人たちにとっては、踏んだり蹴ったりにならないでしょうか? また、住民によっては、家の前の道路が幹線道路になれば、交通量が増えて住環境が悪化する事は考えられませんか? 行政が一定の基準で定められた価格で買取るのならともかく、いかに公共のためと言えど、一方的な考え方で国民の私有財産を没収するのなら、この制度は憲法違反、あるいは他の法令違反にならないのでしょうか?
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減歩の話もありますが、ほかにも道路の話もありますよ。 ・開発道路 広い土地を開発する、あるいは古い私道などを整備し、かつ役所の言う基準に従って高い下水道や上水道を通し(費用は全部開発する人の負担)、その上で市町村などに寄付する! ・2項道路 気がつくと指定されていて、指定されたところの道路が4mに満たない場合はセットバックといって道路中心から各2mは道路として使用できない。 で、更にその道路を整備して寄付してくださいと言われる。 見事でしょう。 このようにして道路は少しずつ整備されていきます。 一応上記2つの役所の言い分は、道路が私道のままだと道路の管理費がかかります。でも役所に寄付すれば役所が管理します。更には公道になれば土地の価値も高くなるでしょう。 まあ、一理ありますが、、、、、それで泣きを見る人も沢山います。 #ちょうどそんな人の一人がここで質問をしているところです。 で憲法違反ではないのか?というご質問ですが、憲法違反とはならないように(つまり減歩しても価値が上がらないで損になるとかにはならないように)計画されます。 道路については、、、、利用する側も利益を享受することになるからということでやはりそれ自体は憲法違反にはならないようです。
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- 0000silvertail
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NO.1で解答させていただいた者です。 追記として「換地」の話も少し。 施行区域内に新しく割り当てられた土地のことを「換地」といいます。 法律上の特別な規定によって、換地は従来所有していた土地とみなされますので、原則として従前の土地に「換地」されます。が、施行区域内を整然とするのが区画整理事業ですので、散らばっていた土地をまとめる事も可能です。 質問の中にある「幹線道路」が出来て環境が悪化する。と、ありますが、区画整理の計画で幹線道路沿道は歩道を広めにして緑地帯を設ける計画をして、沿道は商業施設だけしか立地できないように計画するとか、住宅地は幹線道路より一本奥へ入った場所に集合させるとかの計画はするはずです。 仮に従前の土地が幹線道路沿いに面することになるのであれば「換地」を移動することは可能だと思います。 土地神話が崩壊して価格は下がる一方ですが、「減歩」された土地を集めて生み出す「保留地」の価格設定は近隣の価格設定等を考慮しているはずです。 土地区画整理も「土地区画整理法」という法律に基づいて施行運営されています。私が思うにはこの施工法はうまく出来ていると感じます。
お礼
ご回答ありがとうございました。 参考になりました。 少し勉強してみます。
- law_amateur
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土地区画整理の基本的な考え方は,整理前の土地と整理後の土地の価値(価格)を同一とするということです。土地区画整理が行われることによって,土地が整形されたり,街路条件が向上することなどによって,単位面積あたりの土地の価格は上昇します。ですから,整理前の土地と整理後の土地の価格を同一にするためには,当然整理後の土地の面積は減少します。これが減歩の基本的な考え方ということになります。 清算金という話を聞いたことがあると思いますが,これは,整理前の土地と整理後の土地の価格が異なるときに,それを精算するために受け渡しされる金銭だということです。 減歩で生み出された土地はどうなるかというと,先の答えにもあるように,街路になったり公園になったりします。公民館の用地などにもされることがあります。すなわち,施行区域全体の環境整備に使われるということがあります。 しかし,これと並んで減歩によって生まれた土地の大きな用途は,売却して工事代金を賄うということにあります。見ればすぐ分かるように,土地区画整理には莫大な工事費用がかかります。一部は補助金(すなわち税金)で賄われますが,これは本筋ではありません。税金を一部の住民にだけ投入することは好ましくないとされます。それで,基本は受益者負担ということになりますが,土地区画整理の対象地の所有者全員が工事代金を賄える資力があるわけがありません。そこで,所有者にはできるだけ負担をかけないようにして工事を施工しなければなりません。そのために,減歩で生まれた土地を「保留地」として土地区画整理事業の施行者が保有し,これを売却して工事代金を調達するということになるのです。 このようなわけですから,土地区画整理が私有財産の没収になるわけではありません。そのような考え方は,土地区画整理事業の全体を見ていません。
お礼
ご回答ありがとうございました。 > 整理前の土地と整理後の土地の価値(価格)を同一とするということです。 行政側のこの考えは、幹線道路が通れば、絶対に土地の価格が上がる、という大前提に基づいているように感じます。 No.3さんへのお礼の欄で申し上げたのですが、幹線道路が家の前を通るようになったため、騒音公害など発生して住環境が著しく悪化する、という発想は行政側には無いのでしょうか ・・・ また、仮に不動産としての価値は上がると仮定しても、それは売却した時の話であって、先祖伝来住み続けてきて、これからも未来永劫、売却なんてしない、と決めている住民にとっては、私有財産の没収となり、あまりにも不合理な話にならないでしょうか? もちろん、区画整理事業が重要だとは理解していますが、たとえ一般市場より安めでも買取るようにすべきかなと感じています。 だって、幹線道路を利用するのは、そこに住んでいる住民たちだけではないと思いますので、特定の住民たちの不利益を基礎に成立するような制度はどこか間違っているような感じもするのですが ・・・ すみません。
- teinen
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土地区画整理事業の減歩により生じた土地を寄せ集めて,道路・水路・公園等が整備されます。また,保留地とし,売却することによって,土地区画整理事業に要した経費を捻出します。 土地区画整理事業は,行政のみならず,組合による施行もできます。 道路・水路・公園等が整備されることにより,その区域内に住む方の利便性が向上します。 日本国憲法第29条 財産権は、これを侵してはならない。 2 財産権の内容は、公共の福祉に適合するやうに、法律でこれを定める。 3 私有財産は、正当な補償の下に、これを公共のために用ひることができる。 「正当な補償」=土地区画整理事業により,減歩された土地(残った土地)の価値が高くなり,土地区画整理事業前の土地の価値を下回らないので,補償すべき額がない。ということでしょう。つまり憲法違反ではないということです。
お礼
ご回答ありがとうございました。 減歩すれば家の前の道路が幹線道路になって、大型車の交通量が格段に増え、住環境が著しく悪化する事にならないのでしょうか? 大型車が原因で公害問題になり、裁判まで発展した例って日本中の幹線道路にありますよね。 それと、幹線道路になれば、土地の価格が絶対上がると、どうして断言できるのかな、と疑問を感じています。 住宅地の場合には、騒音や振動が激しい幹線道路に面した物件より、一本外れた静から環境の方が、価値としては上じゃないのかな、と思います。 私だったら、値段が半分でもそんな住環境の悪い物件なんて買わないです。 そんな理由で、もし減歩前と比べて、住宅地としての土地の価格が下がれば憲法違反になる、という結論になるのでしょうか ・・・
- 0000silvertail
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私も勉強不足ですが、区画整理事業の減歩は土地区画整理事業の施行により、整理前の土地に比べ整理後の土地が小さくなる事を減歩といっているはずです。 減歩された土地は保留地減歩、公共減歩に振り分けられ、その保留地は売却されて家屋移転や道路・公園などを整備する事業費に充てられます。 公共減歩はまちの公園や道路などの用地として使用されますの。 そもそも、区画整理事業とは、道路が整備されないまま、住宅が無秩序に建ちはじめ、これをさらに放置しておくと住宅が密集し生活環境の悪化を未然に防ぐことだと認知しております。 質問の解答になっているか心配ですが、私が知っている減歩は以上のように思っております。
お礼
とても詳しいご説明、ありがとうございました。 よく分かったのですが、ただ、減歩という制度で提供 (没収) された土地に対する補償が、土地の所有者に一銭も支払わない、というのは、民主国家の日本で考えられないような、とても不思議な制度だな、と感じております。
お礼
ご回答ありがとうございました。 公共の福祉という観点から、こういう制度が考えられたのでしょうねえ。 ただ、見解の相違と行政側から言われそうですが、買い取ってあげたらいいのに、と可哀そうになって仕方ありません。