• ベストアンサー

溶出

たんぱく質をイオン交換樹脂に吸着させ、これを食塩水で溶出したいのですが、 食塩水の濃度が濃い方が溶出されるのは何故ですか?

  • 化学
  • 回答数4
  • ありがとう数9

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • ryumu
  • ベストアンサー率44% (65/145)
回答No.4

> リジンやアルギニンなどの正電荷ばかりをもつタンパク質が酸性化または弱酸性化に溶けている場合、どうなるのでしょうか? 同じくアルカリまたは弱アルカリに溶けている場合どうなるのでしょうか? 酸性の場合とアルカリ性の場合、アミノ酸の何が変化するのかを考えれば単純な話です。 リジンやアルギニン(だけでなく全ての解離性残基)の側鎖電荷は、それらのpKa値に依存していることは理解されていますか? 例えば、リジンの側鎖pKa値は、10.5程度です。 pH > 10.5の場合と、pH < 10.5の場合、リジンの荷電状態がどう変わっているか? タンパク質では、様々なpKa値を持つアミノ酸の集合体ですので、全体としての荷電状態をpIより上か下かで判断しているのです。

rakurakutokeru
質問者

お礼

ありがとうございました。

その他の回答 (3)

  • ryumu
  • ベストアンサー率44% (65/145)
回答No.3

タンパク質はアミノ酸が繋がったポリペプチド鎖状態でさらに、折りたたまれた立体構造を形成しています。 アミノ酸には、リジンやアスパラギン酸などの正または負に帯電した側鎖を持ちます。またポリペプチド鎖の両方の末端も電荷を帯びています。 この電荷の帯具合は、荷電性アミノ酸残基をどれだけ含むかということと、タンパク質自身が溶かされている溶媒のpHによって変化します。 例えば、アスパラギン酸やグルタミン酸などの負電荷アミノ酸がほとんど無く、リジンやアルギニンなどの正電荷ばかりをもつタンパク質が、中性溶液に溶けている場合は、タンパク質全体としても正電荷が多いので、陽イオンカラムに吸着します。 同様な感じで、負電荷ばかりのアミノ酸で構成されているタンパク質は陰イオンカラムに吸着します。 実際には、色んなアミノ酸が含まれており、pHによっても荷電状態が変わるので(正負が釣り合うpHが等電点pI)、結局タンパク質の種類および使用する緩衝液のpHによって、陰陽どちらのカラムに吸着するのか、さらに吸着の度合いが変わります。 また同じタンパク質であっても立体構造が異なると、タンパク質分子表面上の荷電状態が見かけ上異なるため、複数の溶出ピークを示す事もあります。 その他に、タンパク質の一カ所に正電荷のアミノ酸が集まっており、また別の箇所に負電荷のアミノ酸が集まっている場合は、陰陽どちらのカラムにも吸着することもあります。 荷電状態によってカラムに吸着しているわけですから、周囲にイオンが多数あれば、樹脂にイオンの方が吸着する率が上がり、またタンパク質にもイオンがコーティングするようになるので、カラムから溶出されるのです。 タンパク質の荷電状態が高ければ高いほど、樹脂との相互作用が強くなるので、高い塩濃度が溶出に必要になります。 ですので、使う緩衝液のpHが変わると、タンパク質の荷電状態を変えるので、pHの選択も重要になります。

rakurakutokeru
質問者

補足

ご回答ありがとうございました。 リジンやアルギニンなどの正電荷ばかりをもつタンパク質が、中性溶液に溶けている場合は、タンパク質全体としても正電荷が多いので、陽イオンカラムに吸着します。 >>> リジンやアルギニンなどの正電荷ばかりをもつタンパク質が酸性化または弱酸性化に溶けている場合、どうなるのでしょうか? 同じくアルカリまたは弱アルカリに溶けている場合どうなるのでしょうか?

  • gohtraw
  • ベストアンサー率54% (1630/2966)
回答No.2

酵素を含むタンパクも多くの場合分子中に電荷があるので吸着されますよ。 溶出に関しては、定性的なのですが、 ・溶出液中のイオンの吸着平衡 ・タンパクの吸着平衡 を考えます。いずれも、樹脂に吸着された状態と、吸着していない状態 の間の平衡です。溶出液の塩濃度を上げると、吸着していないイオンが 一時的に増加します。その影響を打ち消すように平衡が動き、吸着された イオンが増加するので、タンパクはいわば追い出されるような形で溶出 してきます。

rakurakutokeru
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。 非常に難しいです(汗)

  • Saturn5
  • ベストアンサー率45% (2270/4952)
回答No.1

イオン交換樹脂とはイオンを吸着するものです。 タンパク質はイオンで無いのでイオン交換樹脂には吸着されません。 アミノ酸の間違いではないでしょうか? アミノ酸ならば溶液の液性によってイオンになりますので一部が イオン交換樹脂に吸着されます。 ここに、食塩水と通すと、食塩水中にはNa+とClーがあるため、 たとえば陽イオンになっているアミン酸はNa+と場所を交換し、 水中に溶出します。陰イオンになっているアミノ酸はCl-と 場所を交換し水中に溶出します。

rakurakutokeru
質問者

補足

タンパク質でなく酵素でした。 溶出する原理は分かりました。ありがとうございます。 しかし、食塩濃度によって溶出される物質が変わるところが理解出来ません・・・

関連するQ&A

  • カラムの吸着

    こんにちは。いつも質問にお答え頂き感謝しています。 タンパク質の精製を始めたのですが、タンパクのカラムへの吸着がおかしく、イオン交換で塩濃度を上げて溶出していくと、今まで目的のタンパクが溶出される場所以外でも溶出されてしまい、困っています。 具体的に言いますと、陽イオン交換で、0~1000mMまで塩濃度を上げていくと、以前でしたら400~500mMで溶出されていたのが、現在では300~600mMと広い範囲で溶出されてきます。フロースルーやWashでは溶出されてきません。重力落下法で精製を行い、ゲルは毎回新品を使っています。原因としては、タンパク質の量が増えたため、カラムの吸着能を超えた結果、溶出される範囲が広がってしまったのかと考えています。 乱文で申し訳ございませんが、みなさまのご意見をお聞かせください。よろしくお願いします。

  • イオン交換クロマトグラフィー

    イオン交換クロマトグラフィーについて教えて下さい。 タンパク質を水に溶かし(PH7)正電荷を帯びたイオン交換樹脂に吸着させました。 イオン交換樹脂吸着されたタンパク質は正電荷を帯びた物質ですか? 吸着される物質は化学的にどんなものですか、また吸着されなかったものはどんなものだといえますか?

  • イオン交換

    イオン交換樹脂に、タンパク質がどうして吸着するのですか?

  • 現在、GST融合タンパクを精製しているのですが、樹脂に吸着させた後、T

    現在、GST融合タンパクを精製しているのですが、樹脂に吸着させた後、ThrombinでGSTを切り離してから溶出させています。 その際、SDS-PAGEで確認するとタグは切れているようなのですが、樹脂に絡まって溶出されてこないというトラブルに合っています。 このような問題の場合、一般にはどのような対処をされていますか。 私は、塩濃度を上げてみる、溶出bufferにTriton等を入れてみる、などを検討しているのですが…

  • タンパク質の大量培養について

    タンパク質の大量培養の際に、樹脂に吸着させる操作があるのですが、 樹脂を5・6回再生して使用している場合、以前吸着して、吸着しっぱなしの タンパクが、溶出の段階で再び出てくることはあるのでしょうか?? もしそうなら、その古いタンパクは変性をしている可能性もありますか??

  • イオン交換クロマトグラフィーの溶出液のpHについて

    イオン交換クロマトグラフィーでのタンパク質溶出に用いる液のpHを変えるとどのような違いが生じるのでしょうか? 自分なりに考えたのはpHが高い場合、低い場合を考慮して考えたんですが、それぞれででてくるタンパク質の順番が逆になるのかな?と思うのですが・・・よくわからないので教えてください! お願いします!

  • 陽イオン交換クロマトグラフィーについて

    陽イオン交換クロマトグラフィーについて イオン交換した後に溶出させる際に一般的にNaCLを使うのはなぜでしょうか?? 溶出させるならば吸着力のより強いMgやCaの方がよいと考えたんですが;; 知識不十分なため間違った考え方でしたらすいません

  • シリカとイオン交換樹脂について。

    水(水道水や河川水など)に含まれるシリカ「SiO2] について教えてください。 シリカは、一般的に「陰イオン交換樹脂」にて除去される と聞いたのですが、 1)なぜ陰イオンではないシリカが陰イオン交換樹脂にて除去できるのでしょうか?。 2)電気的に吸着しているのではなく、物理的に吸着しているのでしょうか?。 3)物理的に吸着しているのなら、なぜ(1)型陰イオン交換樹脂の方が、(2)型陰イオン交換樹脂より高いのでしょうか?。 以上、いろいろ私なりの仮説を考えたのですが、みなさんのお知恵を拝借させてください。

  • カラムクロマトグラフィーの溶出について

    溶出方法の段階的溶出(ステップワイズ溶出)、連続的溶出(グラディエント溶出)、均一濃度溶出(アイソクラティック溶出)の違いがよくわかりません。言葉の意味でなんとなーくわかるのですが、実際どのように行うのでしょうか??

  • イオン交換クロマトグラフィー

    イオン交換クロマトグラフィー(陰イオン交換体)について質問させてください。 吸光度とpHのグラフを作成しました。 そこで、このグラフより、どのpHであるタンパク質は陰イオン交換体(樹脂)に吸着したかを考える上で、グラフのどの部分から分かるのですか? また、その理由をおしえてください? あと、そのグラフから、あるタンパク質の等電点を求めるにはどのようにすればよいのですか?