なんで君野康弘容疑者は生活保護？

質問

先日、逮捕された君野康弘容疑者ですが、生活保護受給者だったそうです。

　生活保護の審査はそれなりに厳しいはずと思われるのですが、どういう理由で審査が通ったのでしょうか？

回答No.5

coollittle

＞どういう理由で審査が通ったのでしょうか？

それは生活保護の受給資格に、素行要件がないからです。
この容疑者も傷害などで服役していたようですが、だからといって生活保護申請を拒むことは、現行制度ではできません。

次から次へと悲惨な事件がおきて、国民の記憶からは消えているかもしれませんが、愛媛県伊予市の市営住宅から少女の遺体がみつかった事件で、傷害致死容疑で逮捕された、無職・窪田恵容疑者も生活保護受給者です。
某週刊誌は窪田容疑者を「シャブ母」と書いており、恐らくこの件で有罪判決を受けた過去もあるでしょうね。税金（生活保護費）で違法薬物を購入していたと思うと、腹立たしいですが。

生活保護の大きな問題は、溺れるほどの酒が購入できたり（君野容疑者）、違法薬物の購入ができる（窪田容疑者）ほど支給額が多くて、最低賃金や国民年金で受け取れる額と「逆転現象」を起こしている点もありますが、生活保護の申請があったとき、十分に審査ができないという問題もあります。

東京都などで生活保護費を「三重受給」していた、無職・春日野美保被告（別の窃盗事件で公判中）は、８つの自治体から生活保護費を不正受給していたとの報道もあります。
この件に関しては、どうして見抜けなかったのか自治体を責める声が大きいですが、そもそも生活保護を受給している、という情報は、自治体間で共有されない、という制度上の欠陥があります。
生活保護の受給ができるのは、住民票のある自治体からに限る、という制度にしてもよさそうですが、女性が「夫からのＤＶで逃げてきた」と言えばどうしますか。春日野被告がそうです。

今回のご質問に戻りますが、君野容疑者の日頃の振舞いについて、警察署内部でも情報の共有ができておらず、容疑者をすぐに絞れなかった原因になったようです。ましてや警察と自治体との情報共有は不可能です。
ですから、仮に、犯罪（を犯しそうな）者は生活保護を受給できない、と法改正しても、実現不可能です。

「生活保護の審査はそれなりに厳しいはず」とおっしゃっていますが、ここで例をあげたように、申請者に悪い人はいないという「性善説」に基づいた制度ですので、私は、厳しいとは思いませんが。