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FEM有限要素法について

物理シミュレーション手法の1つのFEMについてお尋ねします。 ※いつもは差分法を用いて計算をしている人間からみた漠然とした感覚での質問です。 1.FEMの基本的な考え方は内挿関数(いろいろ名称がありますが)を使って節点上で定義された未知数を領域内部に連続的に展開し、方程式(重み関数をかけて)を領域内部で積分するという展開になると思います(がラーキン法)。このとき部分積分を用いて弱形式に変換したりするわけですが、この部分積分は紙と鉛筆を使って数学理論的に実施するものなのでしょうか。もともと解く方程式の複雑さによってはなかなか難しいのではないかと思いますが。どのような場合でもできるのでしょうか。 (差分だと3回微分でも何とかやることができそうです。もちろん困難もありますが見通しはつきやすい。) 2.自然境界条件(境界での微分値が指定されている)ところの説明でも部分積分が出てきます。自然境界条件の設定の考え方のコツを教えて頂きたいのですが。本を読むとポテンシャル理論を使う実例が示されていたりしており、ポテンシャル問題でない場合はどうするのかなと思います。 基本境界条件(境界での値が指定されている)についてはマトリックスの一部に000010000など使うと問題なく指定できます。これはすごくわかりやすいのですが。 3.FEMはラプラス方程式、ポアソン方程式、などよく知られた割りと形式的に簡単に見える方程式の説明が多いのですが、微分の回数が増えるとか自分で式を作ったような場合実行するのが難しいものでしょうか。前述しましたが、3回微分の場合、1回積分して2回微分になるから内挿関数が直線的だと2回微分がゼロとなりますから使えないということになりそうです。差分とはだいぶ違うな思います。解きやすい問題は行列にしたら差分と同じということになるようですが。 以上、よろしくお願いします。漠然とした質問と言いながら長くなってしまいました。

みんなの回答

noname#221368
noname#221368
回答No.2

>この部分積分は紙と鉛筆を使って・・・  部分積分は次でしょうか?。   ∬f(u) u dv = ∫F(u) u ds + ∬F(u) g(u) dv   (1)  ここでuは解関数,f(u)は支配方程式です。(1)の形式はもともと変分法から来ています。uを局所的に多項式近似すると、変分法の場合、自然にガラーキン法になり、右辺2項目が要素マトリックスのコア,1項目が境界条件を与えます。  それで変分原理による有限要素法が、最も上手くいきます。多くは線形問題です(ラプラス,ポアソン,弾性方程式など)。しかし変分原理とは無関係にガラーキン法を用いてもよい訳で、適切な変分原理がみつからなくても(1)で弱定式化と行い、FEMしても良いはずです。こう考えると、FEMの本質はガラーキン法です。  よって(1)の類(高階微分含む場合)がFEMの基本なので、要素マトリックスのコアの導出はふつう手計算です。  有限要素法は積分方程式を基本とし、差分法は微分方程式を基本とするという、問題にしてみれば表現の違いという事になるでしょうか?(厳密には同値でないですが)。  ふつう、局所的な多項式近似の係数を有限要素節点の未知量と関連付けるために、内挿関数(形状関数)を導入しますが、これは離散化方法を内挿関数とした、と解釈するのが妥当と思います。差分法では差分を離散化方法として選択しただけで、事の本質は微分にあると解釈できるように。   ※実際FEMでは、要素フリー有限要素法なんていう形容矛盾な方法まである始末です(^^;)。  従って、要素マトリックスのコアを内挿関数Matrixで挟んで積を取り、さらに回転行列で挟んでなんて部分は、コンピューターにまかせてOKな部分です。  高階の弱定式化でわかりやすいのは、重調和方程式(4階微分)だと思います。そこでは部分積分を4回行い、自然境界条件も含めて4つの境界条件が、部分積分の表面積分項から出てきます。  また高階の場合は、最高次の微分項が少なくとも要素内定数となるように、高次の多項式を用いるのが普通です。

  • Willyt
  • ベストアンサー率25% (2858/11131)
回答No.1

FEMは確かに大変便利な手法ですが、これを使うときにはよほど注意を払わないととんでもない結果になることがあります。それはまず、仰有る通り、微分方程式を差分に直してアルゴリズムを作るのですが、その微分方程式自体が自然界の現象をモデル化しています。つまり式を立てられるように複雑な要素を無視したり簡略化しているのです。更にはメッシュを切るときには変化の激しいと思われる部分は細かく、変化がゆるやかな部分は粗くすることによって精度を維持するとともに計算時間を節約する工夫を行ないます。おっしゃるとおり、微分方程式を差分式に直すことによってできる誤差をできるだけ小さくするためにメッシュの切り方を工夫する必要があるのです。ですから得られた結果は必ず実験によって大筋間違った結果にはなっていないことを確かめる必要があるのです。しかし実際にはこれを面倒だからと省いたり、無知のために気付かなかったりして大変な結果を引き起こす羽目に陥ることがよくあるのです。得られた結果をよく検討し、メッシュを切り直してより正確さを追求することも必要です。コンピュータを使って計算したのだから間違いはないと思い込むことは妄信です。紙と鉛筆で確かめられればそれに超したことはありませんが、多くの場合はそれが不可能ですから模型実験が必要なのです。勿論アルゴリズムを立てるときにはごく簡単なモデルを使って筆算でチェックし、デバッグを行なうことはよくやることです。   微分がゼロになることは決して稀なことではなく、これは何の障碍にもなりませんが、逆に∞、つまり微分不能になる箇所がある場合には要注意です。実際の現象では微分不能という場合は稀でですが、これがたとえば構造の挫屈や振動の発散等に繋がる不安定現象である場合には要注意なのです。

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