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行列の固有ベクトルについて質問です
対称行列を対角化するにあたって,対称行列の固有ベクトルについて次のように教科書に記述があります. 「対称行列の異なる固有値に対する固有ベクトルは互いに直交する」 この記述によれば,異なる固有値から得られる固有ベクトルは必ず互いに直交しますが,固有値が重解となったときに同じ固有値から2つの固有ベクトルが得られる問題がありました. このとき,この得られた2つの固有ベクトルは互いに直交していないのでしょうか? つまり,「同じ固有値から得られた固有ベクトルは絶対に直交しない」のでしょうか? わかりにくい質問ですが,どなたか詳しい回答よろしくお願いします.
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- kabaokaba
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こういうのはシンプルな具体例で考えるといいのです 固有値が重解になってるもので一番シンプルなのは 単位行列Eでしょう 単純に二次単位行列をEとしましょう #det(E-tE) = (1-t)^2だから明らかに固有値は1で重解 明らかに(1,0)と(0,1)が固有値1に対応する 固有ベクトルであり直交しています. ということで >同じ固有値から得られた固有ベクトルは絶対に直交しない そんなことはないのです さてさて・・・ 固有値が重解だということは その固有空間が1次元以上あるかもしれないということです (固有値の(代数的)重複度は固有空間の次元そのものではなく上限を与える). #固有値が重複度2以上であっても,固有空間が1次元ってことはあります #たとえば, #(0 1)は固有方程式は (-t)^2=0 で固有値0は重解 #(0 0) #固有空間はx軸(y=0)で1次元 # #(代数的)重複度と固有空間の次元(幾何学的重複度という)と #対角化可能性には関係があります だから,固有ベクトルで一次独立なものが二つ以上とれた場合は, 固有空間の次元は2以上であって,数ベクトル空間の場合は かならず正規直交基底があるのだから, とろうと思えば直交するものがとれるのですよ. #グラム・シュミットの直交化が使える