請負の学説について

このQ&Aのポイント
  • 民法641条に規定されている請負の解除方法について、ある学説では損害賠償が必要ではないと主張しています。
  • しかし、この主張に対しては違和感があります。契約解除の際には損害賠償が必要とされるのでしょうか。
  • 詳しい方のご意見をお聞かせください。
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請負の学説について

こんばんは。 民法の641条に、 「請負人が仕事を完成しない間は、注文者は、いつでも損害を賠償して 契約の解除をすることができる」 という規定があります。 ある本を読んでいたらこの規定について、 「行使の方法は単純な意思表示でよい。 要するに行使するには損害賠償の提供を要しない」 (我妻・各論(中)(二)) (←、引用している学説のこと?) と書いてありました。 読んでいて少し違和感を感じたのですが これは「契約の解除をするには、 先に損害賠償をしておかなければいけないわけではないけれど(学説のほう) あとから損害を賠償しなければなりませんよ(条文のほう)」 という意味なのでしょうか。 それとも、もっと別の読み方(意味)があるのでしょうか。 くわしい方、教えてください。 なるべく簡単な言葉で教えていただけたらと思います。 よろしくお願いします。

質問者が選んだベストアンサー

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回答No.1

「提供」という言葉の意味ですね。 「履行」と「履行の提供」が違うのはわかりますか? 借金を返すとき、「貸し主に現金を渡す」のが履行で、「現金を持って貸し主のところに行く」のが履行の提供です。(かなり大ざっぱな説明ですが。) 借り主としては、「返すよ」と言っただけ(単純な意思表示)では義務を果たしたことにならず、「金を用意した上で、返すよと言う」ことが必要だよ。そこから先は貸し主の責任で、貸し主が受け取らなかったとしても借り主としては義務を果たしたことになるよ。返済という「履行」はされてないが、借り主としては「履行の提供をした」から責任はないよ。こんな風な説明になります。 「損害賠償の提供」も同じです。「損害賠償をしておかなければいけない」という意味ではなくて、「損害賠償をするための準備行為をした上で、これこれの金を払うから解除ね」としっかり説明して解除を申し出なくてはいけないのかどうかという意味です。 で、我妻先生の「民法講義 債権各論 中巻二」の説によれば、「そういう必要はないよ。解除しますのひと言でよいよ。もちろん損害賠償は後でちゃんとしてねということになるけど、解除って言った段階から後で(請負人が勝手に工事を続けちゃったりして)発生した損害は計算に入れないよ。請負人が、"だってあのときは金も持ってきてなかったしほんとに解除なのかどうかわからなかったから工事を続けた"とか主張しても認めないよ。ひと言言うだけで工事はやめてね。」ということだと説明しているのです。

paraparamangafa
質問者

お礼

ありがとうございます。 とてもわかりやすかったです! 私のレベルまで下りて来てくださって感謝です。 教える仕事の方ですか?

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