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請負について

請負の、目的物滅失の場合についてですが… 仕事完成前に目的物が滅失した場合で、かつ期日までに仕事完成ができなく、履行不能になった場合について、請負人に帰責性がある場合、請負人は債務不履行責任を負うのは、わかるのですが、基本書に、その後、請負人は報酬請求権を失わないが、損害賠償債権と相殺される と書いてあります。 注文者の請負人に対する仕事完成債権が債務不履行により、損害賠償債権に転化するというのは、理解できるのですが… 【請負人は報酬請求権を失わない】というのが理解できません。請負人に帰責性があるのだったら、報酬請求権も、消滅すると思うのですが…なぜ、請負人に帰責性があっても、【請負人は報酬請求権を失わない】のか教えていただけないでしょうか? これと似たようなので、(民法634II後段)の規定で、請負人に対する損害賠償請求権と、請負人の報酬請求権とは同時履行の関係にある というのもありますが、これも瑕疵ある目的物を作った請負人に、報酬請求権が認められる理由がわかりません。併せて教えていただけないでしょうか? 宜しくお願いします

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noname#110938
noname#110938
回答No.2

まず前段。 解除すればいいだけだから。債務不履行の場合は解除しない限り、契約は存続するから反対債権は当然にはなくならない。これが大原則。債務者に帰責性がある限り、解除できるのだから反対債権を消滅させたければ債権者は解除すればいい。危険負担だと解除できないから政策的に反対債権の帰趨を決める必要があるけど、債務不履行では解除で事足りる。 ……なんだけど、内田民法の請負のところには報酬債権は消滅するって記述があるんだよね。でも同じく内田民法の解除のところの説明では、売買契約が履行不能になった場合に解除しないで契約関係を残したままで損害賠償すると代金債権と相殺することになるって記述もあったりする。版が古いからもしかしたら最新版では変わっているかもしれないけどね。 いずれにしても法制度上は、解除によって反対債権を消滅させられるのにあえて解除しないなら消滅させる必要はないよね。 後段。 まず瑕疵があったって注文者が何も手に入れられないというわけじゃない。 瑕疵修補請求によって瑕疵が修補できるなら修補によってちゃんとした履行をしたことになるんだから履行遅滞とかはさておいても少なくとも完成した仕事に対する報酬債権は当然認めるべき(増額分の請求はできないから問題ない)でしょ。ただで仕事させて注文者丸儲けを認めるの?んで、この場合になお損害賠償をするなら両者を同時履行にするのが妥当でしょ。相殺で簡易な決済もできるしね。いくら瑕疵があったと言っても、一方的に「必ずしも帰責性のない」請負人を不利にするのは衡平とは言えないね(請負人の瑕疵担保責任は債務不履行責任の特則ということになっているけど、帰責性は必要ではないからね)。 それに、瑕疵が修補できないなくても役に立たないわけじゃないから、少なくとも実用に耐える限度で利益を受けている債権者が一方的に報酬払わなくて良いなんてのはやっぱり衡平じゃない。 瑕疵があって目的を達することができないなら、解除できるんだから解除すればいい。そうすれば報酬払わなくていいから問題なし。 完成した土地工作物で瑕疵があって目的を達せられない場合は解除できないから問題になるけど、これは政策規定だからね。結局、当事者がどれだけ損害を負担するかという問題になるので、一方的に請負人だけに責任を負わせるのが衡平だとは、少なくとも民法は考えてないってことだよ。ちなみに判例上、立替費用の損害賠償が認められているんだから、この場合に報酬払わなくていいとすると無料で家が建つことになっちゃうよ。それが衡平だと思う?

komathy
質問者

お礼

いつも、ありがとうございます。教えていただいて理解できること、たくさんあります。 VVandE3E3 様の回答の下の判例ですが、基本書に書いてありました。契約は解除できないけど、建替金として損害賠償できる話…また一つ勉強になりました。 今後とも宜しくお願いします。

その他の回答 (1)

  • verve215
  • ベストアンサー率55% (10/18)
回答No.1

>請負人に帰責性があるのだったら、報酬請求権も、消滅すると思うのですが…  ここに根拠がありません。民法上の債権の消滅原因には「反対債権の債務者に帰責性のある後発的履行不能」はありません。  当然危険負担でもないです。  したがって、契約上の債権債務は存続します。  ただし注文者が解除すれば弁済や相殺をまたずに消滅します。  

komathy
質問者

お礼

民法上の債権の消滅原因を探してみました。存在しませんでした(汗)。 今後とも、宜しくお願いします。

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