61歳の「男子」です。
病気というものは
それが心身いずれかのものにかかわらず
その苦しみは当人だけでなく
かかわる人にもさまざまな形でおよぶものです。
特に病うひとと深く関わ者・・・家族などには
本人を愛し、いたわりたいがために
非常ないわばストレスがかかるものなのです。
そういう人でなければ
かかわらなければいいわけですからね。
特にそれが精神疾患の場合
当人の振る舞いや言動などに
病の「症状」が如実に出ることで
肝心の当人との心と心のつながりを
平常のようなありかたでは極めて持ちにくいことともなるのです。
これはこれで大変な心労となります。
このような意味で病いというものは
周囲の人間を巻き込み
その全体で背負うもの、つまり
全体で罹患するものであるとわたしは考えております。
>母親も父親も受け入れてくれてます
・・・・家族は当人のかかえる病い、苦しみのことは
当然理解してはいる。
いや、少なくとも理解しようと努力している。
・・・・しかし、本当の理解は不可能なのですよ
・・・・多分あなたもそうのはずです。
それで極力当人が病気から抜け出せるよう
さまざまに心をくだくことになる。
まずは当人の病いを否定するのでなく
「受け入れる」ことがはじめの一歩というべきでしょう。
これは自分たちの生活の中に受け入れるのと同時に
自分の心の中に受け入れるということです。
それは上にも書いたとおり
あなたとともに病を背負うということだ。
ということはあなた同様
さまざまな苦しみを日常いつも味わうことにもなるのですよ。
貴女からすれば
一番苦しんでいるのは私なんだ!
ということかもしれない。
それは事実です。
>本心だろうかと解からなくなる事があります。
人はずっと続くストレスには耐えられない構造になっています。
医者はそれに対しそのようなストレスは外のところで発散し
本人の前では穏やかにニコニコしているように
などともいいます。
多分あなたのご両親も
極力そうあろうと努めてらっしゃるのだと思いますよ。
だがね、そうはいってもなかなか
人はそう都合よく割り切れるものではない。
だからこそ病気になるということもあるのでしょう。
それでね、他所ではなく
あふれたストレスをついその場で表現してしまうことにも
なりかねないのですよ。
それでも実は抑えた表現なのだとおもいます。
だからあなたにはそれがチラッと見えというかたちになり
それであたかも隠された本心を垣間見たという
ように思えてしまう。
・・・それは誤解なんですよ。
あなたも辛い。
しかし、病をともに背負おうとなさるご両親も
やはり辛いのです。
あなたが症状が出て苦しまれるように
ご両親も時に苦しみをつい表現してしまうことも
ときにはあるものなんです。
「つい」してしまうそのことを
今度はあなたが認め受け入れてあげることが
次に必要なことなのではないでしょうか。
(何よりも貴女が病いからぬけだすためにはね)
そうしていればいつの日か
この病からぬけだしているあなたがいるはずなのです。