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パン作りについての疑問:二次発酵とオーブンの余熱について
- パン作り初心者の方へのアドバイスとして、二次発酵とオーブンの余熱について疑問があります。
- 二次発酵についての疑問点として、自身が作るパンが思ったほど膨らまないことがあります。
- また、オーブンの余熱中にすでにパンを入れておくとどうなるのかについても不明点があります。
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粉や水の温度でまず「捏ねあげ温度」という捏ね終わったときの生地の温度が違ってきます。 捏ねあげ温度が1度違うと発酵時間(この場合は一次発酵の時間です)が10分違ってくるといいます。 パンを作るうえで、捏ねる工程から焼きあげに向かって、生地の温度が徐々に上がっていくという状態が望ましいです。 これをふまえて・・・ ◎二次発酵について 型に入れて焼く大きな生地のパンを作っているのか、それとも生地量60gくらいに分割するバターロールのようなパンを作っているのかわかりませんが、小さいパンだとすると、たしかに二次発酵で2倍にまでは膨らまないかもしれません。 ただこれは、ベンチタイムで生地の温度が下がっているかもしれない、ということが言えます。温かい場所でベンチタイムをとっておられますか? ベンチタイムには分割で傷んだ生地を休ませて、成形しやすくするという意味がありますが、二次発酵で膨らまない場合は「一次発酵を終えた生地の温度を下げない」ことがベンチタイムを取るうえで改善するべきことだと思います。 おっしゃるとおり、二次発酵でしっかり発酵させればもっとふわふわしたパンになります。 また、二次発酵でしっかり発酵させた生地はオーブンで焼成する際にもしっかり釜伸びしますので、「二次発酵での大きさ=焼き上がりの大きさ」ではありません。 オーブンに入れたときの生地の温度の理想がだいたい32度なのですが、(予熱した)オーブンに入れて焼き始めてからも生地の中では発酵が進み(生地温度が60度程度になるまで酵母は死にません)、いわゆる「釜伸び」するためです。 ◎オーブンの予熱 たぶん「コールドスタート」のことをおっしゃっておられるのだと思います。 予熱なしでパンを焼く方法ですが、これは大きなパン(特に食パン)に限った方がよろしいかと思います。 なぜなら、低い温度で焼いた(焼き始めた)パンは、クラストが厚くなるからです。 また、小さいパンをコールドスタートで焼き始めるとガチガチにかたくなり、焼き色がムラになります。 バターロールなどのテーブルパンは高温・短時間で焼成した方が美味しいです。 ◎大まかな流れ 粉の温度や水の温度→捏ねあげ温度や、室温、発酵温度の実測温度(表示されるオーブンの温度と違うことが多いです)などで レシピ通りの時間で出来るとは限りません。 レシピの時間は「めやす」としてとらえ、発酵倍率に気をつけて、パン生地の温度を気にかけてやりながらパン作りをするときっとうまくいきますよ。 頑張って!
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パン職人です。 二次発酵の目的を簡単に言うと、成型で引き締まったグルテンを緩めて(生地を膨らませて)、カマ伸びを助け火通りを良くする為です。大きさはあくまでその目安にしているだけです。 二次発酵での大きさ=焼き上がりの大きさ、これは間違っています。 二次発酵の目的は緩めることなので膨らませる事は補助でメインは焼成で行います。 これをカマ伸び(オーブンキック)と言います。 このカマ伸びの状態で生地の熟成(グルテンの出来具合)の度合いが分かります。 二次発酵で膨らませすぎる(ホイロオーバーと言います)と焼き上がりは柔らかくなるのですが、 パンは潰れてしまいます。 またアルコール臭も強くなります。 例えばあるパンを200℃で15分焼くのであれば、初めから終わりまでオーブンの中が200℃に保たれていなければいけないということです。余熱とはオーブンの中の温度を上昇させ、パンを焼くための温度にする事です。温度が上昇していないのに入れてしまうと焼成時間が長くなり美味しいパンは焼けません。 ただ設定温度には許容範囲があるので余熱中でも大丈夫だとは思います。 大切なのはオーブンの中が何度になっているかです。 それと焼くということはデンプンの糊化も行います。おいしいご飯を炊くために火加減は重要です。 パンも一緒です。 パンは生地の温度が上がることによりイーストがガスを発生させて膨らみます。 イーストが最も活発にガスを発生させるのは60℃位です。 オーブンの中に入れると外側から徐々に温度が上がり中心部と温度差が生じます。 外側は先に固まりますが中心部はまだイーストがガスを発生して膨らもうとします。 それを利用しているのがフランスパンのクープです。 実は二次発酵(ホイロ)の説明だけで大学ノート数ページになってしまいます。 焼成も一緒です。 それを簡単に書いたので非常にわかりにくいと思います。 パン作りは奥が深いです。 試行錯誤になるとは思いますが、 必ず美味しいパンが焼ける様になると思います。 頑張って下さい。
お礼
お礼が大変遅くなってしまい申し訳ありません。 二次発酵の目的は、「カマ伸びを助ける」ということなのですね。 一つ一つの工程の意味がよく分からないまま作っていたので、理由を教えていただくと非常に納得できます。 ホイロオーバーという言葉、初めて聞きました。 自分の場合、二次発酵で膨らませすぎたという事がないのですが、そういう状態もありえるのですね。 そうなると逆にパンが潰れるとは。パン作りは難しい…。 オーブンについての回答もありがとうございます。 パンもご飯と一緒で火加減が大事なのですね。 温度差を利用しているのが、クープとは知りませんでした。 まさに料理は科学だと思いました。 一つ一つの意味を踏まえながら作ると、失敗したときも「何が悪かったのか」を理解でき、次に活かす事が出来そうです。 試行錯誤しながら、自分の目指すパンが出来るよう頑張ってみます。 とても丁寧な回答をありがとうございました。
お礼
お礼が大変遅くなってしまい申し訳ありません。 作っているのは、生地量を分割するパンが主です。 ベンチタイムの場所ですが、その温度に気を配ったことはありませんでした。 ただ傷んだ生地を休ませる、というための時間かと思っていましたので…。 >オーブンに入れたときの生地の温度の理想がだいたい32度 多分、オーブンに入れる時点で、これよりかなり温度が下がっていると思います。 HBから取り出してから、どんどん温度が下がってしまっているような…(汗) ここがすごく重要な部分だったのだと、回答を頂いて知りましたので、今後はこの点に気を配ってベンチタイムをとるようにします。 オーブンについての回答もありがとうございます。 自分が作るパンの場合は、高温・短時間のほうが良いのですね。 「余熱あり・なし」は、いつもレシピにそって行っていたので、その違いの意味がいまいち不明でした。 今回、その理由を知ってやっと納得しながらパン作りが出来ます。 これまではレシピ通り(時間含め)にならないと、どうにも不安でしたがあくまで「めやす」ということで、自分なりに工夫しながらやってみようと思いました。 とても丁寧な回答をありがとうございました。