複数の確率変数を使った関数の分布曲線をエクセルで数値的に求める方法

このQ&Aのポイント
  • 異なる分布を持つ複数の確率変数を使った関数の分布曲線をエクセルで数値的に求める方法についてお伝えします。
  • 誤差伝播式を使って関数のσ、最大値、最小値を求めることはできますが、その分布の形状についてはわかりません。
  • モンテカルロ法は時間がかかるため、他の方法を探している方にはおすすめできます。
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確率変数の関数について

確率初心者です。どうかご回答お願い致します。 異なる分布を持つ複数の確率変数が、互いに独立しているとき、 それらを使った関数の分布曲線をエクセルで数値的に求めたいです。 例えば下記のような感じです。 変数例 X:N(10,0.25) Y:N(15,0.25) Z:U(10,12) …正規分布or 一様分布 関数例 X+(Y^2+Z^2)^0.5、 X+Y*ATAN(Z) など…四則演算・べき乗・三角関数を含む   誤差伝播式を使えば、関数のσ、最大、最小値は求められることは分かったのですが、 どのような分布になっているかがわかりません。 モンテカルロ法では計算に時間がかかるため、他の方法があれば どなたかご教授お願い致します。

質問者が選んだベストアンサー

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  • ramayana
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回答No.1

話を簡単にするため、次の前提を置くことにします。 [1]  四則演算については、独立な確率変数の間で行われるものだけに限る(例えば、X+X^2のような計算は、対象外)。 [2]  べき乗や三角関数のような1変数関数については、微分可能な狭義単調増加関数に限る(例えば、2乗、0.5乗、ATAN は対象だが、SIN や COS は対象外)。 例に挙がっている X+(Y^2+Z^2)^0.5 と X+Y*ATAN(Z) は、上の範疇の関数だけの組み合わせでできています。SIN や COS は、難しくはないと思いますが、割愛します。 元の確率変数の密度関数から出発して、次の[3]から[7]の操作を順に実行していけば、求める確率変数の密度関数が得られます。 [3]  独立な確率変数の和 X と Y の密度関数を p(x)、 q(y) とすると、 W = X + Y の 密度関数r(w) は、 p(x) と q(y) の畳み込み( convolution )である:   r(w) = ∫[-∞ to ∞]p(x)q(w-x)dx [4]  独立な確率変数の積 X と Y の密度関数を p(x)、 q(y) とすると、 W = XY の 密度関数r(w) は、次のようになる:   r(w) = ∫[-∞ to ∞](1/|x|)p(x)q(w/x)dx [5]  独立な確率変数の差 Y の代わりに -Y を使って [3] を適用する。ただし、Y の密度関数を q(y) とすると、 W = -Y の 密度関数は、 q(-w) である。 [6]  独立な確率変数の商 Y の代わりに 1/Y を使って [4] を適用する。ただし、Y の密度関数を q(y) とすると、 W = 1/Y の 密度関数は、 q(1/w)/w^2 である。 [7]  W = g(X) g は微分可能な狭義単調増加関数 X と W の密度関数を p(x)、 r(w) とすると、次のようになる:   r(w) = p(h(w))h'(w)  ただし、h は、 g の逆関数 ********************** 例として、 X+Y*ATAN(Z) の密度関数を計算してみます。 X は、平均μ、標準偏差σの正規分布に従い、 Y は、平均ν、標準偏差τの正規分布に従い、 Z は、区間 ( a, b ) での一様分布に従うものとします。また、 X、 Y、 Z は、独立とします。 [8]  ATAN(Z) の密度関数 ATAN(Z) の密度関数α(w) は、[7] により、次のようになります。ただし、 w は、-π/2 ≦ w <π/2 の範囲で動きます(それ以外の範囲ではα(w) = 0 とする)。   α(w) = (1/(b-a))・dtan(w)/dw = (1+tan(w)^2)/(b-a) (a < tan(w) < b のとき)   α(w) = 0 (上記以外のとき) [9]  Y*ATAN(Z) の密度関数 Y*ATAN(Z) の密度関数β(w) は、[4] により、次のようになります。   β(w) = ∫[-∞ to ∞](2π)^(-0.5)τ^(-1)・(1/|x|)e^(-(x-ν)^2/(2τ^2))・α(w/x)dx [10]  X+Y*ATAN(Z) の密度関数 X+Y*ATAN(Z) の密度関数γ(w) は、[3] により、次のようになります。   γ(w) = ∫[-∞ to ∞](2π)^(-0.5)σ^(-1)・e^(-(x-μ)^2/(2σ^2))・β(w-x)dx エクセルで数値計算するときは、[9]と[10] の積分が若干厄介かもしれません。[10] の積分は、畳み込みを計算するものです。特性関数を使うことにより、畳み込みの計算を簡略化できることもあります。ネットで、「畳み込み」「convolution」「特性関数」「フーリエ変換」といったキーワードで検索すると、参考記事が見つかるかもしれません。

akamonige_2000
質問者

お礼

お礼が遅れてしまい申し訳ございませんでした。 詳しいご回答ありがとうございます。 ユーザーが定義した関数から すべて自動的に確率密度を計算しようと考えており、その場合、 定義した関数がどのような数式で構成されているかを判別する処理、その関数を元に密度関数を出力する為の数式を作る処理、が必要となりそうですね。 (私のスキルでは)それらを構築するのは、非常に時間がかかりそうで、現実的な方針ではないと言う事が分かりました。 今回はモンテカルロ法により近似的に求める方針で進めたいと思います。 詳しいご解説して頂き、大変参考になりました。

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