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賃借人退去の際の現状回復について
- 賃借人退去時の現状回復についてのガイドラインが問題視されている
- 不動産屋が賃借人に有利な条件を求めているが、その通りにしなければならないのか疑問
- 植木の撤去費用請求とクリーニング費用について相談したい
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質問者が選んだベストアンサー
不動産会社の者です。 ご参考下さい。 まず、契約は公序良俗に反しない限り原則有効です。 契約書に書かれていない事は、当事者の話し合い(慣例やガイドラインなどを参考に)となります。 まず、 <転勤の為、自宅を賃貸に出しています。約8年借りていた方が退去するということで(まだ居住中で、退去の日取りなどは決まっていません)、管理を依頼している不動産屋さんから通告がありました。 <このガイドラインは各地でちっとも守られていないようですが、うちはその通りにしなければならないのでしょうか?不動産屋が面倒を避けるために守らせようとしているようなのですが・・・ 他の回答にもありますが「原状回復ガイドライン」は法律ではありません。 従って、ガイドラインに反する内容で「契約を結ぶ事」は出来ます。但し(1)一方的に借主が不利であったり、(2)暴利であったり、(3)借主が納得しないで契約していたりした場合、争いになれば貸主様が負担(と言う判例が多い)のが実情。 また回答に消費者契約法で借主に有利と論じる方がいますが、きちんと手順を踏めば(特約等で借主の負担について説明する)必ずしも「消費者契約法」で守られると言う訳ではないと思います。 契約時に「借主が了承した事」を消費者契約法を持ち出し、「借主が不利な事」は全て無効なんて、細かく契約書を作る意味がありません。 従って、契約時にハウスクリーニングの借主負担(暴利なもので無く、一定の金額を明記するなど理解できる記載方法)などを盛り込めば、それは当事者同士の合意事項と言う事で良いのかと。 クロス(壁紙)についてですが、これは弊社でも「7年で価値1%」(ガイドラインが近年改定され7年/10%から7年/1%に改定されました)を採用しています。 契約書に記載されていない事は、ガイドラインを考慮して清算を進めた方が良いのは、少額裁判などになった場合特約の有効性とガイドラインを参考に判決が出されると考えられる為です。 契約時に「きちっと」特約を付けていればOKなケースと、無防備に「借主負担」としたものは違いますよ。 例えば 借主は退室時に居住年数や室内の状況関係なく、全室内の壁紙張り替え費用50%を負担する。とか 借主は退室時にフローリングの状況関係なく、張り替え費用を負担する。など 明らかに償却されると考えられる物の高額負担や必要性の低い物の負担は「裁判」になればかなりの確率で貸主様が負けます。 ハウスクリーニングについては契約書の特約等で説明し、(2)・(3)をクリアすれば良いと考えられます。(と言う私の見解) 10年賃貸仲介の中で、裁判に至った事は無いので何とも言えませんが。 (以前は大手仲介会社に在籍し年間100件近い賃貸契約してましたが) 面倒を・・・という解釈は否定しませんが、私は「世の中の原状回復」の流れを貸主様に事前に通知する意味で必要だと思います。どちらかと言うと「物件を貸し出す前に」説明し(忘れてしまうのでしょうが)、退去の前に更に説明と言うのが良いかと思います。家賃設定は退室時の原状回復で借主が負担しない部分の費用を組み込む必要性があるからです。 >退去の通告は2~4か月前 契約書の取り決めですから・・・一般住宅物件で退去の通告が2カ月以上の契約を見た事がありません。 厳しい契約書で2カ月、一般的には1カ月が多いですね。3か月とか4カ月なんて厳しいですね。 でも今回の契約書に何カ月と書いてありますか? それが今回の退去通知期間で優先されます。2~4カ月にしたければ契約の前にしておくべきでした。 私は初めて貸し出す方には契約書に借主が押印する前に貸主様に見てもらうようにしてますが、今回はどうだったのでしょう? >要点は植木の撤去費用請求できるかとクリーニング費用です。宜しくお願いします。 植木の撤去費用ですか・・・ 難しいとは思いますが、出来なくはないと思いますよ。金額の算出が難しいでしょうが・・・ クリーニング費用については契約書に取り決めがあるか、無いのならば請求してみる、相手が納得しなければ少額訴訟等になる。この際「国土交通省のガイドライン」を目安に判決が出れば難しいでしょう。 「国土交通省の原状回復のガイドライン」は退室時のクリーニングは貸主が「再度貸し出す為の負担費用」となってますから。 きちっとした契約書、説明がなされていれば借主に著しく不利(暴利、無理由、承諾)でない契約は有効と考えられる訳です。
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- angiras
- ベストアンサー率16% (56/333)
植栽は難しいですね。管理が大変ですから、管理料を払っていたなら考慮できますが、賃借人は管理しないと考えるべきです。そして、水やりしないので枯れた。そう考えるべきでしょう。 大きな家を貸すのはリスクも大きくなります。損金で処理するしかないでしょう。
お礼
損金処理というのは植木の撤去費用を家賃収入から差し引いて申告するということでしょうか?現在の賃借人が出たら、売却します。
- cop9999d
- ベストアンサー率25% (14/56)
不動産屋様の意図や、過去の借りていた時の経験談につきましては、前述の諸先輩様のお任せしまして、 補足ですが、ガイドラインにつきまして。 「ガイドライン」というモノのとらえ方についてですが、(1)事前に何も決め事がない時に、 (2)(手続を踏んで法として定められたものではないが)概ね参考にされる指針 です。 従って、ガイドラインが登場してくる場合は、強制力はないとは言え、「実質的」には強制力あり と同様です。 但し、ガイドラインが登場してくる場合は、先述の通り「事前に」何も決め事がない時です。 事前に決め事…契約として定めてある場合は、その内容が著しく社会通念から逸脱していない限り 契約内容が優先であり有効です。ポイントは「事前の同意(契約)」なのです。 (もっとも、事前の取り決め、合意があったとしても、その内容が抽象的で具体性を伴っていない 場合は、アウトですが。) 「ガイドライン」という言葉に惑わされず、まずは契約書のご確認を。
お礼
ありがとうございます。とても参考になりました。
不動産業者です ガイドラインはあくまでガイドラインであり法律ではありません。 故に、必ずそれに従わねばならないという事ではありませんが、借主がそれを不服として裁判になった場合、多くのケースでガイドライン通りの結果になるようです。 それを踏まえて・・・ >ハウスクリーニングは素人掃除でOK 賃貸借契約書に「退去時にハウスクリーニング●●万円」と記載があれば、一般常識から著しくかけ離れていない場合は借主の負担です。 記載がない場合はガイドラインに則したものになるでしょう。 >タバコのヤニも経年変化の類なので 厳密に言えば違います。 タバコのヤニ汚れは経年劣化ではなく、キッチンの油汚れと同様に借主の善管注意義務になりますので、特段の取り決めが無ければ張替費用の負担を要求できます。 ただし、全額要求はできません。 貸主と借主の負担割合を求め、それに則った金額の請求です。 一般的に壁紙は年10%の減価償却(あくまで一般論ですので参考までに留めて下さい)と考えられますから、8年経過していれば80%は償却となり、借主に要求できるのは20%となります。 また、この他にも6年以上経過すれば壁紙の価値は10%という考えもありますが、何れにしても金額的には貸主負担が大きくなります。 >子供たちが日本各地で不動産を借りていましたが、東京は言うに及ばず、どこでも退去の時は、プロのクリーニング代金を払わされ、退去の通告は2~4か月前で、それに満たない場合はその分の家賃を払わされました。その他、消毒(ペットなど飼っていません)とか、口実を付けていろいろな費用を請求されました。 これは本件と無関係。 不動産の賃貸借契約は「個別案件」ですので、他と比べてどうこうではありません。 お子様たちの契約は「そのような契約だった」という事実だけで、それをもって「今回も」という事ではありません。 >このガイドラインはあまりにも賃借人に有利にできているように思います。 不動産の賃貸借契約は「貸主=強者、借主=弱者」と民法上は位置付けられており、「弱者救済」が大前提の民法、借地借家法で、借主は「強烈に」保護されています。 それを理解した上で始めるのが「大家業」だという事です。 >また、その借家人は庭に勝手にウッドデッキや小屋を設置して、その際邪魔になったのか、植木を 切ったりしています。設置物は撤去してくれるそうですが、ぶった切った植木複数本は撤去の費用を請求したいのですが・・・。 これは請求できます。 借主には「善管注意義務」と「現状回復義務」があり、自己都合で借りたものに変更を加えた場合、契約満了とともにそれを「元の状態に戻して返還する義務」があります。 ただし、変更に際し貸主の許可及び現状回復義務は無しとの取り決めがあれば別です。 >要点は植木の撤去費用請求できるかとクリーニング費用です。宜しくお願いします。 結果 ●ハウスクリーニング費用は契約書に無ければ無理 ●タバコのヤニに関しては請求可 ●庭の現状回復費用は請求可 と、思われます。 ただし、相手がそれを徹底的に拒否した場合、結論は司法に委ねるしかありません。 民法上の争いに強制力のある決定を下せるのは不動産業者でも弁護士でもなく「裁判官だけ」。 故に、もしかしたら私の回答と180度逆の結果になる可能性もあります。 こればかりは「やってみなきゃ分からない」という事になりますが、「やってみて大損した」という結果も十分考えられますので、慎重に物事を運ぶのが賢明です。 先ずは弁護士さんに相談されてはいかがでしょう。 ご参考まで。
お礼
いろいろ詳しくありがとうございました。やりたくて大家業をやっていたわけではありませんが、結果的に結構長くやったことになります。面倒くさいだけなので、さっさと売っぱらってしまいたいです。
- chie65536(@chie65535)
- ベストアンサー率44% (8757/19871)
>それによると、ほとんどが家主の負担ということです。 不動産屋は、家主にそう言うのが普通。 >東京は言うに及ばず、どこでも退去の時は(略)口実を付けていろいろな費用を請求されました。 不動産屋は、入居者にそう言うのが普通。 んで、不動産屋は、家主と入居者の両方から金をせしめて、結局、原状回復なんか何もしないで次の人に貸す。 それが「日本の不動産屋の常識」です。こうでもしないと利益なんか出ないですから。 >要点は植木の撤去費用請求できるかとクリーニング費用です。宜しくお願いします。 植木の撤去費用は無理なんじゃないかな。「植木を元通りにする費用」なら請求できそうだけど。 クリーニング代については「入居時に預かった敷金の一部で相殺」が関の山で、原状回復費を差し引いて余った敷金を入居者に返す、って事になるでしょう。 つまり「出て行く金はあっても、入って来る金は無い」です。諦めて下さい。
お礼
そうですか。じゃあ、諦めるつもりでおきます。もう大家をすることはないと思います。長い間、一度も家賃が滞ることなく、賃貸を終了できることを幸いと考えます。 延滞する方が多いそうですから。 ありがとうございました。
お礼
詳しい解説ありがとうございます。契約書優先みたいですね。契約書ではハウスクリーニングについては曖昧な記述しかありません。植木については「庭の管理は借主がする。ただし木が枯れても補償はしない」とあります。 にわか家主でしたので不動産屋の作った契約書に無頓着に同意してしまいました。クリーニングについては話し合ってみます。 ありがとうございました。