国会事故調は、現場(吉田所長ら)の「指揮系統がメチャクチャ」と言う証言を尊重し、官邸の介入による混乱なども含めて、「人災」と位置付けてますよ。
混乱による事態悪化とは「冷却不足」であり、その原因は「海水注入」の「判断遅れ」や「一時停止」です。
判断遅れについては、東電が公開した現場と本店のやりとりのVTRでも明らかですが、現場が海水注入を要請しているにも関わらず、本店が廃炉を怯えて難色を示しています。
但し、これは官邸も、出来れば廃炉にせずに収束したい意向であって、官邸と東電は同罪かと思います。
モチロン海水注入せずに収束すればベストですが、結果から考えれば、現場の主張のみが正しく、官邸も東電本店も、判断遅れ・対応遅れの誹りを免れません。
「東電に任せておけば良かった」と言うよりは、「結果から見れば、官邸も東電本店も、現場の吉田所長の判断を尊重すべきであった」かと思います。
逆に言いますと、仮に吉田所長を全面的に信頼して、早期に海水注入し、それを継続して「事なきを得た」としても、その後は「海水注入しなくても良かったのでは?」「判断ミスでは?」「廃炉はどうする気だ!」等々の責任追及が行われる可能性が大(と言うより100%)であり、それを怯えたんでしょうね。
しかし、「判断は適切だった」「安全を最優先した」「現場の判断を信じた」くらいで、充分に寄り切れる話しなんですが。
一方、一時停止については、官邸と東電本店が、お互いに責任のなすりつけ合いとしています。
ただ、いずれの責任にせよ、いずれも「海水注入を強く主張しなかった」ワケで、愚かしい罪のなすりつけ合いです。
どちらかが「ふざけるな!海水注入だろ!」と主張すれば、正義と悪になってるんだから。
主犯と共犯が言い争ってるだけで、無益な争いです。
官邸も東電本店も、リーダーシップや責任感の欠落と、責任の所在が不明確である点を露呈しただけで、それも事故原因が「人災」とされる所以です。
かつ、そもそも「指揮系統がメチャクチャ」と言う事態こそが、もうレベルが低すぎる人災ですね。
予め「官邸を優先」などと決めておかねばならない事柄です。
吉田所長が最もご苦労され、最も適切なご判断とご主張をなさっておられた点は敬意を評しますし、極限状態で精神的にも参っておられたとは思いますが、「国家」と「企業」の板挟みになる必要はありませんし、板挟みになるべきものでもありません。
即ち、吉田所長が「優先すべきは官邸」と判断し、「官邸からの指示に一本化してくれ。それ以外の指示には従わない」などと言う選択も、取り得たのでは?と思いますし、そう判断すべきと思います。
って言うか、そう言うルールになっていない方が不思議です。
官邸の介入(≒菅内閣の横槍)が問題と言うよりは、当然、介入すべきことであり、介入する以上は、官邸が完全に統帥・統率せねばなりませんし、最良の判断を行い続け、被害も最小限にせねばなりませんでした。
それにも関わらず、「あれは東電が・・」などと言い逃れする時点で、「国家」の権威を失墜させる以外の何モノでもありません。
国家が介入すると言うことは、私企業の指揮権など簡単に剥奪出来るのですから。
責任を東電に押し付ける様な官邸なら、「介入するな!」ってことです。
お礼
回答有難うございます。 >国会事故調は、現場(吉田所長ら)の「指揮系統がメチャクチャ」と言う証言を尊重し、官邸の介入による混乱なども含めて、「人災」と位置付けてますよ。 吉田所長が「指揮系統がメチャクチャ」と言ったのではオシマイでは? 自分が現場の最高責任者では?