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実銃の構造について
アサルトライフルのセミ/フルオート切り替えのメカニズムを教えてください。 分かりやすいサイトの紹介でも結構です。 お願いします。
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銃によって具体的な仕組みは異なるので、「アサルトライフルのメカニズムはこうです」と簡単に書けるようなことじゃないんですね。だから基本的な考えというか、おおまかな流れについて解説します。けれどそのためにはけっこう基本的な所からの解説になっちゃうので、「おおまかな流れ」だけでもけっこうな量になります。 今の銃は、薬莢や火薬や弾が一緒になった「カートリッジ」を使用します。カートリッジの底部の決まった場所(プライマー)を強く打撃することで火薬に点火されて弾が発射されます。打撃の方法にはいろいろありますが、アサルトライフルのほとんどはハンマーを使うものですのでそれに限定して話を進めます。 ハンマーを起こして、ツメ(シア)でひっかけた状態にしておいて、トリガーを引くことでシアを外すとハンマーが倒れファイアリングピンを介してプライマーを打撃します。ここまでは簡単ですが問題はこっから先です。アサルトライフルは自動銃、つまり発射した弾の反動や火薬が燃焼して発生するガスの圧力などを利用して空になった薬莢を排出し次弾の発射準備を「自動で」行なってくれる銃です。次弾の発射準備はほぼ一瞬で終了します。そのときトリガーはどうなっているか? 当然、まだ引かれたままです。「弾の発射準備が完了していて、トリガーは引かれている」という状態になるわけです。最初に、「トリガーを引けばシアが外れる」と書きましたが、その機構がそのまま機能しているとその状態ではシアがかからず、ハンマーを起きた状態にすることができません。 そこで、自動銃には必ずディスコネクターと言って、作動するプロセスのどこかでトリガーとシアの連結を解く機能があります(実際には、考え方を逆にしてトリガーの代わりに一時的にハンマーを引っ掛けて止めておく「予備のシア」のような役割をするものもありますが、機能的には同じなので便宜的にディスコネクターと呼ばれます。AR15/M16なんかはそのパターンです)。ディスコネクターによって、「トリガーを引いたままでも、ハンマーがちゃんと起きた状態でシアにかかる」という状態にするわけです。 ディスコネクターがないとどうなるか? 次弾が装填されるないなやハンマーが倒れてフルオートで発射され続けるかというとそうではなく、ハンマーが倒れるタイミングが早すぎて次弾の装填前にハンマーが倒れてしまい、十分な打撃を与えることができずに次弾が発射できない、という状態になります(オープンボルトのサブマシンガンなどにはタイミングの問題が無いので、フルオートシアを持たないものもあります)。 そこで多くのアサルトライフルでは、次弾の装填が終わって発射準備ができたところでタイミングを合わせて自動でシアを解除する「フルオートシア」という部品が別に組み込まれています。フルオートシアの機能がディスコネクターに優先する仕組みになっている場合は、そのフルオートシアが機能する状態にすること=フルオートに切り替えることとなり、フルオートシアが機能しない状態にすること=セミオートに切り替えることとなります。ディスコネクターの機能がフルオートシアに優先する仕組みになっている場合は、ディスコネクターが機能する状態にすること=セミオートに切り替えることとなり、ディスコネクターが機能しない状態にすること=フルオートに切り替えることとなります。
お礼
丁寧な解説ありがとうございました。 基本的な仕組みが分かりました。