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鉛フリー半田で半田付けした部品が外れない
電子部品の実装業務を行っています。 客先より『リワークしようとしたが部品が外れない』との連絡があり、 半田付け方法やコテ温度など質問されました。 その外れない部品は144ピンのQFPで、半田ゴテで手実装しています。 その部品を基板ごと送ってもらいこちらで検証してみたのですが、 確かに部品の足が強力に銅パターンにくっついていて外れませんでした。 しかもくっついているのは数ピンで他のピンは外れました。 検証した感覚では【溶接されている】ような感じでした。 鉛フリー半田では銅喰われなどがありますが、 その段階で何か合金が形成され、強力に融着されているのでしょうか? 使用半田は千住金属のM705で、半田ゴテの温度は380℃、加熱時間は2秒程度です。 基板側は銅箔+水溶性フラックス処理、 部品の足の金属成分はわかりませんが、おそらく一般的な錫メッキのようなものだと思います。 なぜ部品が外れないか わかる方、 またこのような事例をご存知の方がいらっしゃいましたら御教示お願いします。
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- ORUKA1951
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>境界面での融点の高い合金が原因だったんですね。 銅板に亜鉛粒を載せて加熱すると亜鉛が溶けて、それに銅が拡散して金色の黄銅(真鍮)ができます。黄銅の融点は900度以上ですから、亜鉛の420℃よりも高温でないと溶けません。 スズ(融点232℃)の場合も、こうしてできる合金の融点は875℃以上・・ とても面白い現象ですので、ぜひ試してください。銅板を溶けた亜鉛に浸して--亜鉛を乗せてもよいし電気メッキして、過熱すると金色の真鍮ができます。 対策としては、加熱したら拡散するまでにすぐ離す。モタモタしていると溶けていたロウ材が色が変わって固体になっていきます。
- ORUKA1951
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そもそも「はんだ」自体、その境界部分では合金になっているのです。これは鉛フリーだろうが、鉛フリーだろうがまったく同じです。その証拠に半田付けされているものを知り外しても表面は元の銅には戻りません。 一般的には、ロウ付けは「濡れ」によるものと説明されますが、接合部分を顕微鏡的に観察すると溶けたロウ材に金属が拡散して、界面で合金を形成することで接合しているのです。これは半田を含むロウ付けの原理です。いわゆる濡れ性が良く時間が長いと、その分合金層も厚くなります。 たまたま金属-ロウ材-金属の構造中のロウ材部分がほとんどないくらい上手にロウ付けされてしまったのでしょう。理想的なロウ付けと言えなくもないですが・・。 半田付けの時間を短縮することで半田付けの品質は下がりますが、取り外し可能な半田付けが可能になるでしょう。しかし、取り外し時にモタモタしていると、合金層が大きくなり融点が上昇して外れなくなります。
電源、グランドのように ピンから先のパターンを太く、大電流容量に対応させてる場合は ハンダを熔かそうと熱を与えた時にも熱が逃げるので熔けにくく外しにくい傾向があります。 >半田ゴテの温度は380℃ 熱容量が小さいコテだと、単体での温度はそこそこ高くても、逃げる熱量が多ければ直ちに温度低下します。 熱容量とは、熱が多少逃げようとも温度はあまり下がらない、という性能のことで、単純には コテ先の熱を保つ部分の金属が大きくて重ければその性能を持ちます。 熱容量が小さいコテでも、温度を高めに設定すればとりあえず取り外すことはできたりします。 けど半導体部品や銅箔パターンを痛めたりするので、あまりオススメしません。
お礼
回答ありがとうございます。 当初このようなことも考えたのですが、 自分で検証したところ、『半田が溶けていないから外れない』ではなかったようです。
お礼
回答ありがとうございます。 境界面での融点の高い合金が原因だったんですね。 その合金の形成プロセスなど調べてみます。 ありがとうございました。