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C4H7OHで表されるアルコールについて
C4H7OHで表されるアルコールは光学異性体を含めないと10種類存在する らしいのですが、そこで質問です。 質問1 不飽和結合しているC原子にOH基が結合している化合物は アルコールとは呼ばないのでしょうか? 例)CH2=C(OH)-CH2-CH3 質問2 例えば、環構造を作っているC原子に異なる官能基が2つ結合している場合、 幾何異性と同様の考え方による異性体が存在するのでしょうか? 例) CH2 /| H2C―C―OH | CH3 この構造式でOHとCH3が入れ替わったものは異性体ととらえるかどうか ということです。 よろしくお願いします。
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既に出ている回答を整理するだけになるやもしれませんが,新たな回答として書かせていただきます。 【質問1】 御書きの様な化合物はエノール(ene + ol ⇒ enol)と呼ばれます。アルコールには違いありませんが,通常は溶液中でケト型との平衡で存在するだけであり,エノール型では単離できませんので化合物の構造を考える時には数えません。なお,α-ジケトンやβ-ジケトンの場合は下記の形の水素結合(・で示した結合)を形成して安定化するため,エノール型で存在します。これは特殊な例です。 | | C=O ――→ C=O | ←―― | ・ C=O C―O―H | | | | C=O | | ――→ C=O・H HCH ←―― | | | HC=C―O C=O | | 【質問2】 御書きのものには存在しませんが,下記のものなどでは環に対して置換基が同じ側にある cis 体と反対側にある trans 体の幾何異性体が存在します。 cis 体 HO CH2 CH3 \ / \ / C―――C / \ H H trans 体 HO CH2 H \ / \ / C―――C / \ H CH3 さて,序でですので,どうやって数えたら数え洩らしが少ないかも回答しておきましょう。まず,C4H7OH ですからこの化合物の不飽和度は1で二重結合1個又は環1個を持っています。これを頭において炭素の並び方を考えます。 鎖状では次の2つです。 C | C―C―C―C C―C―C 二重結合を考えると, C | C=C―C―C C―C=C―C C=C―C エノールが存在しないとして OH の位置を考えると, CH2=CH-CH2-CH2-OH CH2=CH-CH(OH)-CH3 HO-CH2-CH=CH-CH3(cis, trans が存在) CH=C(CH3)-CH2-OH 次に環を持ったものについて同様に考えていきます。炭素の並びは, C C―C / \ | | C―――C―C C―C OH の位置を考えて, CH2 / \ HO―CH――CH―CH3 (cis, trans が存在) CH2 / \ H2C―――C―CH3 | OH CH2 / \ H2C―――CH―CH2―OH CH2―CH―OH | | CH2―CH2 以上で光学異性体を考えないと10個になります。
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- wolv
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1 アルコールの一種です。ただし、2重結合をあらわすenとアルコールをあらわすolをあわせて、エノールと呼んで通常のアルコールと区別することが多い。 「ケト-エノール互変異性」を知らなければ、調べてみるとちょっと面白いですよ。 2 例に挙げた化合物は、メチルとOHが入れ替わっても別の構造にはなりません。(この分子は、CH2,CH2,CH3,OHの位置を4つの頂点とする四面体の構造になり、二つのCH2の中点と中心のCを結ぶ直線を軸にして180度回転させると、OHとCH3の位置を入れ替える前の構造とピッタリ重なります。) 環のCH2のひとつのHをCH3に変、CH3をHに変えた分子では、互いに光学異性体の関係にある4種類の分子が存在します。幾何異性体ではありません。(たぶん) )
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お礼
大変参考になりました。というか解決しました!!! rei00さんには以前にも別な質問で、何度か化学の解答を頂いたと 記憶しております。 エノールをカウントせず、環を持ったもののうち1つがシス・トランスの幾何異性を 持つと考えるとおっしゃる通り10個になります。 ありがとうございました。 スッキリしました。 また機会があったらよろしくお願いします。