日本の癌医療

質問

先日、ＮＨＫで日本の癌医療がいかにも遅れていて、助かる患者も助からないというような特集があっていましたが、これを見てとても疑問に思いました。

確かに、海外で使われている最新の特効薬はなかなか日本で使えていないという面はあるでしょうが、海外の癌患者でそれら先端的な薬を使えるのは極一部の富裕層だけです。
一般庶民はまずはお金を前払いしないと手術の日程さえ決まらないという国が大半であると思います。日本のように治療を受けてしまってから医療費を踏み倒して、泣きをみるのは医療機関というのは先ずは考えにくいと思うのですが・・・
日本ほど、誰もが均質な標準治療を低負担で受けられる恵まれた国はないのではないかと思います。

アメリカは言うに及ばず、福祉の進んだヨーロッパでも、経済力による医療格差はびっくりするほどあります。まずは保険に種類があり、それによってかかれる医者のランクが決まっているのが普通です。
誰もが先端の効果の高い医療を受けられればすばらしいのは当たり前ですが、財政的負担をどうするのかを考えると、理想は実現不可能であるのは明らかです。ましてや「国民の二人に一人がかかる」癌であれば、患者数は半端ではないと思います。その人々、誰もが満足するような高水準の先端医療を低負担で提供するなんて夢物語かと思います。
高度癌医療は莫大な費用がかかることを鑑みれば、それを望む人は自分で民間の保険に入って対処するほかないのではないでしょうか。

新薬の承認に時間がかかるのは問題かもしれませんが、安易にスピード承認して、重い副作用など問題が出た場合は責任追及や賠償訴訟など起こるので、石橋をたたいて渡ることになるのではないでしょうか。
敢えて言いますが、日本の癌医療は世界的に見ても高水準だと思います。標準治療もなかなかのレベルであると思います。そもそも標準治療で治らないような癌なら、高度先端医療を受けても、数年の延命効果しかないのが実情なのではないかと思います。マスコミ報道は偏向していると思いますが、いかがでしょう。

回答No.2

eroero1919

ええっとですね、その番組を私も見ていましたけど、取材班がいいたかったことは「地域によって受けられる治療の格差がありすぎる」ってことです。
質のいい医師もいるけど、残念ながら充分な質を持たない医師もいる。かつては病院数そのものが足りなくて、とりあえず病院を作ったけど肝心の医師の数と質が充分じゃないっすよねってことです。

「もっとひどい国もあるぜ」ってのは事実だと思いますが、だからといって現状を黙認してしまうと助からない人がいつまでたっても救われないことになるので、そこは向上心を持とうぜということです。批判をすることはマスコミの仕事ですからね。批判ばっかりするマスコミと、お追従するばかりのマスコミのどっちがマシかといえば批判ばっかのマスコミです。マスコミが権力にお追従すると終わりです。
それでも、保険システムとしては少なくともアメリカよりマシだとは思いますけどね。アメリカは問題ありありもいいところです。ただし、日本の救急医療とリハビリのレベルの低さは到底先進国レベルとはいえません。

新薬承認はですね、医師の問題というより厚生省（あえて厚生労働省といわずに厚生省といいます。旧労働省は関係ないので）の問題です。もうね、これについての厚生省ってホントむちゃくちゃ。
女性向けの低用量ピルって、何十年（20年くらいだったかな？）も承認されなかったんですよ。ところがね、あのバイアグラってあるでしょ。あれがアメリカで承認されたら、それから1年だか数年だかそこいらですぐ日本でも承認されちゃった。そして、ピルもバイアグラと同時に承認されたんですよ・笑。わっかりやすいでしょう？
薬害エイズのような問題を起こしたかと思うと、薬害肝炎も起こしているわけでしょう？外国で何十本も論文が出ていて結果がはっきり出ている薬なんかも、わざわざいちいち日本で一から検証してるんですよ。で、「いいや、日本人には外国人とは違うから一から検証しなきゃいけないんだ」とかいっておいて、バイアグラは「外国の論文で安全性が証明された」とかいって承認しちゃうのです。わっかりやすいでしょ・笑。

回答No.1

at9_am

> 敢えて言いますが、日本の癌医療は世界的に見ても高水準だと思います。

何を見ているかでかなり違いがあると思います。単に、ガンによる死亡率を見ているなら、日本は遅れているように見えます。多分世界的にも、日本はガンでの死亡率が最も高い国の一つでしょうからね。
しかしながら、ガンは長生きすればするほど罹患率が高くなる病気なので、医療制度が整えば整うほど、がんの死亡率が高まるというジレンマがあります。

がん治療は、よくベンチマークとして利用されるのは「5年生存率」ですが、これの比較からすれば日本のがん治療はかなり水準が高いということができます。
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/2166.html

ただし発見時から5年後に生存しているかどうかの統計なので、純粋な治療というよりは発見体制も含めた医療制度の水準だと考えた方が良いかもしれません。

また、検診をあまり行っていない国では、ガンを発見できずに死亡していく例というのも、アメリカを含め多数存在します。