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高周波測定機の外導体とアースが繋がっている理由
SGやSPAの高周波の測定機の、入出力の端子(例えばSMA端子)の外導体は、 私が知っている限り、測定機の電源3Pのアース端子(筐体)と繋がっています。 そのことで質問があります。 (1)外導体とアースが繋がっているのに、アースに電流が 流れて漏電しないのはなぜでしょうか? どこかで絶縁されているのでしょうか? 例えば、SGとSPAを直結した場合、それぞれアース線 に電流が流れてしまう気がするのですが。。 (2)3Pのアースを繋がず、普通の2Pのコンセントに繋げた場合、なにか 測定機の特性に影響はありますでしょうか? バッテリ駆動の測定機は、そもそもアース自体がないですよね。。
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「どこかで絶縁」はされていません。2つの機器を接続をした場合、アースはループしていると意識している方が良いと思います。同軸ケーブルを流れる信号のリターンが同軸の外皮とアース線の2つでループしてしまうことに問題は無いのか、という疑問でしょうか?低周波微小信号の場合はアースのループがノイズを拾ってしまう恐れがあると思いますが、高周波ではアース線側のインピーダンスが高いので信号のリターンは殆ど同軸の外皮を流れてくれて問題は無いと思います。2つの機器の筐体アースが共通電位にならないような使い方(DCが重畳される場合など)は、もちろんNGです。 3Pプラグのアースは安全上の理由でついています。殆どの測定機器(測定機器以外でも多くはそうです)は、AC電源の入口にノイズフィルタを持っています。ノイズフィルタにはYキャパシタと呼ばれるコンデンサが、各々の電源ラインと筐体との間についています。電源ラインの片方は電柱付近でアースされ、これに対してもう片方のラインにAC100Vが引加されていますから、理論的には、Yキャパシタが正常であっても測定器の筐体にはAC50Vが印加されていることになります。指が濡れていたりするとこの50Vでピリピリッと来ることもあります。良かったら試してみて下さい。Yキャパシタその他の一次側部品に絶縁不良があればさらに重大な感電を起こすかもしれません。3Pプラグのアースはこの感電を防ぐ為に筐体の電位を接地電位にする目的で付いています。日本以外の多くの国では電源ラインと一緒にちゃんとアースが配線されているのに、日本の屋内配線にはそれが無いのはよろしくない、と思いますが、仕方ありません。ピリッと来るのが嫌でしたら、アースを取って下さい。測定結果には影響ないと思います。
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- tadys
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>(1) 漏電したら困るでしょ。困らないように絶縁されています。 >SGとSPAを直結した場合 直結したケーブルに電流が流れると困るので、アース線でつないで電位が同じになる様にするのです。 高周波の測定器では、何らかの隙間が有るとそこから電波が漏れたり飛び込んだりして測定の邪魔になります。 その為、出来る限り隙間が無いように作ります。 コネクタのケースと測定器の外箱(筺体)とは隙間をなくします。 電源の引き込み線は絶縁するので筺体との間には隙間が出来ますが、邪魔な電波が漏れないようにフィルタを挿入します。 その他、表示の窓なども電波が漏れないようにします。 >普通の2Pのコンセントに繋げた場合 (1)の答えで、絶縁してあると言いましたが、別のところでフィルタが入れてあると言いました。 このフィルタはわずかながら電源からの漏れが有ります。 その為、感電しない程度の電気の漏れは有ります。 SGとSPAを接続するとこの漏れは足しあって大きくなります。 その為、沢山の測定器のアースを取らずに接続するとわずかにピリピリしたりします。(軽い漏電です) それ以上に、高周波の回路は電気に弱いものが多いので、わずかな漏れでも壊れる事が有ります。 ですから、高周波回路の測定を行う時には全ての測定器のアースをちゃんと行う事が重要です。 アースを取る癖をつけておかないと、大事なセットを壊す事になりかねません。 バッテリ駆動の測定機はAC電源と接続しないので、AC電源からの漏電は有りません。 ただし、静電気がたまっている場合が有るので、不用意に測定対象のセットに接続すると静電気によりセットが壊れる事が有ります。 バッテリ駆動の測定機であっても測定前にはアースを接続する習慣を身につけましょう。
お礼
なるほど、バッテリ駆動の測定機は、そのような注意点があるのですか。 アースは重要なんですね。おっしゃるとおり、アースするよう気をつけます。
- take0_0
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ご質問の入出力端子は、不平衡伝送線路を想定されているようですね。 リード線2本で直流を伝送するのと同じイメージで捉えられているのだと思いますが、基本的に違います。 もちろん、リターン電流というものもあるにはありますが、不平衡線路の地導体(SMAだと外導体)はGND電位です。 周波数にもよりますが、電流が流れていくというより、電磁波が伝搬していくと捉える方が適切です。 普通の伝送線路はTEMモードで伝送するものがほとんどで、同軸ケーブルもこの一例です。(例外:導波管) ちなみに、信号ラインは直流的に絶縁することが多いですが、測定器内では繋がっていることもあります。これはどちらも普通に存在しますし、切替式の場合もあります。 アースを浮かして使うと、測定機間の基準電位が怪しくなってきて変な動作をすることがあります。特にNF等の精密測定時は顕著です。 ただし、GND電位の接続は同軸ケーブルでもとれている(絶縁型オシロ等、稀に絶縁されている測定器もあるので注意)ので、ここの良好度にも左右されます。 また、コンセントにきているアースの良好度にも左右されますので、下手なアースなら繋がない方が安定することもあります。3Pのテーブルタップに測定器を繋いで、壁コンセント接続部は2Pにするとか。 場合によっては別途地導体を用意して、各測定器、供試物のGND電位を安定化させる必要が生じたりもします。
お礼
どうもありがとうございました。
- misawajp
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質問者が漏電の意味を中途半端に理解しているからです 高周波測定機の外導体とアースが繋がっているのは、測定器のグランドレベルを接地電位にするためです 一箇所しか接地されていなければ、地絡電流は流れません、電位を合わせるだけです 複数箇所接地されていて、その間に電位差があれば、それに応じた電流が流れます 質問のことは、絶縁されていない電線に鳥が止まっているときどうなるか とも関係しています
お礼
どうもありがとうございました。接地電位とはあまりよくわかっていませんでした。 基本から勉強しなおします。
お礼
どうもありがとうございました。おっしゃるとおり、2つのループができてしまうことが疑問でした。とてもよく分かりました。