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ジェミナルジオールについての疑問と他の元素の影響について
- ジェミナルジオールとは、一つの原子に二つのヒドロキシル基がついている構造です。
- ジェミナルジオールは一般的に不安定であり、脱水することがあります。しかし、抱水クロラールなど、電子求引性基の影響を受けた例外も存在します。
- 他の元素の場合については、ホウ素に二つのヒドロキシル基を持つ構造である鈴木カップリングのボロン酸がよく知られています。これはホウ素に空のp軌道があり、酸素のローンペアの流れ込みがあることや、B=O二重結合がないことが理由と考えられています。また、窒素系の化合物では、ニトロベンゼンやアニリンは安定に存在しますが、Ph-N(OH)2は共鳴構造的に安定なため不安定と考えられます。
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☆ホウ素 ホウ酸 H3BO3 or B(OH)3 のように -OH は双子どころか三つ子で くっついて安定します。炭酸 H2CO3 が金属塩でもない限り、単独 で存在しにくく脱水形の二酸化炭素分子 O=C=O になりやすい。 酸化ホウ素 B2O3 は、二重結合せずつながります。 もちろん、双子のメチルボロン酸 CH3B(OH)2 も安定に存在します。 ↓ホウ酸 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9B%E3%82%A6%E9%85%B8 ☆ケイ素 オルトケイ酸 H4SiO4, メタケイ酸 H2SiO3 がありますが、四つ子の オルトケイ酸は、一部脱水してメタケイ酸になり、完全な4とは い言い切れず、(CH3)Si(OH)3 くらい。(CH3)2Si(OH)2 はもちろん。 ↓ケイ酸 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B1%E3%82%A4%E9%85%B8 ☆イオウ 亜硫酸 H2SO3 単独で存在しにくく脱水形の二酸化硫黄分子 O=S=O になりやすい。 2つの-OH 共存は 電子吸引性の =O が2個ついた硫酸で安定。 電子吸引性のない双子は、難しい。 ☆テルル テルル酸 H6TeO6 [Te(OH)6] が存在する。 いわば六つ子。 ↓テルル酸 http://www.chemicalbook.com/ChemicalProductProperty_JP_CB7673964.htm ☆リン 亜リン酸 H3PO3 は、P(OH)3 が異性化 HP(O)(OH)2 があるため、完全に 安定とは言い切れず、CH3P(OH)2 も安定に存在しそうにない。 ↓亜リン酸 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%9C%E3%83%AA%E3%83%B3%E9%85%B8 ☆窒素 -N(OH)2 → -N=O (ニトロソ) となるため、通常はない。 さらに、ニトロソ自体もベンゼン環やt-ブチルなど四級でないと >CH-N=O → >C=N-OH (オキシム) となるし、他の反応性も高いし。 余談だが、ジェミナルジアミン(水素が3個以上残っているもの)も 脱アンモニアしやすい。 >C(NH2)2 → >C=NH +NH3 さらにいうと、アルコール、非置換アミン、ハロゲンは、同一炭素原子上 に共存しずらい。 それぞれの理由は、 ○「ホウ素に空のp軌道があって、酸素のローンペアの流れ込み」 >C=O は安定化エネルギーが大きく(>C=C<よりも)、エノールよりも ケト型を取りやすいのも同様の理由。 ちなみに、ジェミナルジオールは、本来炭素原子での話で、オールと いうのも、他には、ケイ素のシラノールくらいかな。
その他の回答 (1)
>Ph-N(OH)2は不安定な化合物と考えて良いのでしょうか?(Hを離してNO2でいることが共鳴構造的に安定なため) Hを離してもNO2にはなれません。 水が脱離してニトロソ基になります。
お礼
ニトロソ基ですか。確かにそうですね。 ありがとうございます。
お礼
ありがとうございました。