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バカオロカ(京極夏彦風)の仏語訳
noname#145704の回答
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おそらく、独学の方なのでしょうね。先日は「堪えた」とのことですが、せっかく楽しく学習しているところを、失礼しました。私は、いつも辛辣な環境にいて揉まれておりますので、あまりものの言い方について、配慮がないのです。 さて、ご質問ですが、ニュアンスが知りたいときは、辞書の語源の項目を見てください。白水社の辞書とありますが、ロワイヤル系でしょう。としたら、語源の項目が無いでしょうね。仏仏を使わないとわかりませんよ。私が前にオクスフォードと書いたので、オクスフォードと書いてらっしゃるのかと思いましたが、用意なさるなら、ロベール社のものがいいでしょう。古本屋に行けば、千円を切りますよ。というのも、毎年、改訂していますから。他には、ウェブ上にも権威ある辞書の一つ「フランス語宝典」が公開されています。 http://atilf.atilf.fr/tlf.htm かいつまんで、私の見解を書いておきましょう。しかし、敢えて差異が分かりやすくなるように、下手に訳語を探さずに、「~~な意味でのバカ」と、すべて「バカ」とまとめています。 Imbécile:意志薄弱という意味でのバカ。 Idiot:究極的にものを知らないという意味で、バカ。 (※)二つの語は医学的に障害がある者に対しても使われるが、imbécileの方が軽度である。 Bête:理性の無い獣に喩えて、バカ。 Âne:ロバが強情で要領が悪いというのに喩えて、バカ。 Niais :突き詰めて考えることが無いおめでたい人という意味で、バカ。 Fou:(病院に連れて行かなければならないような)狂っているという意味での、バカ。 ――というわけで、差異を見出すことはできそうですね。 しかし実際に使い分けがあるかと言われると、これは、私の知る限りでは、何とも言えません。Idiotは使ってはいけない類の差別用語なので、使う人はみたことがありません。せいぜいimbécileがいいところです。 日常会話では、「あ、やってしまった」と自分を批判する意味で、bêteという語を使います。が、その他は、ほとんど使う人を見たことがありません。「あいつは豚だ」など、日本でもそうそう言わないように、フランスでも言いませんよ。今となっては、古いフランス語か、文語でしょう。 そして、あらかじめ言っておくと、他人のことを、imbécileといっておいて、「意志が弱いという客観的な意味で言ったのだ。侮辱するつもりはありませんよ」などと言い訳しても、通用しないと思います。どれもそれくらい強い語で、結局、十把一絡げと言った方がいいでしょう。日本語でも、アホとバカの違いがあるなどという人がいますが、原則として違いが分かっていたにしても、実地で厳密に使い分けても、あまり意味が無いでしょう。 その代わり、naïfやinnocentが皮肉をこめて「この人は何も考えちゃいない」というニュアンスで使われます。またfaibleが「無能」とか「役に立たない」という意味です。他には、大人に対して、garçonとか、Mademoiselleという風ないい方で、「歳不相応な愚かしさ」という言い方をします。この程度のいい方なら、喧嘩になりませんから。 こうやって婉曲する理由は、「愚かさ」はフランスでは、日本より強い意味であり、ともかく避けるべきことであったからです。だから、フランスでは最近、滑稽さという意味でのbêtiseというテーマも成立するようになったと騒いでいるのです。日本だと、滑稽さなどは、古くから文学のテーマであって、取り立てて騒ぐことにも思えないのですが、それほどにフランスだと、bêteを嫌ったわけです。動物は愚かしさの象徴だったのです。動物にも理性があるはず、などという意見は、実に近年になって言われるようになった話です。現代の先端を行くフランス人の学者がbêteについて「良寛に学ぶことがある」などと言っているように、愚かさとか、動物に対する理解は、日本の方が深かったのかもしれません。動物愛護の観点からいっても、「あいつは豚だ、あいつはキツネだ」などという言い方は受け入れなくなっていると言えますね。
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