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放射性物質は保存することしか処理はできないのか

今度の原発事故で拡散した放射性物質は除染やヒマワリなどで集められようとしています。おそらく、さらに、放射性物質だけを濃縮するんだろうと思いますが、最終的にはそれを厳重に封印して保管するしか手はないのでしょうか? NUMOも地下保存ということをしようとしていましたが、放射性物質を完全に除去する手はないということなんでしょうか? よろしくお願いします。

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  • sailor
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回答No.5

他の有毒物質などであれば、化学反応などの手段を用いて無害な物質につくりかえたり、分解したりすることができますが、核物質にはその手は使えません。たとえばプルトニウムを含む物質はどのような化合物に作り変えても、その放射能はなくなる事がありません。通常の有毒物質はある特定の元素の組み合わせによる分子が生体に対して有害な作用を持つか、特定の元素が生体に吸収されたときに生体内で化学反応を起こし、その結果が有害であるということですが、核物質の場合は事情が異なります。核物質では放射線による生体に対する毒性に化学反応は関与しません。また、どのような化合物になっても放射線を出し続けることに変わりは無いのです。そして核物質には放射線を出しながら別の元素に変化していくという性質があり、この変化の速度は物質により決まっていて、化学変化などの方法では変えることができません。この速度を早めるには原子炉のように核の連鎖反応を起こさせて急速に崩壊を進める以外に手がありません。しかし、含まれる物質によっては、さらに別の放射性物質に変わるものもありこれも完全に無害化というわけにはいきません。非現実的な話ですが、量子加速器という巨大で非常に高価な装置を使えば、ごく微量の放射性物質であれば、桁外れに大きな電力と引き換えに完全に無害化できますが、まぁ、どう考えても非現実的です。 今のところ、人類にできることは密閉し外界に漏れ出さないようにして地中に埋めるぐらいしか方法がありません。しかし、半減期の短いものならともかく、プルトニウムのように放射線による毒性も化学的な毒性も両方強い元素が自然に崩壊してその量が半分になる半減期は、今回も放出されたプルトニウム239で2万4千年ほどかかります。2万4千年もの間、どこにも漏れ出さないような保存法などありえないように思えますし、2万4千年たってもまだ半分は残っているわけですから人類が滅亡するより、作ってしまった核物資がなくなるほうが後になることは確かでしょうね。

a0832669
質問者

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気の遠くなるような年数ですね。 ありがとうございました。

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回答No.12

核反応は、ウランのように重い原子は、エネルギーを放出して 核分裂し、重水素のように軽い原子は、エネルギーを放出して 核融合し、最終的に中間の鉄原子に落ち着きます(鉄は分裂し ても融合してもエネルギーを出さない)。 放射性物質を無害化するには、1つには濃度を高め、高エネル ギーにし、核反応を促進する方法がありますが、それは核反応 炉=原子炉そのものです。 他には、絶対0度にして原子の運動を止める方法も考えられ ますが、量子エネルギーによって完全に0度にはならず、また 超低温に維持するための格納容器そのものが、原子炉格納 容器より、リスクの大きなものになります。 一番良いのは、太陽に送り込む方法です。 太陽そのものが、巨大な核融合炉ですから、いかなる放射性 物質もはるかに巨大な核反応の渦の中ではさざ波に過ぎません。 (ロケットの安全性は別として)

a0832669
質問者

お礼

やっぱり、”おてんとうさま”は偉大なようですね。 ありがとうございました。

  • Postizos
  • ベストアンサー率52% (1786/3423)
回答No.11

今回ばらまかれた放射性物質は主にヨウ素131とセシウム131とセシウム137ですが ヨウ素131は半減期8日ですから80日で(1/2)の10乗ですから1/1000ぐらいになっています。 で今回出たセシウム131と137がだいたい 1:1 ぐらいだそうです。(木村真三による) セシウム131の半減期が2年、セシウム137が30年ですから、20年すると半分を占める131の影響は1/1000に薄れるわけで、全体でも20年すれば一旦は今の半分ぐらいになると思われます。時々「20年で半分ぐらいにする予定」というような発表を見かける根拠はこの辺だと思います。実は除染=放射性物質の移動に関係無くそうなるわけです。 でもこれでセシウム131はだいぶ気にしなくて済むようになるだけの話で残ったセシウム137が1/1000になるには300年ですからあと280年かかります。 これを人間がわかっている所にしまって押さえておく以外に思わぬ被害を防ぐ方法は無いと思われます。 徳川幕府が300年間ですから、300年ぐらいで済むのなら幸いだったとも考えられるのではないでしょうか。 仮に上手い具合に太陽や地殻の下に事故の可能性ゼロで、しかも国家予算クラスの経費をかけずに送り込める技術が遠い将来できたとして、誰が地表に広く撒かれた物質を集める作業ができるのでしょうか。人手だけでなく費用も膨大にかかります。 プレートテクトニクスで地面の下に潜り込んで行くとしてその過程には何万年もかかるわけであってしかもこの間の地震のような大激動でプレートの間には物すごい圧力や剪断力がかかるわけです。人間の作った容器など形がとどめられるかどうか。 また高速増殖炉ですら何十年かかっても見込みが立たない、再処理施設とやらも実際には全く稼働していないというのが現実です。(「再処理」施設は稼働すれば放射能を排出しますから稼働しなくてむしろ幸いなのですが)。危険な技術というのは進まないだけの理由を内在しているから進まないのです。別に反対運動があるからではない。 やはり原子を他のしかも都合の良い原子に変える錬金術は今は存在しないし、将来的にもいつのことやらという夢物語でしかないというのが現状でしょう。 (できたとして金より高いお金がかかったのでは錬金術の価値などありません。)

a0832669
質問者

お礼

>危険な技術というのは進まないだけの理由を内在しているから進まないのです。 このご回答に、物事の真理みたいなものを感じました。核融合開発が進まないのも、ある意味、これなんでしょうかね。 ありがとうございました。

  • ORUKA1951
  • ベストアンサー率45% (5062/11036)
回答No.10

>ひょっとしたら、太陽で焼却してもらうのが究極なのかもしれませんね。  絶対に撃ちあがるロケットがあればね。でも失敗したことを考えると、少ないものは保管して放射線量が減少するまで待つ。高濃度のものは再処理して濃縮して保管して最終的には海溝に投棄かな。  保管しなければならないのは、崩壊するときに熱を発生するからです。 アルファ崩壊  陽子2個、中性子2個のヘリウム原子核を放出する。原子番号は2減少し、質量数は4減少する。電離作用が大きいため紙一枚で防げるが体内で起きると危険 ベータ崩壊  中性子が陽子と電子に分裂して電子を放出する。原子番号は1増えて質量数は変わらない。セシウムはたくさんの放射性同位体( http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BB%E3%82%B7%E3%82%A6%E3%83%A0%E3%81%AE%E5%90%8C%E4%BD%8D%E4%BD%93 )がありますが今問題になっているのはセシウム137(半減期30年)とヨウ素131(半減期8日)。ヨウ素はもう日数がたっているのでほとんど存在していないでしょう。  セシウムは周期表では一族のアルカリ金属で6周期ですからカリウムやルビジウムよりも反応性が高いので塩として存在するしかない、他のアルカリ金属の化合物と接すると置換して自らが結びつくため、そのような形で除去するのが効率的ですね。体内に入り込んだセシウムはプルシアンブルーで排泄させるのはそのためです。  とてもややこしいですが、以前(ゆとり教育以前)とは徹底的に情報量は少ないですが、今の高等学校の化学か物理の教科書に記述はあります。

a0832669
質問者

お礼

なるほど。なかなか簡単ではないというのがよくわかりました。 ありがとうございました。

noname#194996
noname#194996
回答No.9

プレートテクとにすく理論では、深い海底の海溝部分(たとえば日本海溝)で、地球内部へ沈み込んでいく海底部分があり、この裂け目あたりにキャニスタなどの廃棄物を置けば、地面と一緒に地底へ引き込まれてしまい、処置が簡単に済むと考えられます。 現状では国際条約があり、簡単ではありませんが、近い将来こういった廃棄処分が普通になると考えられます。保存でなく、廃棄処分です。

a0832669
質問者

お礼

なるほど。その手がありますか。 ひょっとしたら、太陽で焼却してもらうのが究極なのかもしれませんね。 ありがとうございました。

回答No.8

 現在発売中の科学雑誌Newtonの2011年10月号に 『「高レベル放射性廃棄物」の有害性は,減らせるか 放射性物質の寿命を短くする方法とは?』  という記事があります。それによると原理的には可能。ただし、核反応を起こす設備が必要ということになるようです。万が一があっても連鎖反応が起きないレベルでの原子炉のようなものをつくるというわけです。  まあ、危険性が少ないとはいえ今の状況でそんな設備を作ろうとしたら大反対が起きるでしょうが。 http://www.newtonpress.co.jp/science/newton/index.html

a0832669
質問者

お礼

残念ですね。今の科学ではまだまだだということがよくわかります。 ありがとうございました。

  • ORUKA1951
  • ベストアンサー率45% (5062/11036)
回答No.7

 放射性物質は、電離放射線を放出する物質です。放射線を放出して他の元素に変わりますが、その元素も放射性のものとそうでないものがあります。  ・・これは高等学校程度の化学・物理の教科書を読んでください。  それぞれの放射性元素には半減期があります。たとえば炭素14は半減期が5710年ですから、それを利用して年代測定が行われるので良くご存知かと。ヨウ素131は8日で半分になります。  保管しておけば、放射線量はどんどんと減っていきます。同じ物質量(モル)なら「半減期が短いもの」は「多量の放射線を出す」と同じですし、早く半減期を迎えます。  人間だって放射性カリウムの影響で放射線を出している。人に近寄れば被爆する。満員電車なんて4倍はたくさん放射性カリウムの放射線を受けるはず・・。  かってウラン235は、今よりずっと多く自然界に存在していて、自然の原子炉も存在していた、その結果ウラン235が極端に少ないウラン鉱脈もある。原子炉を使えば長い目で見れば自然界の放射線量は減少するという側面もある。 オクロの天然原子炉 - Wikipedia ( http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%82%AF%E3%83%AD%E3%81%AE%E5%A4%A9%E7%84%B6%E5%8E%9F%E5%AD%90%E7%82%89 )  原子炉が廃炉になって、地下に埋められるとどうなるかの実例がある。

a0832669
質問者

お礼

考え方次第なんでしょうけど・・・なかなか難しいですね。 ありがとうございました。

  • raiden787
  • ベストアンサー率37% (179/473)
回答No.6

有害物質を組成で大別すると、 1・原子自体が有害 2・様々な原子が結びついて有害な分子を構成している に分けられます。 1は重金属とか、質問にある放射線物質ですね。 2はダイオキシンなどの環境ホルモンとか有機溶剤とか、いわゆる化学薬品とかですね。 このうち、2は分子を構成してる原子は炭素原子や水素原子など、ありふれた原子が主であり、なんらかの化学反応により無害な物質に分解できるものが多く中には自然に分解されるものもあります(極めて分解しにくいものもありますが)。 次に、1についてですが、これもその性質によって2つに大別できます。 A・原子の化学的な性質により有害なもの B・放射性物質 Aは水銀とか鉛とか重金属などです。これらはタンパク質を変性させる化学的な性質を持つため、生き物が摂取すると体内のタンパク質構造を破壊したり代謝を狂わすために有毒です。 しかし、有害性の原理が化学的性質であるために化学反応で他の原子と結合したりして有害性を減少させることは可能ですし人体にはある程度は重金属を排出する能力はあります。 最後に、放射性物質です。これは原子が放射線を発するという素粒子レベルの性質によるもので、化学反応や生体の反応で無害化することはどうあがいても不可能なのです。 一般の工業的に利用できる科学技術では化学反応レベルまでしか手が出せず、素粒子レベルのことには手も足も出ません。 なので放射性物質だけは物理的に隔離するしか方法はありません。

a0832669
質問者

お礼

そうなんですか。 ありがとうございました。

  • ariseru
  • ベストアンサー率56% (928/1657)
回答No.4

現時点では、放射性物質を無害化することは不可能ですから濃縮して保管しておくしかありません。 保管以外の処理方法としては、ロケットなどで宇宙に捨てるくらいしかありませんが、処理費用とか安全面(※)を考えると現実的じゃないです。 ※打ち上げ失敗で爆発したら大気中にバラ撒くことになる

a0832669
質問者

お礼

やっぱり、最終的には宇宙ですか。なんだか、昔、TVマンガで見たような気がしますね。 ありがとうございました。

  • ttnnkkyy
  • ベストアンサー率26% (255/979)
回答No.3

>>厳重に封印して保管 それこそが「除去」ですよ。 消えて無くなるというのはSFやファンタジーの世界でのみ許されます。 一般ゴミだって形を変えているだけで、消えて無くなるわけではないでしょう。 放射性のゴミも核種変換等で形を変えられる可能性はありますが、 やっぱり消えて無くなるわけではありません。

a0832669
質問者

お礼

一般ごみも確かに形は変わっていますが、今のところ、”害”にはなりませんよね。(いろんな意見もあるでしょうが)でも、”厳重に封印して保管”=”除去”というのは法律の解釈のようですが・・・ ご回答、ありがとうございました。

  • Cupper-2
  • ベストアンサー率29% (1342/4565)
回答No.2

ちょっとニュアンスが違うのでツッコミ… …保存ではなく保管ですね。 核燃料の使用済みのカスは一部をリサイクルして使うことを研究中ですが、放射性廃棄物については 焼却などの手順を踏み、濃縮して保管するしか方法がありません。 そして今後問題になるのは、どこに保管するかってことですね。

a0832669
質問者

お礼

なるほど、確かに、保存ではなく保管ですね(笑)。 ということは、とんでもないものを使っていたということなんでしょうね。 ありがとうございました。

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