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GNPとGDPの違い
大分昔に習った事なので、どっちもよく覚えていないのですが、昔はGNPという経済指標を主に習った覚えがあるのですが、今はGDPの発表が多いですね。 ウイキペディアでも検索したのですが、GNPの発表がなくて、GDPが多いのでしょうか。 噛み砕いて教えていただけますと、幸いです。
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「GNP」(国民総生産)と「GDP」(国内総生産)の違いですが、 現在では、多くの企業が海外に進出をしているので、海外で働いている日本人も沢山いますよね? 同時に、日本で働いている外国人も沢山います。 海外で働いている日本人も含めて、日本人が生産した経済的な価値の総額を「国民総生産・GNP」と呼びます。 これは、日本国民の生産額ですから、日本で働く外国人の生産額は含みません。 これに対して、外国人も含めて日本国内で生産された生産額の合計を「国内総生産・GDP」と呼びます。 では、なぜ現在はGDPを指標にするのか?というと・・・、 かつて日本は、第二次世界大戦に敗北しました。 戦後、日本人で海外に行く人は、外国で稼いだお金を日本に住む家族に送金し、家族を養うのが主な目的でした。 ですから、日本人が海外で稼いだお金は日本国を豊かにするためのお金とも言えます。 同時に、海外から日本へ来た外国人は、日本で儲けたお金を自国へと持ち帰り、自国に住む家族が豊かな生活をするために使う訳です。 ですから、日本に住む外国人が生産した価値は日本を豊かにするためには使われません。 なので、この時代には国民総生産(GNP)が日本国の豊かさを示す指標として活用されました。 これが、高度成長期になると、日本は先進国の仲間入りを果たします。 そうなると、自動車や家電製品などを海外に輸出して稼ぐようになりました。 すると、日本人だけでは人手が足りなくなり、積極的に外国人労働者を雇うようになります。 外国人労働者の目的は、自分が稼いだお金を自国に送金して家族を養う事です。 とはいえ、その労働者が生産した自動車や家電製品などは、日本国民の生活を豊かにしたり、海外に輸出してお金を稼ぎ、そのお金で日本人の生活も豊かにしています。 そうなってくると、日本の豊かさを表す指標を考える時に、外国人労働者が日本で生産した生産額を含めた方が、現在の日本の豊かさを的確に表すのでは?となって行きます。 また、日本企業が海外に進出して工場を作った場合、海外工場で働く日本人が生産した製品はその国の国民生活を豊かにするために使われます。 すると、海外で働く日本人の生産額は、日本の豊かさよりもその国の豊かさを示す指標に含めた方がより的確では?となります。 これが国内総生産(GDP)です。 つまり、GNPもGDPも国の豊かさを示す指標なのですが、戦後から高度成長期頃までは国民総生産(GNP)の方が、高度成長期を経た現在では国内総生産(GDP)の方が日本の豊かさをより的確に表していると考えられます。 そういう経緯があって、昔はGNP、現在はGDPが指標として使われています。
お礼
丁寧にご説明いただき、ありがとうございます。 私の思い違いかもしれませんが、大きな差はないみたいですね。 お手数ありがとうございます