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衆議院や参議院の存在意義と役割についての質問
- 日本の二院制は衆議院と参議院の2つに分かれて同じ問題に対して2度、違う角度から、慎重に審議するためです。
- 衆議院と参議院には様々な党の人がいる理由は、各政党が異なる目標や価値観を持ち、それぞれが国政に影響を与えるためです。
- 衆議院での指名者が優先される理由は、衆議院がより広範な代表性を持っているためであり、一番人数の多い党が内閣総理大臣を決めることができるシステムです。
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一つひとつ行きます。 ●何故どちらの議院にも「同じ党から」議員が出ているか ○もともと違った両院の選挙制度が(ほぼ)同じになってしまったから。 衆参両院制以後の動きそのもののことはA.2さまが簡潔に書いておられるので、それを可能にした制度が何故できたか、何でまた同じようなのを二つも、という視点で書きます。 そもそも明治時代に国会が開設された当初、 衆議院は制限選挙制による民選議員、 参議院の前身(というには繋がりが薄いのですが)である「貴族院」は その名の通り皇族・貴族華族の自動就任および互選で選ばれた議員と、 学識を買われ勅命により議員とされた平民の議員(勅選議員)からなっていました。 あの左右対称の国会議事堂はこの時代から、その二院制に合うように作られ運用されてきたものです。 その後第二次大戦・太平洋戦争・大東亜戦争、呼び方はともかくその敗北をうけて日本は連合国に統治されることとなり、「民主的な政体」を作るよう求められます。 ここでその立法機関たる国会のあり方をどうするかの問題が起き、 「民主的でない」身分制度に基づく貴族院はなくして一院制にすべし、とも言われたのですが、質問にもある「慎重に議論するため」という理由が容れられ二院制が維持されました。 ですが、その際に「第二院も第一院(衆議院)と同じく普通選挙で議員を選出する」という条件が課されたため、新生第二院=参議院の顔ぶれは貴族院とは一変し、 被選挙権の年齢差、解散の有無や任期の差、2/3再可決による法案成立や予算先議権といった権限の差はあるにせよ「衆院のデッドコピー」と言われるまでに似通った議院、似通った勢力図になってしまったわけです。 ちなみにここまで衆参の勢力図がねじれまくる(ひっくり返って逆ねじれまで……)のは戦後初の現象だそうです…… ●「院のまとまった意見」って持てるのか ○全員が納得するなんてありえない、だから多数決 これはわりとシビアな話で、討論でいくらいいコト言っても議決は多数決ですから議席数の劣る党派はそうそう意見を通せません。 では超いい事言って、感動して所属党のボスを裏切ってくれることに期待できるかというと、それもまた期待薄。なにしろ「○○党」という組織の力がなければふつーに宣伝活動するだけでお金がなくなっちゃうので、その党に逆らう=次の選挙に公認もらえない=破産(は大げさですが政治活動ができなくなる)、という決断は命がけなのです、政治生命的に。 それゆえ「院の考え」というのは、結局のところ「院内最大勢力の考え」に等しくなる(そこに連立とかで補足意見や修正が入る)という具合になっています。だから、その「最大勢力」をどこにしたいかの一人ひとりの考えは国会中継見ないとそうそう決められないわけで。野党の国会討論がやたらにヒートアップするのは「こんなに頑張ってもいいコト言っても議席ないから意味ないんです!意味出せるように次の選挙で票ください!」というアピールなんです。 ●衆議院は何百人もいるので多い党でも他の党だったり無所属の人達の投票数を衆議院内で上回ることってできるんですか? なにか誤解があるような…… しくみというか手順はこうです。 1・衆議院だけで多数決 「Aさんを総理にしまーす」 2・参議院だけで多数決 「Bさんを総理にしまーす」 3・衆参の指名が食い違ったので衆院優先>Aさん総理就任、組閣 4・組閣人事はAさん任せなのでAさんが属する党が(常識的には)『与党』になる 衆参で投じられた票の数はそれぞれ独立して数えられ戦わされるので 衆院の投票行動が参院の指名結果に影響を及ぼす、あるいはその逆はありえません。
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- rikukoro2
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元々参議院ができたことはそんなことはなかったんです。 しかし年月がたつにつれ、国会議員達は近い考えの人たちで集まるようになりました。 それは国会議員の法案が多数決で決まるからです。 自民党の場合がそれにあたります。自民党は元々故鳩山一郎などの呼びかけで成立した政党です。その目的は『憲法改正』です 憲法改正するには議員の2/3の票が最低必要でした。なので同じような考えの人を集め、説得し、党を大きくしていく必要性があったのです。 そして政党が有利になるような法律をどんどん作っていきました 代表的なシステムが 1.政党助成金 2.選挙法 この2つです。 1.政党を作ると、その大きさに比例して助成金が入り、それが議員の手元に渡ります。つまり政党に属してないと国会議員の給料がまるで違うのです 2.選挙 選挙はあくまで選挙機関のみ動けます。しかし政党の宣伝は自由にいい。つまり政党の宣伝といえばポスターもいつでもベタベタ張れるわけです。 このように目的はバラバラだけど、金を選挙のうまみを感じて連合した党もあります。それが民主党です >衆議院は何百人もいるので多い党でも他の党だったり無所属の人達の投票数を衆議院内で上回ることってできるんですか? 本来は可能です。しかし実際には不可能です。 理由は党の意向に逆らうと、金と選挙両方のうまみを削られます。 国会議員は非常に薄給で年間3000万しかもらえません。それでは1回の選挙にかかる3億円は捻出できません。 しかも選挙期間が限定され、選挙活動も等の支援受けられないと当選は難しくなります なので多くの人は党の意向に逆らうことはできません
- Shin1994
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なんでどちらの院にもいろんな党の人がいるんですか? >それは、「党」が沢山あるからです。それぞれ党は、自分たちのやりたい事を実現させるため日本の国権の最高機関である国会で議席を占めようと躍起になります。国会で過半数を占めれば法案を可決させることができますから。そのため、各選挙に自らの党が推薦する党の人間を候補として出馬させます。しかし、選挙で投票する国民もまた人間です。人それぞれ考え方が違いますし、利益も違います。なので、地域ごとにどの党の候補が当選するかは異なってきます。そんなこんなで、両院にはいろんな政党の人がいるのです。 衆議院は何百人もいるので多い党でも他の党だったり無所属の人達の投票数を衆議院内で上回ることってできるんですか? >必ずしもできるとは限りません。しかし、世の中の流れとして衆議院の選挙では単独過半数を取ることが多いです。また、仮に取れなければ連立を組むことで過半数を獲得することもおあります。 ですが、最悪の事態として現在の国会の状態である「ねじれ」というものがあります。これは、衆議院第一党と参議院第一党が違うというものです。現在は、衆議院第一党が民主党(+国民新党)であるのに対し参議院第一党は自民党(+公明党)です。おまけに、民主党側は衆議院で3分の2を占めていません。 これによって何が起こるか?例えば、ある法案が提出されます。すると、衆議院ではA党側の賛成多数で可決できます。しかし、参議院では法案に反対するB党側が反対多数で法案を否決してしまいます。日本では、こういった場合衆議院に法案が戻され、衆議院の3分の2の賛成で強制可決することができます。(衆議院の優越) しかし、先程も申しましたように現在民主党側は衆議院で3分の2を占めていないのでこの制度を利用できないのです。すると、最悪法案が一切通らず国政が先に進まない事になってしまいます。なので、最悪の状態なのです。 乱文失礼しました。