- 締切済み
霧箱で観察したα線と半減期について
霧箱でα線を観察して、数を数えるなどして、1秒あたりの崩壊数a(個・s^-1)を得たのですが、この値を利用することで、この原子の半減期Tを求めることはできませんか? その方法があるなら教えていただきたいのですが・・・ よろしくお願いします。
- みんなの回答 (3)
- 専門家の回答
みんなの回答
- sanori
- ベストアンサー率48% (5664/11798)
No.1の回答者です。 2つコメントします。 1つ目 No.2様の考えは確かに正しいのですが、 現実には、半減期が1時間以内とか数日以内というような放射性物質の測定が必要になることは、あまりないです。 天然の放射性同位体の場合、半減期が年の単位になる場合が多いです。 ウラン235やウラン238は、「億年」がつきます。 こういった場合、時間を空けてまた測定という手法は、末代の子孫にまで語り継いで測定しないと実現できません。 2つ目 うっかり書き忘れたのですが、「崩壊系列」ないしは「放射平衡」というものがあります。 たとえばウラン238の半減期は45億年ですが、その14代下の安定な子孫である鉛206に至るまでの個々の子孫の半減期は、先祖であるウラン238の半減期に対して著しく短いです。 系列の中にはα崩壊をする子孫が実質7種類あるので、先祖のウラン235と合わせると8発出ます。 (左下に下りる崩壊がα崩壊です) http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/4/4e/Uranium_series.gif つまり、ウラン238がある線源からでるアルファ線の数は、ウラン238単独のアルファ線の数の8倍となります。 この場合、ウラン238の原子数をNoと置くと、半減期を計算するときには、aの値をあらかじめで割ってから計算することになります。
- rnakamra
- ベストアンサー率59% (761/1282)
時刻tでの1秒あたりの崩壊数をa(t)、時刻t+t1での1秒あたりの崩壊数をa(t+t1)を測定します。 半減期をTとすると a(t+t1)=a(t)*(1/2)^(t1/T) の関係式が成り立ちます。これを変形し T=t1/log_2{a(t)/a(t+t1)} が得られます。つまり、時間をあけて測定を行い、崩壊数の比を取ることで半減期を求めることが出来ます。
- sanori
- ベストアンサー率48% (5664/11798)
こんにちは。 放射能 = λN = -dN/dt λ: 壊変定数[1/(s・個)] ( = 平均寿命の逆数) N: 放射性物質の原子数[個] t: 時刻[s] 微分方程式を解きます。簡単な変数分離です。 dN/N = -λdt ∫dN/N = -λ∫dt lnN = -λt + C1 N = e^(-λt+C1) = C2・e^(-λt) t=0 のとき N=No と置くと、 No = C2・e^0 = C2 なので N = No・e^(-λt) N/No = e^(-λt) 両辺の、2を底とした対数を取ると、 log[2]N/No = log[2]e^(-λt) = -λtlog[2]e = -λt/0.693 両辺を、2の指数にすると、 N/No = 2^(-λt/0.693) = (1/2)^(t/(0.693/λ) 以上のような式を何でわざわざ書いたかというと、私が公式を暗記していないからです。すみません。 というわけで、半減期は、0.693/λ です。 そして、ご質問文にある a は、 a = λNo です。 ですから、 半減期T = 0.693/λ = 0.693/(a/No) = 0.693No/a です。 つまり、a だけでなく No がわかれば、半減期が計算できます。 No は測定した時点での、放射性核種(原子)の個数です。 ただし、放射性核種は1種類でないと、当然半減期は計算できません。
補足
質問者です。 a(t+t1)=a(t)*(1/2)^(t1/T) こちらの式はどこから出てきたのですか? 参考になるURLでも貼っていただけると助かります。 お願いします。