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日本経済の衰退 不況 原因は何?

島崎 信也(@zakky74)の回答

回答No.10

時代が変わってしまっているのに、未だに旧い産業を日本の中心産業にすえているからです。天の時を失い、地の利を失い、人の和の無い勢力が、どんな相手と戦っても負けてしまうように、天地人を得ていない日本の産業は日に日に勢いを失っていく事は、水が低いところを流れようとするくらいに自然な事ではないでしょうか? もう少し細やかに追ってみます。 日本は、黒舟が来航した時の危機を、明治維新を開く事によって自らを大変革させて、急速に西洋の仲間入りをしました。それは、東洋の他のどの国にもなしえなかった事です。 そうして、文明諸国に並ぶくらいの日本となり勢いがありました。 やがて二度の世界大戦を経て、日本はやはり世界で勢いのあったアメリカとの戦いにおいて、完膚なきまでに叩きのめされます。敗戦後、日本の主要都市は焼け野原で、人類の汚点である原子爆弾を2個までも喰らっています。 それだけでなく、敗戦後も日本独自の教育や文化・風習をアメリカ・西洋のものに変えさせられ、アメリカに有利な教育・経済・政治などが入り込みます。更には、朝鮮や中国など、日本の国土となっていた領地を切り取り、朝鮮にも中国にも、アジア諸国には日本が侵略した事の悪いイメージを植え付け、民族主義を入れました。 実はそれまでは民族が国を治めるという思想はありません。 アジアはお互いに反目する様にアメリカが仕組みます。 そうまでして日本の弱体化を計り、二度と逆らえない様に徹底しました。 そうした事は、当の日本人よりも世界の人の方がよく知っています。 日本は、そういう意味で黒舟来航時以上に危機でした。ですが、日本はまたもこの危機に対する挑戦により、自らを大変革させる事で大きなチャンスへと引っくり返しました。 それが、モノ作り・製造業です。 敗戦後は、日本は徹底的に反省をして、アメリカ・西洋に憧れを持ち、彼らを真似して、彼らに追いつこうとしました。そんな中で、モノ作り・製造業にはとことんハマッたんですね。とても面白かったんです。 それが、世界には大ヒットしました。 Made in Japanの躍進です。このMade in Japanは、アメリカ・西洋にも大うけしたのですが、大うけし過ぎて、やがてはアメリカ・西洋のモノ作り・製造業は売れなくなってきました。 市場を、Made in Japanが制覇してしまうんじゃないか?というくらいに。 どんなに頑張ってみても、アメリカはMade in Japanには勝てません。世界では、一部の人はこのまま日本はお金で世界を取ってしまうんじゃないか?と思うくらいにまでなりました。 たったの何十年間で、です。 それを見て面白くない存在がいますね。 アメリカです。 あそこまで徹底的に叩きのめして、もう二度と逆らえない様にした事は世界の方がよく理解しています。なのに、Made in Japanでアメリカの製造業はどんどん壊滅してきます。 日本は、原爆を2個喰らいましたが、アメリカは原爆を20個くらい喰らった様な反撃に見えた事でしょう。これは、アメリカの沽券に関わります。何せ、アメリカは世界をリードする存在でありたい訳ですから。 アメリカは、その時に経済原理で勝負して、新しい産業を生み出さなければなりませんでした。ですが、間に合いそうもなかったのでプラザ合意という政治原理による力技で日本をねじ伏せます。 この時から円高が進みます。 これ以降は、モノ作り・製造業の躍進が止まります。 更に、平行してアメリカは経済の中心をモノ作り・製造業に相性の良い実体経済から証券や為替やITとの相性が良い金融経済へと移動させました。これによって、日本からお金が海外へと流出する仕組みを創りました。 これによって、日本でどんなに汗を流しながら働いても、たった僅かの時間でお金が外に流れたり、会社ごと、技術ごと、奪い取る事が可能になっていきます。 そして、バブルの煽りを簡単に受ける構造にもなってしまっています。 20年間も続く日本経済の長期沈滞の理由を、歴史的な流れと、国際的な関係性によって見てきました。 まとめます。 日本とアメリカを取り巻く世界を駆けた大勝負が何回かありました。 日本の挑戦に対して、アメリカの応戦がありました。お互いに挑戦と応戦を繰り返しながら、世界の主導権をどちらが執るかの見えない戦いがあった訳です。 今、日本経済の長期沈滞の理由は、日本の得意ジャンルを徹底的に研究したアメリカの応戦によって、モノ作り・製造業に相性の悪い状況が完璧に出来上がってしまっています。 日本には、グローバルリーダーシップが不在でしたので、この事に気付いていません。そんな中、未だにモノ作り・製造業。経済が衰退するのは当然です。

angel25gt
質問者

お礼

解りやすいご回答ありがとうございます。大いに参考になる意見かと思われますが、なぜ日本のいしずえたる製造業を結論として評価なさらないのかが合点がいきません。電化製品の無い世界でIT産業を語ることに意味があるとは思えませんし、あなたが自分でおっしゃっているように、為替・証券といった実体の無いお店は、わたくし的に申しますとパチンコ屋の景品交換所のように、価値の無いものに付加価値をつけて中間で手数料を取る仕組みと何ら変わりはありません。そのたぐいに対して知的ゲームという冠をつけても差し支えは無いと思いますが、経済の中心という表現は人間が古いとか新しいとかの以前に、本末の方が転倒しているように思われます。あともうひとつ、80年代デトロイトあたりから始まったジャパンバッシングと日本に落とされた原爆を同等もののように表現するところは、実体験をともなわない話が好みな人と言いますか、人間の本質については全く理解できないまま経済を語っている人のようで、いささか拍子抜けが致します。少々厳しいお礼となったかもしれませんが、優秀な文章ほど厳しい目で見られるのだ、ということでご容赦ください。

angel25gt
質問者

補足

経済を語る時は、まずはお金の定義をハッキリさせないと誤解を招くかと思われますので、その点は慎重にお願い致します。

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