マイクロ波加熱と比誘電率の関係について

このQ&Aのポイント
  • マイクロ波加熱と物質の比誘電率の関係について質問です。
  • 比誘電率が大きいほどマイクロ波を吸収し加熱されやすいのか教えてください。
  • 比誘電率が大きい物質ほどマイクロ波加熱により加熱されやすい物質なのかどうか教えてください。
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マイクロ波加熱について

マイクロ波加熱と物質の比誘電率の関係について質問です。 比誘電率の高い物質ほどマイクロ波を吸収しやすく加熱されやすいのか教えてください。 マイクロ波加熱を含む誘電加熱の原理は、誘電体の分極によるものだと認識してます。 分極には電子分極、イオン分極、配向分極、界面分極の4種類があるとのことです。 それぞれの分極は電磁波の周波数に依存するそうです(電子分極は紫外光、イオン分極は赤外光、配向分極はマイクロ波の周波数)。 ここで、比誘電率が大きいほどマイクロ波を吸収し加熱されやすいのではなく、配向分極しやすい物質ほどマイクロ波を吸収し加熱されやすいのではないかと疑問を持ちました。 比誘電率が大きい物質ほどマイクロ波加熱により加熱されやすい物質なのかどうか教えてください。 お願いします。

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noname#160321
noname#160321
回答No.3

>マイクロ波加熱の原理は物質(誘電体)がマイクロ波を吸収し励起され、元の状態に戻るときに励起されたエネルギーの分だけ熱が生じる。物質のマイクロ波の吸収しやすさは原子の質量、原子間距離、結合強度などに依存する おっしゃる通りのことを書きました。そこまで読み取って下さる9743884様はかなり洞察力と理解力に優れた方だと思います。 お世辞ではありません。 励起された分子が元の状態に戻ることを「緩和」と言います。 例えば電子レンジで水の回転を励起しますと、確かに液体の水状態(あるいはそれに近い状態)の水分子はおっしゃった表現で言えば「摩擦」を起こします。 より正確には、水分子の回転エネルギー(これも量子化されています)が失われて回転が遅くなる分のエネルギーが周囲の水や他の物質の回転エネルギー、もしくは「並進」(分子全体の運動、気体の運動もその一種)の励起に使われます。 電子レンジの場合は回転エネルギーは食品分子の様々な細かい部分の回転と水分子の並進による「気化」(それで蒸気がたくさんでき、蒸したのと同じ状況になる)になります。 気化した水分子の速度が大きければその分子は高温の水分子と言う事になります。 エネルギーを他の分子に与えた水分子はそれ自身が「気化」という形で「緩和」するか、気化まで行かずに元の位置付近でゴトゴト動くという形をとって「緩和」されます。

9473884
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 丁寧に解説してくださったおかげでマイクロ波加熱に関して少し理解を深めることができました。 急ぎだったので返答が早く非常に助かりました。 ありがとうございました。

その他の回答 (2)

noname#160321
noname#160321
回答No.2

通常は、 >分極には電子分極、イオン分極、配向分極、界面分極の4種類があるとのことです。それぞれの分極は電磁波の周波数に依存するそうです(電子分極は紫外光、イオン分極は赤外光、配向分極はマイクロ波の周波数)。 というような説明はしません。 吸収による励起で説明しますが、「分極」という言葉はほとんど現われません。 分子の分極は良く表れる概念ですが、それと吸収/励起とはほとんど「無関係」といって良いでしょう。 というのは、原子の質量、原子間距離、結合強度、…など非常に多くの関連する概念があり「分極」という単純な概念とはまるで対応が付かないからです。 良い例が電子レンジ(マイクロ波オーブン)で、水の回転の励起で加熱をしますが、これと「分極」と対応させることがあなたには出来ますか? >マイクロ波加熱により加熱されやすい物質 この言葉もほとんど無意味です。加熱されやすいためには吸収/励起波長のマイクロ波しか関係しません。他の波長のマイクロ波には透明(すり抜け)なのです。 だから、 >比誘電率が大きい物質ほどマイクロ波加熱により加熱されやすい物質 というようなことは全く言えません。

9473884
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 比誘電率が大きい物質ほどマイクロ波加熱により加熱されやすい物質ということではないのですね。 「分子の分極は良く表れる概念ですが、それと吸収/励起とはほとんど「無関係」といって良いでしょう。というのは、原子の質量、原子間距離、結合強度、…など非常に多くの関連する概念があり「分極」という単純な概念とはまるで対応が付かないからです。」という部分があまり理解できていません。 マイクロ波加熱の原理が交番電場中での双極子の回転・振動による摩擦熱だと思っていたのですが、その考え方自体が間違っているのでしょうか。 doc_sunday 様の説明を読んでいると、マイクロ波加熱の原理は物質(誘電体)がマイクロ波を吸収し励起され、元の状態に戻るときに励起されたエネルギーの分だけ熱が生じる。物質のマイクロ波の吸収しやすさは原子の質量、原子間距離、結合強度などに依存するという様に理解したのですが、この様な理解で大丈夫でしょうか。 できればマイクロ波加熱の原理について解説をお願いします。 申し訳ないのですが、返答お願いします。

  • PoorHouse
  • ベストアンサー率15% (2/13)
回答No.1

電力半減深度Dに関する関係式なら下記のようになります。 http://www.jeh-center.org/electro/micro/images/theory/figure05.gif マイクロ波加熱に関してはいろいろとまとまってます

9473884
質問者

補足

早速の回答ありがとうございます。 紹介してくれたマイクロ波加熱に関するサイトの半分くらいはこれまでに閲覧したことがありましたが、いろいろと情報がこんがらがってしまい、今回の質問に至りました。 できれば質問に対する答えが欲しかったのですが、とりあえずもう一度マイクロ波加熱について調べ直してみようと思います。

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