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宇宙の外

noname#175206の回答

noname#175206
noname#175206
回答No.4

 我々が住んでいるこの宇宙に絞って回答を試みてみます。  実はこの宇宙には果てはないのです。だから、その外側というものはないのです。  ただし、見える果て、あるいは行ける果てというものは一応あります。観測可能な宇宙といいます。  この宇宙は膨張しています。これは、地球から観測して遠い恒星や銀河ほど、その速さが上下左右360度平等に、距離だけに比例するようにして遠ざかっていることから分かりました。これを後退速度と行っています。  この宇宙で一番速い速度は秒速30万キロメートルという光の速さです。地球から見て遠いほど後退速度は大きくなります。充分遠ければ、後退速度は光速度になります。そこまでが見える、あるいは行ける限界です。光より速くは動けないし、光より速く遠ざかっているものがあるとしたら、そこからの物の光は届きません(光の振動数が0以下になってしまい、見えない)。  なお、後退速度というのは、宇宙という空間の膨張によるもので、普通に言う速度とは異なります。後退速度があっても、それはじっとしているのです。だから、後退速度が光速度以上でも、何も問題はありません。  ですので、見える行ける限界、つまり観測可能な宇宙より外で後退速度が光速度を超えても、やはりこの宇宙の中でのことであって、見えないから存在しないということではないのです。見えない先も無限に広がっています。例え超光速で移動できたととしても、無限の広さならどこまで行っても、この宇宙です。その外ということは考えることができません。  なお、地球から見ると地球が宇宙の中心のように見えるわけですが、実は宇宙のどこからでも同じように見えます。宇宙に中心というものはありません。ここまでの説明で宇宙の大きさは無限だといいました。分かりやすくするために、無限の広さを持ち膨張し続けている平面を考えて見ましょう。それにはどこが中心かとか、どこが重心かとか、考えることはできませんね。平面のどこから見ても、360度同じように膨張して見えます。  3次元空間である宇宙も同じことなのです。  ここまでは、宇宙が「開いている」場合の話です。現在は、宇宙は開いているとする説が有力です。しかし「閉じている」とする説もあります。  宇宙が閉じている、とはどういうことか。先に2次元の平面で説明しました。これを、地球儀のようにまん丸い風船のような球面に置き換えて考えてください。宇宙は3次元空間ですが、説明を簡単にするため、これも2次元の球面上のこととして考えてください。説明の都合上、とりあえず膨張は忘れましょう。  球面上を真っ直ぐどこまでも行くと、元の地点に帰ってくることができます。ここで、宇宙が膨張していることを思い出すと、風船が膨らみ続けていることに相当します。ですから、後退速度もあり、それが光速度になるところが観測可能な宇宙の果てです。しかし、もちろん、その外もありますね。そして元の地点に帰ってくるとしても、どこが果てということもありません。だから、やはり宇宙の外というもを考えることはできません。  しかし、我々3次元空間に住む人間は、2次元平面を見たり理解できますし、その外(平面から垂直の距離があるということ)があることも分かります。もしかすると、この3次元空間は4次元空間(5次元空間以上でもいい)に囲まれたものかもしれない、と想像しても構いません。その場合は、外を考えてもいいでしょう。ただ、そういう証拠も兆候もないので、事実上、研究はされていません(いや、とっぴな説がないわけではないのですが)。  念のため、余計かもしれませんが付け加えておきます。  もしかすると、この宇宙は4次元という話を聞くかも知れません。それは4次元「空間」ではなくて、4次元「時空」です。アインシュタインの相対論では、時間も空間とほぼ平等に扱って、時間をもう一つの次元として勘定し、1次元足してこの宇宙は4次元「時空」だと考えます。ですから、宇宙の外とは無関係な話です。  さらに、(超)ひも理論などというものもあって、10次元だとか26次元だとかいう話も聞くことがあるかも知れません。3次元空間+1次元時間以上の次元であるそれらは、この宇宙の中で見えないほど小さく「畳み込まれて」存在しているとされています。こういう話は、宇宙の外を考えるに当たっては、気にしなくていいでしょうね。

zz-nogarod
質問者

お礼

何度も何度も読み返しています。とても丁寧に教えていただき、感謝です。 分かったところもあれば、難しいとこもありますけど…。 でも、今後、自分でも興味を持って調べたいと思います。 こんなひと言でなんだか申しわけないです。 お礼が短くてすみません。

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