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5次方程式のガロア群について

5次方程式のガロア群について 以下は有理数体(Q)で考える。 3次方程式f(x)のガロア群は 3次の対象群 f(x)が既約で判別式の値が平方数でない場合 3次の交代群 f(x)が既約で判別式の値が平方数である場合 2次の対象群 f(x)が1次式×2次式と分解できる場合 単位元のみの群 f(x)が1次式×2次式×1次式と分解できる場合 である。 4次方程式f(x)のガロア群は 4次の対象群 f(x)の3次分解式のガロア群の位数=6 4次の交代群 f(x)の3次分解式のガロア群の位数=3 4元数群 f(x)の3次分解式のガロア群の位数=1 Z4 f(x)の3次分解式のガロア群の位数=2 である。 f(x)=x^4+qx^2+rx+s としたとき g(x)=x^3 -2px^2 +(q^2-3s)x + r^2 のg(x)をf(x)の3次分解式という。 さて質問です。 既約な5次方程式のガロア群は何でしょうか。 5次の対象群でしょうか、5次の交代群でしょうか。その他があるでしょうか。 方程式により複数の群があるとした判定基準は何でしょうか。 色々(中島、アルチン、ロットマンの本等)なガロアの理論の本を読んでも書いてません。一般論で書いてある。 5次の具体的な群は何でしょうか。知っていたら教えて下さい。

みんなの回答

  • ramayana
  • ベストアンサー率75% (215/285)
回答No.1

 5次多項式のガロア群は、5次対称群の部分群になります。  一般に、nを自然数とするとき、有理数体上のn次多項式f(X)のガロア群Gについて、次のことが言えます。   (1) Gは、n次対称群の部分群。   (2) f(X)の判別式が有理数の平方なら、Gは、n次交代群の部分群   (3) Gがn次対称群になるようなn次多項式が存在する。  (1)と(2)は、ガロア群の定義から見て当たり前であり、(3)は、たいていの代数学の教科書に証明が載っています。蛇足ですが、「5次対称群が可解でない」ことと(3)とを組み合わせれば、「5次以上の方程式の根の公式が存在しない(係数の四則演算とべき乗根で根を表現する手段がない)」ことの証明になります。  すべての多項式のガロア群を簡単に決定する手順が現在発見されているかどうか知りませんけれど、下に、ガロア群決定の古典的手順の例を示します。手順の詳細説明は省略しますが、雰囲気は伝わると思います。以下、Qを有理数体とし、Kを、多項式f(X)のすべての根で生成されるQ上の拡大体とします。また、GをK/Qのガロア群とします。なお、例1、例2とも、f(X)はQ上で既約です。 (例1) f(X) = X^5 - 2 = (X – a) (X – aλ) (X – aλ^2) (X – aλ^3) (X – aλ^4)               (aは2の5乗根のうち実数のもの、λ=exp(2πi/5))  K= Q(a,λ)⊃ Q(λ)⊃Qで、K/Q(λ)の拡大次数が5、Q(λ)/Qの拡大次数が4だから、K/Qの拡大次数は20。したがってGの位数は20。一方、Gの元(Kの自己同型)σでσ(a)=aλ、σ(λ)=λ^2となるものが存在。このσの位数は20。よって、Gは、位数20の巡回群。 (例2) f(X) = X^5 - X - 1 f(X)は、mod 5でみても既約。したがってGは、位数5の巡回群を含む(Artin-Schreierの定理による)。f(X)をmod 2でみると、次のような既約因子に因数分解される: f(X) = (X^2 + X + 1)(X^3 + X^2 + 1) mod 2  したがって、Gは、位数2の巡回群と位数3の巡回群の直積、すなわち、位数6の巡回群を含む。5次対称群の部分群のうちで位数5の巡回群と位数6の巡回群を含むものは5次対称群だけ。よって、Gは、5次対称群(例2は、下の参考文献からの引用です)。 (参考文献) "Algebra" Serge Lang, Addison-Wesley, 1965

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