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作文の添削をお願いします。もしよろしければ、課題のテーマに沿った文献等もお教えいただけると幸いです。 課題 「格差社会について論ぜよ」(1206字程度) 本論では格差社会を、高い所得や社会的地位などを有する階層とそうではない階層に人々が分断され、容易には階層間の移動が出来なくなった社会、と定義し、以下にその概要と問題点及び改善への展望を述べる。 我が国の経済に関して、我々国民の多くは戦後の長きに渡り、我が国は一億層中流の国家であると信じてきた。しかし80年代の終わりごろから、所得配分の不平等さを測る指標であるジニ係数が顕著に上昇し始め、現在では先進国の中ではアメリカに次ぐ不平等国に成り下がり、OECDより警告を発せられる程の事態となっている。 このような現状をもたらした主因としては、企業が人件費を過剰に削減し、業績の回復を目指したという面が大きい。以下にその論拠を示す。 90年代の長期の不況の下、多くの企業が経営危機に直面し、現状改善のために解雇や希望退職の募集を行なった。しかしそれだけでは十分な人件費の削減をなすことが出来ず、企業は新規学卒者の採用の大幅削減、凍結というある種の禁じ手に打って出た。 これにより、90年代に就職活動の時期を迎えた学生の中から正社員の職に就くことが出来ず、やむを得ない選択として派遣社員やフリーター等の非正規労働者の待遇に甘んじる者が数多く現れることとなった。 現在の日本社会では一度フリーターや無業者になってしまうと、その後容易にはフルタイマーに転換することが出来ない。世間の「夢追う若者」というイメージとは裏腹に、実際はフリーターの多くが正社員を希望しつつも叶わない、という調査結果がその事実を裏付けているといえよう。 このような企業の取り組みは短期的には各企業の業績を改善させるかもしれないが、長期的にはフリーター等の低所得者層を中心に商品需要を縮小させ、経済の停滞を引き起こす。つまり、政府だけではなく企業としても決して歓迎できる結果にはなりえないのである。 現状の改善策としては、やはり、非正規労働者を正規労働者として登用する制度、ルートを速やかに整備する必要があろう。 通常これらの取り組みには、非正規労働者の職能や労働意欲の問題がネックとなることが多いが、幸い我が国の非正規労働者は止むを得ずその待遇を選んだものが多いためか、正規労働者と何らそんしょくの無いほどの、高い労働意欲を有していることが、厚生労働省の調査により明らかとなっている。 職能に関しても非正規労働者の多くが正規労働者と同等の仕事に従事している現状を鑑みれば十分に対応することが可能である。また、正社員への登用が狭き門で無くなれば非正規労働者の労働意欲もより高まろう。 そのためにも、政府が雇用問題における労働需要側の問題を見落とすことなく、現状を正確に把握し政策に反映していく必要があると考える。「若者の労働意欲の低下」や「就労への意識の変化」等といった確かな調査に基づかない言説に振り回され事の本質を見失うことがないように冷静に議論を進め、実行に移していくことが重要である。(1206字)
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文章そのものはしっかりしていると思います。 国語カテですから、内容そのものをあれこれいうのは筋違いかとは思いますが、気になったことがあります。 雇用形態の変化は格差拡大の原因のひとつかもしれませんが、主因とはいえないと思います。 >格差社会を、高い所得や社会的地位などを有する階層とそうではない階層に人々が分断され、容易には階層間の移動が出来なくなった社会、と定義し、以下にその概要と問題点及び改善への展望を述べる。 これだけの大きなテーマを掲げたわりには、その間の国際情勢やら不況の長期化に伴う日本の経済施策(自由化など)が国内の産業形態へあたえた影響、変化、利得の階層間の移動などにまったく眼が向けられていないように思います。私は基本的に自由化によって超大資本が勃興して利益を独占し、また2次産業が衰退してコンピュータが多くのディスクワークと仕事を奪い、サービス業、特に下働きの店員などにしか雇用ポストがなくなった状況が大きいのではないかとか思っているのですが、どうでしょうか。