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インピーダンス変換器の意味
今、DTMFを出力する機器の出力に600Ωの抵抗値をつけた疑似電話線をとりつけ、FFTアナライザでDTMFの周波数のデシベル値を確認してみたいと思っているのですが、以前これと同じようなテストをされた方からお話を聞いた時に、疑似電話線とFFTアナライザの間には必ず”インピーダンス変換器”を取り付けなければならないとおっしゃっていました。 理由として”FFTアナライザのインプットは50Ωで疑似電話線は600Ωなので、それをしないと正確な値がとれない” とのことでした。 私はこの意味がいまいちよくわかりません。なんかインピーダンスということはよく聞くし、アナログではとても重要と良く聞くのですが、なぜこのような”インピーダンス変換器”というものが必要になるのでしょうか?
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電話機とスペアナの関係は図のようになります。 このR2が50Ωだと#1の方の回答のように全く違った測定値を 示してしまいます。 でも、この「違い」を正確に知って補正すれば、スペアナが 600Ωだったとしたらどうなるかが計算できます。 これで良ければインピーダンス変換器は不要です。 ただ、#1の方の回答のように、途中に長いケーブルがあったり すると、反射が起きたり電話機の動作が変わってきたりする こともあるので、その場合は補正計算は大変難しく なります。(困難な補正計算をするよりインピーダンス 変換器を使う方が早い) 実は、インピーダンス変換器といってもいろいろあり、 アンプ付きで、何も考えずにつなげば良い、というものも あるかと思いますが、いわゆるPADと証するものは結局 信号を減衰させるので、何らかの計算がつきまといます。 計算で済ませて良いかどうかの判断が大事です。判断材料は いろいろありますが、電話なら、よほど長いケーブルでも ない限り(例えば1km)反射が問題になることはないでしょう。 むしろ、電話機の回路側の事情として、50Ωなんていう 重い負荷をつないでも大丈夫か(取るデータの意味が 失われないか)に注意してください。これは回路に拠るので ここでは何とも言えません。 また、平衡、不平衡の違いにも注意してください。
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- frage
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このあたりで定性的な整理をされては如何でしょうか。以下、大まかですがお役に立てば幸いです。すでにご存じであればご容赦ください。 ●インピーダンス変換器が必要であるということは、機器と測定器のインピーダンスは同じでなくてはいけないということが基になっています。これはすでに皆様が述べておられます。 ●機器と測定器インピーダンス同じでないと、接続点で電流や電圧が反射します。このため、機器から本来入ってくるべきものとは異なった電流や電圧が測定器に入り、正しい測定ができません。これもNo.1の方の600Ω+50Ωの例を始め皆様の説明があります。 ●このため、50Ωの測定器で600Ωの機器を正しく測定するには、インピーダンス変換器を仲介した接続にする必要があります。インピーダンス変換器とは単純に言うとトランスのようなもので、たとえば、一方の端子側のインピーダンスが50Ωで他方の端子側が600Ωであるような回路装置のことです。 ●このような変換器を使い、50Ωの測定器を50Ω端子側につなぎ、600Ωの機器を600Ω端子側につなぐと、測定器から機器側を見た時、50Ωの機器が接続されているのと同じことになり、また、機器から測定器側を見た時、600Ωの測定器が接続されているのと同じことになります。このため、正しい測定ができます。ただし、変換器を仲介したことによる損失が含まれた測定値になるので、減衰量の測定ではその損失分を勘定にいれて測定値を判断しなくてはなりません。 ●電話線のインピーダンスをどんな場合でも600Ωの抵抗で疑似できるということではありません。電話線の疑似回路は、本当はかなり複雑な構成になっています。No.1の方の600Ω+50Ωの例と、600Ω2個並列とを、抵抗のつなぎ方だけで比較することはできません。 以上ご参考になれば幸いです。
- KEN_2
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疑似電話網(線)は「擬似交換機」とか「DTMF疑似電話網」などと呼ばれていて、公称600Ωのインピーダンスで接続した場合に入出力のレベルが規定の範囲になるのですが600Ωで終端しないで50Ωで終端すると、レベルが極単に下がるのでインピーダンス変換器が必要になるのです。 >600Ωと50Ωでは,600Ωに0.92V,50Ωに0.08V であった様に0.5Vを測定する筈が0.08Vになり、 0.08VはFFTアナライザの入力端で、0.92Vは600Ω側の出力側ですが 「R1とR2が並列」の他にCやLの合成抵抗の影響で直接測定できません。 また、出力側は600Ωで終端されるものとして設計されていますので、50Ωで終端すると0.08Vにはなりません。 出力開放の電圧と600Ωの時、50Ωの時の終端電圧で比較して考えてください。 先の菊水のAVM13の質問で、VrmsとdBm/dBVで置き換えて考えるとインピーダンスでdBmの指示値が異なってきます。 「R1とR2が並列に・・・・」で盛り上っていますが、平衡回路なのでそういった抵抗の接続になります。 (DTMFの信号処理の関係でCやLが挿入されていますが、ここは平衡回路はそういうものとして将来の課題として勉強してください。) 疑似電話線は下記の様な機器が各メーカから種々販売されています。 擬似交換機 http://www.triad-sales.co.jp/tl-1010.html 回線エミュレータ http://www.kmi-web.co.jp/goods/cid/cide_gai.html
- tance
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#2 tanceです。 R1とR2が並列になっているという意味がよく解りませんが、信号源が 電流源の形になっているのでしょうか。 どちらにしても、おそらくTDMFの出力回路は内部抵抗600Ωで、私の 添付した図と同じ事(等価)だと思います。 本当の電話線のように途中に色々な機器が入るとインピーダンスは 狂いますが、もし実験で単純な測定器(スペアナ)がつながるだけ で、600Ωのケーブルを使うなら、送信端か受信端のどちらか 片方だけインピーダンスマッチングができていれば、受信波形は 歪みません。(反射があっても、電力は無駄になるが歪まない。) 交流は周波数や位相が関係するので、直流より面倒ですが、音声 帯域であれば、それほど難解ではないと思いますよ。 私なら、スペアナの入力コネクタの直近に550Ωの抵抗を直列に 入れます。高周波屋さんが見ると相当乱暴ですが、音声帯域 ならこれで十分です。(この抵抗がインピーダンス変換器) もしろん、スペアナで読むレベルの値は補正しなくてはなりません。 補正は簡単で、読み取った電圧値を12倍するだけです。dBで いうと+26dBするだけです。(600/50=12) もし、スペアナでスペクトル比だけを読むのであればこの変換 も不要です。 上記の方法だとTDMFの出力回路からみて負荷は600Ωなので、 動作条件としては問題ないと思います。さらに、600Ω:600Ωの トランスがあれば、平衡-不平衡変換をした方が良いでしょう。
- masudaya
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ちょっと回路図が分からないのですが,この場合では,電流値が大幅に異なるものと思います.疑似電話線はCで切られているので,50Ω西か伝習流れません. 線路が長い場合は(疑似電話線)線路の特性インピーダンスで整合を取るのが一般的となるので,添付図のようになると思います.ここでR1を機器インピーダンスとして600ΩとしてR2を計測機器として50Ωとすると,R2の両端に発生する電圧のことです. #2さんと同じですが,回路図を付けておきます.
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回答頂きありがとうございました。 回路図頂きましてありがとうございます。ちょっと自分の手元にある疑似電話線の回路を確認してみたら、この600Ωという抵抗は、上の回路図とはちょっと違い、R1とR2が並列につながるように接続されていました。 #1の方のおっしゃっていた1V電圧でR1、R2が両方600Ωならば0.5V,0.5Vと抵抗に均等に電圧がかかるようなことがE=IRの式ですぐに出てきそうだったのですが、並列につながっている場合でも同じように考えていいものなのでしょうか? わたしだけかもしれませんが、交流回路って、直流回路よりも難しい気がしてなりません。直流って水の流れに例えると結構イメージしやすくしなければならないこともわかった気がするのですが、 疑似電話線にCが入っていると直流成分は通らずに、交流波形成分だけ通過してくるんですよね。回路を見てみると50Vくらいの直流電圧を入れるための端子があったり、コイルとかも入っているようです。
- tpg0
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インピーダンスのマッチング(整合)は、信号の入出力回路には重要です。600Ω回路は平衡型が一般的ですが、50Ω回路は不平衡型になります。 アンテナにもインピーダンスがありますが、無線送信アンテナでインピーダンス整合が取れてないと定在波比が悪くなり、信号の反射波が多くなります。反射波は損失になりアンテナから放出される出力が少なくなります。 水道管に例えるなら600mmの管に50mmの管を差した状態で600mm側から放水すると50mmの管に入る水は少なく、多くが無駄に漏れる事になります。この状態を防ぐには異径ジョイントが必要です。 その役割をするのがインピーダンス変換器です。
お礼
回答頂きありがとうございました。 回路図頂きましてありがとうございます。ちょっと自分の手元にある疑似電話線の回路を確認してみたら、この600Ωという抵抗は、上の回路図とはちょっと違い、R1とR2が並列につながるように接続されていました。 #1の方のおっしゃっていた1V電圧でR1、R2が両方600Ωならば0.5V,0.5Vと抵抗に均等に電圧がかかるようなことがE=IRの式ですぐに出てきそうだったのですが、並列につながっている場合でも同じように考えていいものなのでしょうか? なんか交流回路って私はすごく苦手です。たぶんこの回路はDTMF信号800Hz~1300Hzぐらいのピポパ音をのせるテストの回路だと思うのですが、そのためにコイルとがコンデンサとかはいいているみたいです。 インピーダンスってたしか、そのピポパ音の波形を通しやすくするための調整が必要だからこのようにコイルとかが入っているような気がしてます。 学生だった4年くらい前にすごく交流回路にはやられた記憶があり苦手です。それで一度回路シミュレータってフリーソフトでやってみようとしたのですが、うやむやにしてしまっています。 今だとフリー回路シミュレータってこのような計算って結構簡単にシミュレーションしてくれたりするのでしょうか? いろいろとすみません。
- masudaya
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計測器は,規定の入力インピーダンスの時の計測値を出力します.電話機が600Ωで計測器が50Ωでは計測結果が電話機に入った場合と異なってしまい,そのまま使うことが出来ません.単純に考えると,電源1Vに直列に抵抗を繋ぎ,600Ωと600Ωでは,どちらの抵抗にも0.5Vが印加されますが,600Ωと50Ωでは,600Ωに0.92V,50Ωに0.08Vとなり,現実の場合と極端に異なってしまいます. また,インピーダンスは伝送線路の特性インピーダンスに合わせないと反射や電力の損失が発生するなどの不整合が生じます.
お礼
回答頂きありがとうございます。 電源1Vに抵抗をつないだ場合の抵抗値をつなげると0.5Vずつ印加されるというのはなんとなくわかった気がするのですが、それを図にして張り付けてみたのですが、 >600Ωと50Ωでは,600Ωに0.92V,50Ωに0.08V この電圧が現れるポイントというのはこのようなイメージでよいのでしょうか? すみません確認させてください。
お礼
回答頂きありがとうございました。 回路図頂きましてありがとうございます。ちょっと自分の手元にある疑似電話線の回路を確認してみたら、この600Ωという抵抗は、上の回路図とはちょっと違い、R1とR2が並列につながるように接続されていました。 #1の方のおっしゃっていた1V電圧でR1、R2が両方600Ωならば0.5V,0.5Vと抵抗に均等に電圧がかかるようなことがE=IRの式ですぐに出てきそうだったのですが、並列につながっている場合でも同じように考えていいものなのでしょうか?