イギリスフランスの核

質問

イギリスフランスの核というのは、それぞれどこを仮想的として設定されているんでしょうか？アメリカはロシアに中国は日本やインド？インドはもちろんパキスタンを。このヨーロッパの各々の国の狙いはどこなのでしょうか。

回答No.2

pri_tama · ベストアンサー

取り合えず、下記の防衛省の情報検索サービスの世界の核戦力をご覧下さい。
　　　http://www.clearing.mod.go.jp/hakusho_data/2008/2008/html/ks110000.html

　以下の3パターンが有る事がご理解頂けるかと思います。

1.アメリカ・ロシア型
　大陸間弾道ミサイル、潜水艦発射型弾道ミサイル、長距離爆撃機などの核戦力を有し、その量も膨大である。
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　全世界を滅ぼす核戦争から爆撃機による小規模(戦術的な使用)な戦闘までトータルに対応可能。

2.中国型(おそらく北朝鮮・インド・パキスタンもこの型を目指しているかと)
　自国が壊滅的被害を被っていても使用できる潜水艦発射型弾道ミサイルが少なく、十分な戦力とは言いがたい。
　(原子力潜水艦は配備期間の3分の2を整備や乗員の休養および作戦地への移動の為に消費する為、常時戦力を維持する為には3～4隻必要)

　また中国から日本本土へ届く中距離 ～ 大陸間弾道ミサイルの弾数も少なく(弾数だけなら北朝鮮の方が日本へ届くミサイルを多数所有)、MIRV(多弾頭独立目標再突入)は、最近やっと配備が始まった物(2002年に実験に成功)ですから弾数も極めて少ない。
　(単弾頭が主体で、弾数と不発の可能性から日本の主要都市全てを確実に焦土に出来るかは心もとない…。)

　つまり報復兵器としては不足。
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　恐らく中国での核戦略の目的は、台湾などへの侵攻直前の先制核攻撃やロシア・インド国境等での戦闘時に、防衛的要素の強い状況で核を使用する事を想定していると思います。

3.イギリス、フランス型
　かろうじて原子力潜水艦を常時戦闘可能状態を維持しているが、隻数が少ない為、米露が攻撃型原潜を使用して来た場合、報復核攻撃が実施できるか不安が残る。
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　中・短距離核ミサイルも無いので、自国防衛(侵攻してくる敵部隊の攻撃にも使用できない)にも不足…。
　(侵攻国は、当然重要部分を核シェルターで防御しおり、10～20数発しか使用できない状態のイギリス・フランスは、一つの都市に何発も撃ち込む or 対シェルター用の核弾頭[地中にめり込ませる為、効果範囲は狭い]と言う選択肢が取れず、どうしても侵攻軍阻止の効果が限定的に成る。)

　よって所有の目的は、限りなく政治的理由(核保有国としての発言力の強化)からだと思います。

　またイギリス・フランスが冷戦中に核配備を進めてた理由が、米国がソ連からの攻撃を受けるのを覚悟してまで、ヨーロッパを守る為に行動してくれる保証が無いからでした。
　(アメリカが自国の被害を忌避してヨーロッパを見捨てるかもしれない。)

　そこで、ヨーロッパを見捨てた場合、イギリス・フランスの核がアメリカを攻撃する可能性を匂わす事で、ヨーロッパでの全面戦争がアメリカの対岸の火事で済まない事を意識させる必要が有ったからだと思います。

お礼

ご回答ありがとうございます。
全面戦争、局地戦争その他いろいろなケースに対応できるのは、米ソの豊富な核戦略があってこそなのですか。そうすると、とても対抗できるものでないですね。対ドイツと言う意味と、政治的理由であると言うところに落ち着くような気がします。

回答No.1

pasocom

もちろん、おおっぴらな話ではありませんが、事実上「仮想敵国」はドイツでしょうね。
ご存じのように、イギリス・フランスとも第一次世界大戦および第二次世界大戦と二度に渡ってドイツと戦い、相当の被害を被りました。ドイツは第一次世界大戦で破れたにもかかわらず、わずか数十年後敗戦から復活して再度これらの国々に戦いを挑んだ訳です。
ですから、現在ドイツは他のヨーロッパ諸国と友好的ですが、イギリス・フランスからみれば、いつ以前のように右傾化して再度戦争を引き起こすかわからない相手として見えているのです。
まあ、このような話は今のところかなり非現実的と思われます。ですから英仏両国の核兵器などさっさと解体廃棄してしまっても良さそうなものなのですが、国際社会に置いて「核保有国」という特権を享受している現状では、両国ともその特権を手放したくなく、単にそのために核を保有しているに過ぎないとも言えます。

お礼

ご回答ありがとうございます。

やはり、ドイツなんでしょうね。中国は当然日本であるし。
ヨーロッパの構図として、潜在的な強国であるドイツを、核武装した英仏が監視するという均衡状態があるのでしょうね。あとは、核保有国の利益なんでしょうね。