“北朝鮮”のこと

質問

1. 日本の私たちが接するほとんどの報道では、“北朝鮮”ということばで、“朝鮮民主主義人民共和国”が表示されます。
　“大韓民国”は“韓国”という表示が一般的であることに鑑みれば、私は“北朝鮮”も“朝鮮”という表示の方が、バランスがいいのになぁ、と不審に存じます。
　一般に“北朝鮮”という語にしている経緯などはわかりませんでしょうか？

　2. 日本の私たちが接する論調は、“北朝鮮”のロケットの打ち上げを負の評価で批判・報道しております。
　これが現在の国際世論の趨勢のように理解できます。
“北朝鮮”はこの趨勢に抗して、ロケットの打ち上げを実行したようです。
　このロケット発射ということに限ぎれば、ここまで“北朝鮮”が頑な（妥当なことばではないかも知れませんが）である理由、或いは頑なにしなければならない、“北朝鮮”の立場や事情とは何なのでしょう？

　“北朝鮮”には国際趨勢とは異なる道を行かなければならない事情が何かあるのでしょうか？
　あの金正日という方の個人性や、現体制の権威の維持ということだけのことなのでしょうか？

回答No.1

tojyo · ベストアンサー

1)日本の立場としては、朝鮮半島を統治しているのは「大韓民国」です。その朝鮮の北部地域を指す言葉として「北朝鮮」を用いています。
つまり、公式には朝鮮民主主義人民共和国を国として承認していないのです。(しかしながら、朝鮮民主主義人民共和国が国連に加盟するときには賛成票を投じているそうです。)

2)理由としては、誰も北朝鮮のいうことを聞かないからです。そうなれば力ずくで話を押し通すしかありません。そのとき何が必要でしょうか？政治的発言力を裏打ちする絶対的な軍事力です。しかし、通常兵器で軍備を増強しても軍事力を行使できる範囲は高々知れています。しかし、弾道ミサイルが手に入れば、理論上は地球上のすべての国に対して軍事力を行使できます。さらに、北朝鮮は核兵器も保有しているので、「核兵器＋弾道ミサイル」となれば、核兵器を持たざる国は北朝鮮の発言を聞くしかなくなるのです。

今のところ、北朝鮮の存在イコール金正日の存在です。
そして質問者さんの言う国際趨勢が求めるものは金正日のいない国家です。
したがって、北朝鮮が国際趨勢と同じ道を歩む可能性は、現在のところ0%です。

お礼

ありがとう御座いました。
　ヒンドウ哲学や、東洋の文化と思想の勉強ばかりしていて、お話のようなことに全く無知でしたので、とてもありがたいです。

補足

早速にありがとう御座いました。
　本当の心情がどうか、気持ちとしてはこうしたい、ということも要路の方や責任の方にはあるかも知れませんね。
　北朝鮮も、韓国も、日本も、そして中国や国際社会もため息がでるほどにこうしたいが、そうもできない、といういろんな事情があるのですね。
　金正日氏もというか、氏を長とする体制と社会をどうするかなのですね。
　そしてそうなって、半島がひとつになるか、二つのままで、両方が国連に加盟し、いわゆる国際協調の路線が取れたとして、引いたり押したりす対象がなくなったときの事情とバランスはまた出てくるかもしれませんけれども、金正日氏体制の解決が今の課題なのですね。
　ありがとう御座いました。

回答No.2

cse_ri2

１．
現在の日本は、北朝鮮を国家として承認していません。
これは冷戦がからみますが、分断状態にある朝鮮半島において南側の大韓民国を朝鮮半島の正統国家としているためです。

参考：ウィキペディア『朝鮮民主主義人民共和国』
　http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%9D%E9%AE%AE%E6%B0%91%E4%B8%BB%E4%B8%BB%E7%BE%A9%E4%BA%BA%E6%B0%91%E5%85%B1%E5%92%8C%E5%9B%BD

同様の扱いの国に、台湾があります。
台湾の正式名称は『中華民国』ですが、後に日本が中華人民共和国を中国として承認したため、日本との外交関係がなくなり、単に台湾と呼ばれることが多くなりました。

２．
北朝鮮の立場からすると、経済がどん底を歩む中、国家経済を再建する、さらには軍の党への忠誠を維持するにもとにかく金が必要です。
そして、その金を得るには、アメリカと交渉して経済支援を引き出すのが最短の経路なのです。

しかし、アメリカもまた経済的苦境にある中、オバマ政権は北朝鮮を相手にしている余裕はありません。
それで、北朝鮮はミサイル発射実験もしくは人工衛星発射事件を通じて、アメリカに揺さぶりをかけたのです。

また、北朝鮮がもつミサイルを友好国であるイランに売却する狙いもあります。
ニュースによると、今回の発射実験に際し、多くのイラン人が北朝鮮に入国しているという情報も報道されています。

お礼

ありがとう御座いました。
　台湾は今は局外のような状況ではありますが、いろんなところに事が変化していく種子が潜んでいるのですね。
　とてもありがたいお教えでした。
　ありがとう御座いました。

補足

ありがとう御座いました。
　そういういろんな事情、深い絡みがあっての国際行動なのですね。
　事がガラッと変われば、アメリカとの連帯、そしてイランなどとの離間。或いはその逆での進行もあるのですね。
　海があるとはいえ、正に隣国の苦境でもあり、その解決のためのひとつの賭けでもあるのですか！
　台湾が国際的に今は、そういう立場だといっても、北朝鮮とは大きく事情も違いますね。
　先日知る辺の慶弔で台湾に渡航しました。飛行機に乗るのは始めてですが、他のアジアも東アジアも知りませんが、台湾ってとても気持ちのいい人ばかりで、住みやすいな、という思いで帰国しました。日本のちょいと遠い田舎に来ているみたいでした。
　本当は小さい国で、国民と政府との差があまりないような国って、住みやすいのでしょうね。
　ありがとう御座いました。