アニメ作品の演出のよしあしについて

質問

アニメ作品の、演出のよしあしを決めるものは何ですか？
演出・・・というのは、作品を、音楽などを使って一つに統一する事、だと私は認識しているのですが・・・・。きっともっと深いですよね・・・。（もし間違っていたら正してくださると助かります）

「この作品の演出がいい」というのは、作品がうまく繋がる、まとまってる事を意味するのですか？
もっと色んな意味がありますよね・・・？

何か気付いたことがありましたら教えて下さい。

回答No.3

magraiyah · ベストアンサー

No.2です。
　よく見ると質問は「アニメ作品の、演出のよしあしを決めるもの」でしたね。
　すみません。見事に勘違いしてました。

　本来の演出の仕事の観点から言えば、質問者さんがおっしゃっているように、作品を通して一本筋が通って纏まっている事だと思います。

　ただアニメが絵で描いた映像作品である以上、見る人を引き付け納得させる「見せ方」、言い換えるとどれだけうまく「リアルな嘘」がつけるかが一番だと思います。（そういう意味で、回答者No.1さんと同じ意見です。）

　時代劇で人を斬るシーンの効果音なんて正にそうでしょう。実際には人を斬ってもあんな音は（多分）しないですが、あの嘘の音を入れることで、よりリアルに感じます。
　先程の私の回答の例であげたパンチのシーンでも、見る人が一瞬であんなに動き回ったり近づいたりする訳は無く、実際に目にするのは「お父さんが撮影した学芸会」的な映像ですから。

　ただ、どこまでやればリアルで、どこからがクドイ演出となるかは、作品の内容やその時の流行、見る人の好みによるので、線引きは難しいと思います。

お礼

詳しく分かりやすく教えてくださって有難う御座います！
お礼遅れて申し訳ありません・・・！
例えを組んだ文章がとても分かりやすかったのでうれしかったです！
リアル感を視聴者に与えるのは客観性が問われますよね、きっと。
「見せ方」はとても大事に思えます。
演出は奥が深そうで、作品自体のよしあしがそれで決まっちゃうという事で、凄い責任が問われそうです。
今回は有難う御座いました！

回答No.2

magraiyah

ある一つの作品を仕上げるには大勢のスタッフが長い時間をかけて、それも複数の制作ラインで同時進行で作業を行っていますから、一人の監督が全てのスタッフに指示を出し、できた物全てをチェックしていくのは不可能になります。そこで、監督と実際の作業をする人の間に立って、監督の補佐（代行）のような事をするのが演出という役職になります。
ある意味、作品の制作上、監督以上にチェックを入れる役職です。

質問者さんが言われているように、この人が監督の意向に従って作品を通してチェックすることで、作品に纏まりがでますが、その作業量・チェックする内容は半端じゃなく多いです。

あと、アニメ制作における「演出」と、他の業界（演劇、演奏等）の演出と大きく違うのは、絵コンテを描く作業でしょう。
実写ドラマでは、役者がする演技を撮影して映像にしますが、アニメの場合は複数のアニメーターが描いた「絵」がそのまま映像になりますから、登場人物がどう動いて、どんな演技をし、それをカメラでどう追っかけていって、どういうフレームで捕らえるか、きちんと各アニメーターに絵で指示する「絵コンテ」が必要になります。
この絵コンテが下手だと、感動的なシーンなのに情緒が一切無かったり、緊迫したシーンなのにスリルがなかったり、活劇シーンでもっさりした映像になったりします。

例えば、主人公が敵を右パンチで殴るシーンで、お父さんが撮影した子供の学芸会の映像のように、単に中距離から固定カメラで撮影したような映像よりも、主人公の全身→キリっと引き締まる目のアップ→踏み込む右足のアップ→右パンチに合わせてカメラ流して→カメラ回り込んで敵のアップ→ズームアウトでふっとぶ敵をロングでとらえ→驚く観客をパンして→パンチをふりっ切った主人公のバストショットを逆光で（背景は透過光）・・・というような映像にした方が迫力がありますよね。

　このような「シーン」だけの演出ではなく、「ここでこういうシーンをもってくるなら、これ以前にこいうシーンを入れておいた方がいい」というような全体としての判断もして、ストーリー全体の絵コンテを作ります。

　こういった、いわば「何をどう撮影して映像にするか」、画面の内容を１話分まるまる絵コンテで決めます。つまり、絵コンテを描く人＝カメラマン＋演技指導者＋芝居をする俳優ともいえます。（同じことは、動画マン、原画マンにも言えますが。）

【一般のアニメファンの間で言われている「演出が良い」というのは、ここら辺の事を評価している話です。更にコアなファン、マニアになると、冒頭で述べたところも含めた話になります。】

　ただ、演出と絵コンテを別の人がやる場合もあります。

　最近は人材不足なのか、トホホな見せ方しかできない演出も増えてきましたが・・・

回答No.1

Chappy4649

演出とは詰まるところ、視聴者の心理をどのように誘導するかという手段です。
演出が良いというのは、視聴者への心理的誘導が上手いということではないでしょうか。(クドかったりベタではなく、演出を演出だと悟らせず、自然にぐいぐい引き込んでいく)

正攻法があれば誰も苦労はしないので、これはもうセンスとしか言いようが無いですね…。

お礼

なるほど、と思って、納得いたしました。
分かりやすかったです、ご回答ありがとうございました。