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熱力学のカルノーサイクルについて

ojisan7の回答

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  • ojisan7
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回答No.2

こんばんは。 準静的循環過程であったら、簡単ですね。カルノーサイクルでは、 (Q1/T1)+(Q2/T2)=0 が成り立ちます。この式の導出はどんな教科書にも書かれています。 一般的な準静的循環過程の場合は、多数のカルノーサイクルが連結したモデルが適用できますので、 Σ(Qi/Ti)=0 となります。これをさらに一般化するには、Σを∫(周回積分)で置き換えればよいことになります。したがって、 ∫(dQ/T)=0 となります。 不可逆循環過程の場合にはNo1さんが掲げたサイトを見ればよいでしょう。多くの教科書がその方法を使っています。しかし、難しいですね。そこで、私は、以下のように理解しています。 温度T1の高温源からQ1(正)の熱量を吸収した系が、温度T2の低温源にQr2(正)の熱量を放出するものとします。準静的循環過程の場合には Q1/T1=Qr2/T2が成り立ちます。T2はT1より温度が低いのですから、等号が成立するためには、Qr2はQ1より小さくなければなりません。その差、(Q1-Qr2)がこのサイクルが外部にした仕事です。この仕事は正でなければなりません。系はQ1から得た熱量の一部を仕事に使ったのです。この仕事量が系が為し得る最大の仕事量になります。 さて、不可逆循環過程の場合はどうなるでしょうか。 温度T1の高温源からQ1(正)の熱量を吸収した系が、温度T2の低温源にQi2(正)の熱量を放出するものとします。Q1/T1とQi2/T2の大きさを比較するのです。T2はT1より温度が低く、(Q1-Qi2)は系が外部にすることが可能な仕事量です。不可逆過程の場合には、この仕事量が可逆過程の仕事量よりも小さくなければなりません(このことは明らかですよね)。したがって、 (Q1-Qi2)<(Q1-Qr2) すなわち、 Qr2<Qi2 となりますので、 (Qr2/T2)<(Qi2/T2) カルノーサイクルの結果も加味すると、 (Q1/T1)=(Qr2/T2)<(Qi2/T2) よって、 (Q1/T1)<(Qi2/T2) となります。右辺を移項すると、 (Q1/T1)-(Qi2/T2)<0 ここまでは、系が放出する熱量Qi2を正であるとしましたが、系は負の熱量Qi2を吸収するとものと考えれば式がきれいな形にかけます。Qi2を負とすると、 (Q1/T1)+(Qi2/T2)<0 一般の不可逆巡回過程は以上述べた過程が複数連結したものと考えられますので、 ∫(dQ/T)<0 となります。さらに、可逆過程まで含めると、 ∫(dQ/T)≦0 となります。これが、クラウジウスの不等式です。 長々とお付き合いいただきましたが、参考にしてください。

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