• ベストアンサー

バッファー溶液に関する質問

PBSやHEPESといったバッファー溶液は単にpHが変わりくくするための溶液と考えて良いのでしょうか? PBSやHEPESなどいくつかの種類があるようなのですが、 どうやって使い分けをすれば良いのでしょうか? よろしくお願い致します。

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • teru-arai
  • ベストアンサー率74% (40/54)
回答No.2

“PBSやHEPESといったバッファー溶液は単にpHが変わりくくするための溶液”かどうか解りませんが、“バッファーはpHを変わりくくするための溶液”です。酵素反応などの時に使用します。  PBSは緩衝液というより生理食塩水の方に使う時の比重があると思いますので、リン酸緩衝液として話します(生理食塩水は、PBSの他トリス緩衝生理食塩水とかとかHEPES緩衝生理食塩水とかいろいろ用いられてます)。 中性付近に緩衝作用のあるものとしてリン酸とトリス(Tris(hydroxymethyl)aminomethan)が有ります。他にはGoodらが中性付近に緩衝作用があって、生化学の実験に使える物として発表した、HEPESとかMOPSとかのいわゆるグッドバッファーがあります。  これらバッファーのどれを使うかというは、私は論文に書いてあったからそれをまねすると言うのが多いです。あまり自分ではどれにしようなどと考えませんが、考えた時に参考にする各緩衝液の特徴を簡単に書きます。ただ、私は物理化学苦手ですのでおかしな所が有るかもしれません。 リン酸バッファー、良い緩衝液だが、使いにくい時が多い。かならずしも使えないと言うわけではないが、例えばカイネースやフォスファターゼの反応をする時、ATP等の核酸を使用する時、あとリン酸化タンパク質等を使う時にも少し大丈夫かどうか考えるでしょうね。それから、カルシウムイオンやマグネシウムイオンが含まれる時、リン酸は配位結合を作りやすいのでそれに対する注意が必要といろいろややこしいことが多い。それで、トリスとかグッドバッファーなどが考案されたわけです。リン酸緩衝液は温度が変化してもpHがあまり変化しない(pH標準液に使用されている理由)ので、温度変化を伴う実験の時には有用。希釈するとpHが変わるので多少使いにくい。 トリス、一番生化学で多用される緩衝液。細胞毒性が高いので、培養細胞に用いられることはない。温度が変化するとpHが結構変化するので、温度変化を伴う実験には不向き。希釈してもほとんど変わらないので、濃いのを作っておいて希釈して使えるので便利。 HEPES、使えるpHはトリスと大体重なる(少しこちらが低い)が、値段がトリスに比べてべらぼうに高い(たいていのグッドバッファーは高い)のでトリスを使えない時に使用する。細胞毒性が低いので培養細胞の培地に入れて使われることが多い。CO2だけに緩衝作用を頼るものよりHEPESも入れることでpH変化はだいぶ少なくなる。例えば、クリーンベンチなどで作業する時。CO2だけだとあっという間にCO2が抜けて、培地がまっかっかになるがHEPES入りのもは結構耐えてくれる。温度変化に対するpH変化は、リン酸より少し大きいがトリスよりはだいぶ小さい。希釈に対しては強い。

その他の回答 (1)

  • owata-www
  • ベストアンサー率33% (645/1954)
回答No.1

まず、細かい点から PBSとはpH調整したリン酸バッファー(phosphate buffer)にミネラル(塩)などを加えて生理条件下のイオン濃度にしたものです。 HEPESは緩衝液に用いる有機化合物です。 基本的には、リン酸バッファーやHEPESバッファーはpHが変わりくくするためと考えて問題ないです(リン酸バッファーの場合はより生理条件化に近づけるという意味合いもありますが)。 使い分けについては、結構適当です (笑 参考論文と同じにしとけば問題ないかと ただ、タンパクなどを使う場合には、構造が変化して活性が落ちる場合があるらしく、リン酸バッファーはあまり用いません また、HEPESはオートクレーブで分解するという話なので、細胞にはあまり使いません。 大まかに言って リン酸バッファーorPBS→細胞培養、in vivo HEPES→in vitro、生化学 と言ったところでしょうか

関連するQ&A

  • PBSバッファー

    心筋組織の細胞質と核を分画するキッドを使おうと思っています。 data sheetにPBSバッファーでホモジネートしてと書いてあります。 タンパクの本にPHによって組成の違うバッファーの作り方が書いてあったのですが、data sheetにはPHいくつと書いてありません。 一般的なPBSバッファーのPHと組成を教えて頂けないでしょうか。 yahooでPBSバッファー検索しても、PBSバッファーで、、、というような記述はあるのですが、組成に関しては調べられませんでした。 よろしくお願いします。

  • リン酸バッファー

    生物の実験書に出てくるリン酸バッファーというのは、PBSのことでしょうか?その場合、特に何も書かれていなければ、PBS(-)とPBS(+)のどちらのことを指すのでしょうか?

  • PBS溶液とは何ですか。

    PBS溶液とは何ですか。 また、PBSはどのようなときに使うものなのでしょうか。 そして、PBSを作るときはどのようなものが必要で、どのような手順で作るのでしょうか。 よろしくお願いします。

  • pH測定

    pH測定 ある溶液に5mMのHEPESの入った溶液を100ml作りたいと思います。その溶液の最終的なpHは7.0です。 その場合、ある溶液20mlに保存してある1mMのHEPESを0.5ml加えた後、pHメーターで測りながらHClで滴定し、pHを7.0に調節する。その後、メスシリンダーに入れ、100mlになるまでメスアップする。以上の方法でよいのでしょうか? それとも、ある溶液20mlに1mMのHEPESを0.5ml加え、全量を100mlに調節したのち、HClでpHを7.0に調節すればよいのでしょうか?

  • PB(リン酸バッファー)の調整(pH3)

    理系の学生で、実験を進めているのですが、125mM PB(リン酸ナトリウムバッファー)をpH3.0に調整する方法がわかりません。 二種類のPBを作成で、10mM PBはpH7.0に調整なのでリン酸二水素ナトリウムとリン酸水素二ナトリウムを用いて調整するというのは理解できます。 125mM PBをpH3.0に調整も同様にすればできるのでしょうか? もしくはリン酸水素二ナトリウムの代わりにHClを用いないといけないのでしょうか? PBSのように、HClをPBには用いてはいけない気がするのですが… 誰かわかる方がいましたら、教えてください。

  • トリスバッファの緩衝範囲について

    トリスバッファの緩衝範囲について pH4.0の溶液を作る際、 トリスの緩衝範囲ではないので、 違う緩衝溶液を使うという話を聞いたのですが、 トリスの緩衝範囲とは、どの範囲なのでしょうか? 緩衝溶液の範囲を書いている、参考書やサイトがあれば教えて下さい。 よろしくお願いします。

  • レクチンと糖鎖の接着について

    PNAレクチンとラクトースの接着の際にバッファーを使用しますが、バッファーに求められる能力とは一体何でしょうか? 上のレクチンと糖の場合は、HEPES バッファーやPBSなどが用いられることが多いようですが、特にこのバッファーでなければならない理由がわかりません。 もし、生理食塩水などでも接着が行えるのでしたら、研究の都合上ありがたいのですが・・・。

  • HEPESとPIPESの識別方法

    HEPES水溶液とPIPES水溶液の識別方法を教えてください。 もらった試薬のラベルがHEPESになっているのですが、作った人はPIPES溶液といって渡してくれたので自分で確かめてみたいのです。 問題の溶液のpHは6.7でした。 よろしくお願いいたします。

  • リン酸バッファーって・・・・

    あるカラムの至適バッファーが 50mM KH2PO4 pH7.0と書かれているんですが これはリン酸バッファーのことでしょうか? それとも、KH2PO4だけ入れて水ナトでpH調整するのでしょうか?

  • バッファーの言葉の意味について・・・

    バッファーの言葉の意味についてなんですが「バッファー」ってどういう意味ですか?「何かを溶かした溶液」、「何かを溶かすための溶液」みたいな感じでいいんでしょうか?よろしくお願いします!