動脈瘤について

質問

新年早々の病院通いで左足の痛みが血行不良とわかり血管造影、ＣＴの結果左下肢に動脈瘤がみつかりました。それも大変珍しい座骨動脈に出来ています。担当医曰く奇形だそうです。実際には無い（右足には無い）筈の物が有り、それも大腿動脈が途中で消えていて、それが代わりに膝まで伸びているそうです。バイパス手術が必要ですが、座骨神経群の直ぐ側に瘤が出来、約２．８センチで破裂寸前、前例が無く手術方法を検討中とのこと、私自身は死の恐怖を覚えています。どなたか何か良い情報をお持ちの医師の方おられませんか？

回答No.1

futukayoi

通りすがりの者です。一般人の自信無しの話で恐縮ですが一言だけ・・・。
はじめに比較的珍しい疾患と診断された由、御心痛の程お察しいたします。
さて、御質問の文章を拝読するにkurashuさんの左足を苦しめている疾患は遺残座骨動脈に生じた座骨動脈瘤の様ですね？
文献的には日本心臓血管外科学会誌２９巻３号：１８３～１８６（２０００）の南先生の症例報告によれば胎生５週の胎児期に下肢を栄養していた座骨動脈が本来は消退して下殿動脈になって下肢の栄養は外腸骨動脈から続く大腿動脈優位となるはずのところが残ってしまっていている異常で現在まで１００例の報告があり本邦では２０例の報告があると書かれています。出現頻度は0.01%～0.06%ともありました。
この部分は外力によるストレスを受けやすい事と血管自体の脆弱性もあって動脈瘤を形成する事は頻度が高い（４４％）様です。
治療については血管造影を詳しく見ないと誰にも決定できないと思いますが血行再建（大腿動脈ー膝か動脈バイパスなど・・・）に動脈瘤結紮や切除というのが従来行われてきた方法の様です。しかし手術とひとくちに言っても座骨動脈までの到達法や血行再建の方法、座骨動脈の血流の大元の内腸骨動脈をいざと言う時のために出しておく（開腹手術が必要になる事もあるので・・・）かどうかなど侵襲の大きさはピンきりだと思います（神経のすぐそばをさわるので当然術後に多少のしびれや麻痺なんかがおこる事もありえます）。まあ、動脈瘤の破裂を防ぐと言う意味では一番確実な方法ではあるのですが・・・。
また、PUBMedなどで検索すると最近はコイルでカテーテル的に動脈瘤を塞栓してから側副血行による下肢の血流が足りなければ血行再建術をしたり、ステントグラフトという血管の中で広がる人工血管を使って動脈瘤に血液が行かないようにして破裂を防ぐ様な治療も徐々に行われてきている様です。
まあこの疾患自体症例が多く無いので遠隔成績がどうか？といわれると難しい面もありますが他の血管ではある程度認められている治療なので血管の脆弱性を考慮してもそう成績が極端に悪くなるとはおもえませんが断言は出来ません。
またこう言ったカテーテルによる治療の場合は血管造影で難しい角度や太さだった場合は最初から困難であるとして適応でなくなる場合もありますからそういった面も含めて主治医の先生と治療法のオプションに付いて良く話し合われる事だと思います。
さらなる情報を得たい場合はPUBMedでpersistent sciatic arteryとかsciatic artery aneurysmとか入れて検索してみて下さい。
Sherif A.H.Sultan,MD et.al. Endovascular Management of Rare Sciatic Artery Aneurysm J Endovasc Ther 2000;7:415-422
などと出てきますので必要だと思われれば購入されるのも宜しいかと思います（abstructは無料ですがfull textが欲しい場合は殆どのものが有料ですので・・・）。
疑問点解消の一助になれば幸いです。
御自愛ください。

お礼

futukayoi様ありがとうございます。参考にさせて頂きます。
多くて０．０６％ですか？こんなのに当たらず宝くじにでも当たりたかったです。まあ取りあえずこんな病気になってしまった事は事実なので頑張って生きていきたいと思っています。