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北京五輪終了後、中国はどうなりますか?

omegerの回答

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  • omeger
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回答No.3

先のことがどうなるかは現在の人間には分かりません。 ソ連と中国は環境に相違が大きいため、安易な類型化は注意を要します。 例えば 【経済】 ・ソ連の一極集中型の計画経済は末期に著しく低迷に襲われ、  ブレジネフ時代が「全盛期」と称されるほど  (ソ連崩壊後には、ロシアの所得水準は急落し、平均寿命まで低下した) ・中国は、元々ソ連ほど中央集権的な計画経済ではなく、  地方組織が強い構造にあり、1980年代以降は経済政策で成功している  WTO加入・国有企業の株式上場も進められ、  社会主義は「建前」で事実上は資本主義に近い  (もちろん、2030年まで失敗しないという保証はないが、   景気後退に耐えられないと決めつける理由もない) 【国際関係】 ・ソ連は末期でも西側諸国と経済的な結びつきは大きくなかった ・中国は、アメリカ・EU・オーストラリア・日本・韓国・台湾・インド  にとって最大または二番目に大きい貿易相手国 ・ソ連が政治的に強い影響力を行使していた東欧から不満が爆発した ・今のところ中国にソ連にとっての東欧のようなハードな衛星国はなく、  社会主義国を称していてもベトナムとの関係などは微妙 【民族】 ・ソ連は人口の半分をロシア民族以外が占めていた ・中国では人口の9割が漢民族のアイデンティティがあり、  独立運動のあるウイグル族(0.6%)やチベット族(0.4%)の割合は大きくはない 途上国で行われた数少ないオリンピックにメキシコの事例があります。 メキシコにも暴動、公害、衛生、資源、外交の問題はあるといえばありました。 しかしメキシコでは1968年のオリンピックが終わった後も、 三十年余に渡って制度的革命党による事実上の一党体制が続いており、 十数年後の債務危機までは経済成長も続いています。 どの時期にどのような変化が起こるかは未来の人間にしか分かりません。 景気予測というのは難しく、書いても当たる可能性はランダムであり、 不況の予言を当てたと称する人たちは「たまたま」当たっただけです。 オリンピック後不況論は、小さい国ではその傾向があるかもしれませんが、 アメリカなどの大国では影響を確認できません。 北京の人口は中国の1%であり、中国経済にとって 北京の建設需要が占める割合はそれほど大きいわけでもありません。 ある意味では北京以上に重要な経済地点で行われる2010年の上海万博、 2020年に世界最大になるという新幹線(高速鉄道)網、 自動車普及に伴う道路網の整備、都市人口増大に伴う都市インフラの整備、 世界最大とされるエネルギーインフラ、膨大な費用を投じる「森林建設」まで、 まだまだ様々な需要が積み残されているため、 実需の影響には死活的な問題ではないかもしれません。 ただ、オリンピックとは別の分野で、インフレ抑制の問題があり、 金融引き締めで経済状況が影響を受ける可能性もあります。 なお、中国では「五ヵ年計画」のサイクルから来る建設需要の増減が 経済に影響を与えるという話もあります。 「中国にとって」主要な問題は、外国から分かりにくい面もあります。 日本のマスメディアで「毒入り餃子」が盛んに報道された時期でも、 中国ではウイルス蔓延による豚肉価格の高騰、 大雪によるインフラ遮断や農作物被害が大々的な問題となっており、 これは日本ではあまり報道されていません。 中国人にとっての関心毎は日本から見た中国の問題とは異なります。 つまるところ、中国の社会問題は、ソ連の社会問題とは違うし、 先進国の評論から見たものとも異なるのではないかと思われます。 例えば ・三農問題 (農民は苦しく、農村は貧しく、農業は危うい) ・戸籍問題 (都市と農村の戸籍に伴う数々の格差、差別) ・環境衛生問題 (石炭汚染、低い衛生インフラの普及率、 低いエネルギー効率、二酸化炭素排出量の急増) ・自然災害リスク (天候や洪水・大雪などの頻繁な被害、地震に脆弱な建造物) ・政治権力問題 (遅々として進まない民主主義制度の確立、止まぬ政治腐敗の蔓延) 絶対的貧困は近年顕著に改善されており、今後も改善が見込まれます。 近年の世界の貧困削減のうち、大部分は中国とインドが占めるとされます。 都市と農村、沿岸と内陸の格差は、 一応には格差是正策は打ち出されているものの、 なかなか改善の見通しは立っていません。 (おそらく、沿岸都市への人口流入の促進が、 格差是正と経済成長の両立に必要となるかもしれない) 公害問題や戸籍問題は、「緩やか」には改善される方向にありますが、 非常に長い年数を要しており、もっとペースを上げる必要があると言われます。 この種の国内の多くの社会問題を「迅速」に解決できるかどうか次第で、 共産党政権が延命できるかどうかの条件は変わるかもしれません。 それとは別に、中国の民主化はかなり遅れており、 民主的な枠組みの成立も望まれます。

Paul_Gary
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。 なるほど、とても詳しい分析を感謝します。

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