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硫酸銅溶液の調製
硫酸銅五水和物を用いて0.1Nの硫酸銅溶液200mlを調製するにはどうすればよいのでしょうか? 規定というのはeq/lというのは分かるのですが、eqがいまいちよく分かりません。
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eq とは、"当量"のことですね。 0.1[N]=0.1[eq/L] (0.1規定)という濃度は、溶液1[L]中に溶質が 0.1グラム当量 含まれている濃度、という意味です。問題はこの "0.1グラム当量" とはどのような量なのか、ということですね。 この概念が難しいのは、その物質をどのような働きをする物質として考えているかを考慮しなければならないからです。具体的な例で示した方が理解し易いかと思います。 (例1)硫酸が酸として働くとき。 このとき、硫酸がH+をどのくらい含むかを考えることになります。 硫酸は2価の酸です。つまり、H+を出す物質として考えると、硫酸1モルは、H+を2モル出せる物質ということになります。 このとき、1[mol]の硫酸は、酸としては2[グラム当量]である、と考えます。 酸としての価数×モル数=酸としてのグラム当量数 0.30[mol/L]の硫酸でしたら、1[L]内に0.60グラム当量を含むので、0.60[eq/L]となります。 (例2)硝酸(希硝酸)が、酸化剤として働くとき。 希硝酸は、酸化剤として働くとき、電子を3モル吸収できますから、3価です。 酸化剤としての価数×モル数=酸化剤としてのグラム当量数 ∴ 0.30[mol/L]の希硝酸は、酸化剤としては0.90[eq/L] ちなみに、0.30[mol/L]の希硝酸は、酸としてみると(1価の酸ですから)、0.30[eq/L]となります。同じ溶液でも、その溶液を何としてみるかによって、規定濃度は異なることが起こりえるわけです。 さて、本題に戻ります。硫酸銅の水溶液ですが、これをどのような作用の物質としているかが明記されていませんから、曖昧な点が残るのですが、イオンをどのくらい放出できるか(その電荷量)という点で評価するのが妥当かと思われます(なぜ、そう判断するのかと問われると答に窮するのですが、まあ、何となく(^^; )。 硫酸銅1モルは、Cu++イオン(またはSO4--)を1モル放出しますが、その電荷量は2モルに相当します(正の電荷=2モル,負の電荷=2モル)。 ですから、1モルの硫酸銅(II)は、この文脈では2価と評価するのが妥当でしょう。 1モルの硫酸銅(II)=2グラム当量 1グラム当量=1/2モル Nグラム当量=N/2モル ですから、0.1[N]=0.1[eq/L]の硫酸銅(II)溶液を200[mL](=0.2[L])作るには、 (0.1/2)・0.2=0.01[モル]用意すれば良いことになります。 硫酸銅5水和物の式量は249ですから、2.49[g]を量り取り、水に溶解して全量を200[mL]とすれば良い、ということになります。
規定度というのは好ましくない濃度表示ですね。 時として、何を意味するのかわからなくなりますから。 ご質問の例ではおそらく、0.05 mol/lにすれば良いということでしょうね。 だとすれば、0.05x0.2 = 0.01 mol のCuSO4・5H2Oを量りとって、メスフラスコにでも入れて200 mlに希釈するということでしょう。 計算の精度や計量容器などは、求められる精度に依存するでしょうけどね。
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